5分で怒りを鎮める方法-脳をコントロールする15のテクニック

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怒ってしまったことを後から後悔することは、誰にでもありますよね?

それは、怒りが自分にとってプラスになることがないからです。

怒らない人間になれたら、人とのもめごともなくなるでしょうし、自己嫌悪に陥ってストレスを溜めることも減るはずだと思いますよね。

しかし、社会の一員として生きていると、自分の思うようにならないことばかりですから、怒りの気持ちがわいてくることもあるのです。

それでは、怒りのマイナス要素を消すことは不可能かといえば、決してそんなことはありません。
怒りをコントロールすることや、怒りを生まない心の許容量をもつことは、ちょっとしたコツさえつかめば、誰にでもできるのです。

ここでは、脳科学の見地から導かれた「怒りを鎮める思考法」と、自分の心と対話して「怒りをコントロールするエクササイズ」を紹介します。
怒りから自由になりたい人は、ぜひ実践してみてください。

目次

■ 怒りを鎮める15のテクニック

1. 3つのブレーキで脳をクールダウン
2. 頭に上がっていた血液を全身にまわす
3. 「できる」「やれる」で脳圧を下げる
4. 愚痴や悪口をやめる
5. 怒らない人をイメージする
6. 自分が困っていることを認める
7. 今できることをかたづける
8. 「何が問題なのか」を考える
9.  思い込みをやめて相手を思いやる
10. 聞き上手になってみる
11. 自分の心と向き合うエクササイズ
12. 不安と向き合うエクササイズ
13. 自分の基準を明確にするエクササイズ
14. 怒る心をリセットするエクササイズ
15. 心の許容量を増やすエクササイズ

まとめ

■ 怒りを鎮める15のテクニック

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怒りを感じるということは、今の自分が対応できないことを表明して、自分を守る行為です。
ですから、怒りは悪いものとは限らないのです。
怒らなければ、物事が正しい方向に進まないときもあります。

ところが、怒りはいくつものデメリットをもたらします。

まず、心と体のパフォーマンスを低下させます。
頭に血が上るので、必要以上にムダなエネルギーの消費が起こって脳が非効率になり、体中にムダな力が入って視野が狭くなり、思うように動けなくなるのです。

また、自分を守るために他人を拒絶する行動に出て、ひきこもりや自己嫌悪に陥ります。
さらに、脳圧が高くなって、脳の成長が妨げられてしまいます。
もっとも大きなデメリットは、目の前の現実が見えなくなることでしょう。

怒りを鎮めることができれば、こうしたマイナス要素を消すことができるのです。

1. 3つのブレーキで脳をクールダウン

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ちょっとイライラしているな、と思ったら、

・会話を続けない
・新たに何かを決めない
・物事を先に進めない

という3つのブレーキを使って、脳をクールダウンさせましょう。

自分が対応できない要求をされたときは、脳が正常な判断力を失い、感情にまかせてものをいってしまいがち。
そのまま会話を続けずに、刺激から離れましょう。

脳のパフォーマンスが低下しているときに、物事を決めても、見落としや穴があります。
結局は後悔することになりますから、何かを決めるのは先延ばしにしましょう。

そして、取り返しがつかないミスをする前に、作業の手を止めて、物事を先に進めないようにすることも大事です。

怒りの感情で脳に上がった血液は、30分から1時間は下がらないので、最低でも1時間は3つのブレーキを使って、問題を先延ばしにします。

2. 頭に上がっていた血液を全身にまわす

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脳がクールダウンする1時間をただ待つよりも、積極的に怒りを鎮めることに取り組む方法があります。

怒りによって脳内のある分野で生まれた負荷を、ほかの分野へとシフトさせるのです。
そのもっとも簡単な方法が、運動をすることです。

激しい運動をする必要はありません。
目を閉じて片足立ちをするといった、意識を集中させる行為でいいのです。
倒れないようにと意識を集中することによって、不思議と怒りの感情が薄れてしまいます。

また、ウォーキングやサイクリングなどの有酸素運動をすると、血行がよくなって酸素を全身の筋肉に行きわたらせます。
頭に上がっていた血液が全身にまわるので、脳が早くクールダウンできるのです。

怒らない人は、よく体を動かしているものです。

3. 「できる」「やれる」で脳圧を下げる

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対応できない状態になった脳は、解決策を見出すために血液を集めます。
この状態で、「わからない」「できない」と悲観していれば、解決策を見出そうとする意識が迷走することになります。

このとき自分に「私には解決することができる」「私にはやれる」と言い聞かせれば、脳に上がった血流が下がるのを助けることができます。

具体的な方策がなくてもいいのです。
脳がクールダウンしてくれば、視野も広まって対処法が見えてくるものです。

イライラしたり、不安になったりしたときは、「私には乗り越えられる」と信じることで脳圧を下げ、やがて脳が落ち着きを取り戻したら具体的なことを考えればいいのです。

4. 愚痴や悪口をやめる

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怒ったときは、誰かに愚痴や他人の悪口をいって気を晴らそうとしがちです。

しかし、この行為は、自分が怒っているシーンや怒りが向いている対象を思い出すことになるので、怒りを鎮めることはできません。
かえって、考えなくてもいい余計な問題を増やす可能性が高くなります。

しかも、愚痴や悪口をこぼされた相手の気分を害して、怒りを他者に伝染させてしまうのです。

イライラしたときは、誰かに愚痴りたい気持ちをグッとこらえて、脳をクールダウンすることに意識を集中したほうが、自分も周りの人のことも守ることができるのです。

5. 怒らない人をイメージする

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どうしても怒りが鎮められないときには、自分が尊敬している人や、知っている人で怒らない人のことをイメージしてみましょう。
その人が今の自分の立場であったら、怒るだろうかと考えてみるのです。

すると、些細なことでイライラしている自分のことが恥ずかしく思えてきます。

視点を寛大な人たちの高さまで引き上げて、客観的にイライラしている自分を見てみると、「自分は困っているんだ!」と駄々をこねるように泣き叫んでいる子どもに思えるのではないでしょうか。

6. 自分が困っていることを認める

怒りは、「自分には対処できない」「自分は困っている」という脳のサインです。
ですから、誰かに対して攻撃的になったり、自分を傷つけたりする必要はないのです。

怒りの感情がわいてきたときは、怒りの対象を意識するのではなく、「ああ、自分は今、困っているんだな」と心の中で認めてしまいましょう。

すると、「怒りの対象」という認識ではなく、「自分を困らせているもの」に意識が集まるので、誰かを恨む気持ちやイライラがスーッと消えていくこともあります。

7. 今できることをかたづける

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怒りのもとになっている刺激を目の前からそらすことができれば、それ以上、その問題にとらわれなくなります。

そもそも、怒りの原因は、他人であったり、変えられない過去であったり、どうなるかわからない未来のことが多いので、自分には変えられないことなのです。
自分に変えることができないから、不安になってイライラするのです。

だから、いくら考えても変えられないことにムダな時間を使わず、今、自分にできることをかたづけるようにしましょう。
それが、余計な刺激から自分を守ることになるのです。

8. 「何が問題なのか」を考える

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自分がどう動くべきか察知して、行動に移せる人というのは、自分が抱えている問題を分析する能力をもっています。

怒りやパニックで脳圧が上がると、どう動くべきか考えられなくなります。
ですから、脳圧が上がりきらないうちに、どう動くべきかを考えて行動に移すことが大事なのです。

しかし、自分が抱えている問題を分析できