折れない心をつくる5つの思考法-レジリエンスは高められる!

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打たれてもへこんでも、心の折れない強さがほしいですよね?

近年は、ビジネスや教育の場で「レジリエンス」という言葉がよく使われます。
レジリエンスとは、「逆境から回復する力」「逆境でも心が折れない柔軟性」などという広い意味で用いられる言葉です。

人間は生きていれば、なんどとなく逆境が訪れます。
まったく逆境を経験しないまま生きているという人は、まずいないでしょう。

ところが、同じような逆境を体験しても、そこから立ち直る人と立ち直れない人がいます。
この差は、もって生まれた資質の違いなのでしょうか?

たしかに、レジリエンスはもって生まれた性格や育った環境によって差が出ますが、思考法や行動を変えることによって誰でも高めることができます。
苦しみや悲しみをどう考えて、どう受け取るかで、回復力に違いが出るのです。

ここでは、「現実性」「自信」「冷静さ」「柔軟性」「楽観性」という5つの側面から、レジリエンスを高める思考法とはどのようなものか解説します。

目次

1. 現実を受け入れる思考法
1-1. 執着が強い人は逆境に弱い
1-2. 自分が現実を受け止めていないことに気づく
1-3. 自分に対して非現実的な要求をしない

2. 自信をつける思考法
2-1. 自分を認めてやる
2-2. 脱・完璧主義!
2-3. 他人の言動に左右されない

3. 冷静さを失わない思考法
3-1. セルフコントロールの限界を知る
3-2. 自分と向き合って平常心を養う

4. 柔軟性を養う思考法
4-1. 「まあ、いいか」と割り切る
4-2. 代案を考えるクセをつくる
4-3.  目標を小分けにする

5. 楽観性を高める思考法
5-1. 結果よりも過程を楽しむ生き方
5-2. 楽観的解釈と悲観的解釈の違い
5-3. 反省はレジリエンスを低くする

まとめ

1. 現実を受け入れる思考法

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逆境へ陥ったときに早く立ち直れる人は、苦しみや悲しみを当然のこととして受け止めているという傾向があります。

現実をしっかり受け入れた上で、その状況でできる最良のことをしようと考えます。
「今はこれで仕方ないけど、そのうちいいことがあるさ」と前向きになるので、回復が早いのです。

「不幸を受け入れることなんて、口でいうのは簡単でも、実際には難しい」と考えている人は、いつまでたってもレジリエンスを高めることはできないでしょう。
大事なのは、自分を変えられるという気持ち。

苦しみだって悲しみだって、抗っていてもつらくなるだけです。
勇気をもって受け入れてしまえば、必ず新たな展開が見えてきます。

1-1. 執着が強い人は逆境に弱い

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逆境という現実をなかなか受け入れられない人は、理想にこだわりすぎています。
「自分はこうあるべき」「こうでありたい」といった理想を掲げるのは、悪いことではありませんが、執着すると考え方を狭くして、適応力が低下します。

理想への執着が強いと、逆境に弱くなるのです。

就職活動で第一志望の会社に入れなくて、第二志望の会社に入ったとしましょう。
現実を受け入れて、逆境を乗り越えられる人は、新しい人生を歩み出した第二志望の会社で幸せになろうと考えます。

しかし、社会人人生を歩みはじめながらも、心のどこかで第一志望であった会社への執着が残っている人は、幸せになることができません。

1-2. 自分が現実を受け止めていないことに気づく

執着が強い人が折れない心をつくるためには、まず、現実を受け止められていない自分に気がつけるかどうかが、問題になります。

高い理想は簡単に実現しませんから、理想に執着が強い人は、普段から自分の気持ちを抑えながら生きています。
それが習慣化してしまうと、自分ではそのつもりがなくても、無意識のうちに執着を続けてしまうことがあります。

就職活動の例にしても、第二志望の会社に入れてよかったと思いながら、無意識の世界で執着が残ってしまっているケースがあります。

こうした症状を起こさないためには、いつも自分の気持ちを無視しないことです。
少しでも執着が残っているのなら、表に出せばいいのです。
そうすれば、自分が現実を受け入れられていないことを実感するはずです。

1-3. 自分に対して非現実的な要求をしない

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現実を受け入れられない人は、自分に厳しすぎる傾向があります。

執着している理想や、すぎてしまったのにこだわっている目的などをよく考えてみると、実現不可能なものが多いはずです。

実現不可能な目標を立てるのは、自分の実力がわかっていないからです。
夢と、人生の目標の違いは、それが実現可能なものであるかどうかということ。
夢は現実からかけ離れていてもいいのですが、目標は実現可能なものでなければいけません。

折れない心づくりは、自分を知ることからはじまるのです。

2. 自信をつける思考法

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自分を受け入れるということは、自分の存在価値を認めることでもあります。
自分が価値ある存在だと思えれば、逆境にも強くなれるものです。

自分は逆境に弱いと思っている人は、おしなべて自己評価が低いという特徴があります。
自分の価値を自覚して、折れない心を養いましょう。

2-1. 自分を認めてやる

自分の価値とはなにか、自分のなにを認めればいいのか、難しく考える必要はありません。
大切なのは自分を否定しないことで、価値を見出すポイントはなんでもいいのです。

何かの勝負に勝ったり、目標を達成したりしたときは、素直に自分の価値を認められるでしょう。
たとえ負けたとしても負けを認めている自分を、結果的に目標には届かなくても、その過程で多くのことを得た自分を認めてやるのです。

逆境に強いのは、勝つ人間よりも、負けを認められる人間です。

たとえば、今までの自分が協調性に欠けていたことを認めたなら、明日から変わればいい。
そう気づいて変わろうとしている前向きな自分に、自信をもちましょう。

2-2. 脱・完璧主義!

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物事をゼロか100かで判断する人は、逆境に弱い人間です。
何事も100%でなければゼロと同じだと思っていて中間がありませんから、自分のことも他人に対しても、許容量がとても低くなります。

レジリエンスの高い人間は、最初から100%を目指さずに、10%を積み重ねていきます。
最初の10%だけが終わった段階でも、自分が得たものはゼロの状況とまったく違います。

そうして楽しみや満足感を得ながら、小さな達成を積み重ねていくのです。
そのほうが逆境を招きにくいですし、たとえ50%の段階でやめても自信につなげることができます。

2-3. 他人の言動に左右されない

「人は人、自分は自分」とよくいわれますが、人間の価値や幸福は、他人と比べても意味がありません。
人それぞれに人生があり、幸せの形もみな違うからです。
ですから、他人から批判されても傷つく必要などありません。

他人に何かをいわれても、それを批判と受け取る人もいれば、自分に対する愛情だと感じる人もいます。
どうせなら、都合よくプラスに解釈したほうがストレスを抱えずにすみます。

「空気を読めないやつ」「自信過剰」などといわれようが、何事も自分にとってプラスに解釈する人間はへこまないので、逆境に強いのです。

3. 冷静さを失わない思考法

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冷静な人とは、自分の感情をコントロールできている人です。
何が起こってもオタオタせず、今できる最良の手段を考えようとするので、逆境からの立ち直りも早くなります。

逆に、ちょっとしたことでも感情を表に出して一喜一憂する人は、集中力を維持できないので、挫折しやすいのです。

3-1. セルフコントロールの限界を知る

逆境に強い人は、自分がコントロールできる範囲以上に活動を広げないものです。
自分にできることとできないことの境界線がわかっているので、制御不能になって取り乱すことがありません。

自分の処理能力を超えることが起こっても、最初から自分で処理できる範囲がわかっているので、人の力を借りたり、機械を利用したりという手段を用意しています。

冷静さを失わないためにも、普段から意識していなければいけないのが、自分のキャパシティを知ることなのです。

3-2. 自分と向き合って平常心を養う

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自分の感情をコントロールできないのは、他人に振り回されているからです。

人に気に入られようとして自分を曲げながら生きている人は、人から嫌われることが怖いので、警戒心で疲れてしまいます。
他人に振り回されて疲れ果て、自分を見失ってしまい、コントロール不能に陥るのです。

どんなに苦しい状況になっても、他人に振り回されることなく、自分の置かれた状況を客観的に判断できる冷静な心を平常心といいます。

平常心を養うためには、雑念を捨てて自分と向き合う時間をもつことが効果的です。

瞑想や座禅といった修行的なものから、ジョギングやウォーキングなどの運動、いろいろな趣味など、ひとつのことに没頭できる時間を習慣化すると、無意識のうちに意識を集中することができるようになるのです。

4. 柔軟性を養う思考法

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折れない心に必要なのは、「困難を跳ね返す鍛え上げられた心」ではなく、「困難を受け止めて懐柔してしまう柔軟な心」です。

見た目は隆々としていても硬い筋肉は疲れやすいのに対し、伸縮自在な柔らかい筋肉は、持続力があって疲れにくいものです。
その点で、心は筋肉とよく似ています。

 

4-1. 「まあ、いいか」と割り切る

想定外のことが起こったときに、柔軟な心をもっている人は「まあ、いいか」と許容して、次のことを考えます。

起きてしまったこと、すんでしまったことをあれこれ悩んでも、現実が変わるわけではありません。
人生はつらいことばかり続かないし、楽しいことばかりが続くこともないのですから、嫌なことは忘れて、早く新たな一歩を踏み出したほうが、立ち直りが早くなります。

「人生は山と谷の繰り返し」「長い人生、こんなこともあるさ」と大きく構えて、客観的に自分の人生を俯瞰することができるようになると、困難なことも「まあ、いいか」と割り切ってやり過ごす柔軟性を身につけることができます。

4-2. 代案を考えるクセをつける

逆境に陥ったときに、お手上げ状態になるのは「これしかない」と思っていた方策がうまくいかなかった場合で、次の一手がなければパニック状態になる人もいるでしょう。

しかし、行動を起こすときに代案をもっている人は、壁に当たってもくじけません。

A地点からB地点までの移動を考えたとき、その経路はひとつではありません。
常に第2、第3の代案を用意しておくことによって、行動に柔軟性をもたせることができます。

「この方法が最良だけども、もしもだめな場合は、こういう方法もある」という発想をもつためには、自分の置かれた状況を俯瞰してみる客観性が大切です。

4-3.  目標を小分けにする

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平常心を維持して、自分にできることとできないことを見極めると、目標が大きすぎて達成は難しいという現実を知ることがあるかもしれません。

その場合には、そこですぐにあきらめてしまわず、目標にたどり着くためにできることはないか考えるのが、柔軟な心です。

目標を小分けにすることはできないか、今やるべきことと、後回しにしても大丈夫なことに分けられないか、人に頼める部分はないか、などと考えてみるのです。

小分けになったとしても、実現可能な目標であったら、ひとつずつクリアすることによって確実にゴールは近づきます。
目標を小分けにすることによって、結果的にパフォーマンスが上がるというのは、よくあることです。

5. 楽観性を高める思考法

楽観的な人と悲観的な人では、楽観的な人のほうが逆境に強いことは間違いありません。

逆境を「まあ、いいか」と割り切って受け入れてから、「なんとかなるさ」と思える人は、次の目標が見えていなくても平常心を維持できるので、「もうダメかもしれない」と落ち込んでいる人よりも回復力が高いのです。

「なんとかなるさ」が、時間稼ぎでもいいのです。
逆境の中では、時間を稼ぐことでも立ち直るきっかけがつかめるからです。
楽観的な人はストレスを溜めないので、身体的にも有利になります。

5-1. 結果よりも過程を楽しむ生き方

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疲れたら休んで、また歩き出せばいい。
失敗したら、やり直せばいい。
目標が遠かったら、小分けにすればいい。

このように「〇〇すればいい」と考えられる人は、逆境に陥っても自分を追い込まずに、少しずつでも前進することができます。
そして、その過程で楽しみや喜びを見つけることができる人です。

どういう結果に結びつこうが、今日1日を楽しめる人、目の前の小さな幸せを実感できる人は、壁に当たっても逆境をマイナス要素だけで考えません。

「このつらさは、必ず自分を強くしてくれる」というように、プラス面をクローズアップします。

逆境にいることを自覚しても、そこに至る過程で自分がしてきたことが自信になっていますから、焦らないのです。

5-2. 楽観的解釈と悲観的解釈の違い

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楽観的な人と悲観的な人は、失敗したときの解釈がまったく違います。

悲観的な人は「これからも、自分はうまくいかないだろう」と永続的なイメージでとらえがちであるのに対し、楽観的な人は「大丈夫、大丈夫。次はきっとうまくいく」と一時的なイメージでとらえることができます。

また悲観的な人が「どんな場合でもうまくいかない」と普遍的にとらえるのに対して、楽観的な人は「今回の失敗は特別なもの」と特定的にとらえます。

さらに、悲観的な人は「失敗の原因はすべて自分にある」と自分を責めるのに対し、楽観的な人は「自分のここを変えれば次は成功するはずだ」と前向きに考えることができます。

こうした楽観性は、無責任なわけではなく、それまで培われてきた「考え方のクセ」です。
ですから、時間はかかるでしょうが、物事の見方や考え方を意識して変えることによって、楽観性を高めることは可能なのです。

5-3. 反省はレジリエンスを低くする

一般的に、「反省」は良いこととされています。
ところが、反省がマイナスに作用してしまう場合があります。

反省は、失敗した自分を分析することになるので、自分の弱い面や嫌なところを明確にします。
だから、もし自分のネガティブな部分を思い浮かべたところで思考が止まってしまうと、クヨクヨと思い悩むだけで終わってしまいます。

レジリエンスに大事なのは、「なにが悪かったか」とネガティブに考えることよりも、「次はどうすればよいか」とポジティブに考えることです。

ですから、逆境から立ち直るためには、次のチャンスやチャレンジにつながらない反省は、むしろしないほうがいいのです。

まとめ

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いくら打たれ強い心のもち主でも、大切な人の死や、愛するペットとの別れなどは、大きなダメージを受けます。
そうした人生のどん底に突き落とされるようなダメージから、どうすれば回復できるのでしょうか?
それは、ショックが少し収まってきたら、勇気をもって一歩踏み出すことです。

とにかく目の前にあることをひとつだけ片付けてしまいます。
そして逆境の中から一歩を踏み出せた自分を認めてやりましょう。
それが小さな自信になって、翌日はまた一歩だけ前に出ることができるはずです。

一歩前に出ただけでも、状況が変わります。
目に見えるものも、手が届くものもわずかに変わるのです。

土壇場でなりふり構わず一歩を踏み出す行動力も、レジリエンスを高める大きな要素です。

 

【参考資料】
・『ヘコんでも折れないレジリエンス思考』 河出書房新社 2014年
・『逆境に弱い人、逆境に強い人』 大和書房 2015年

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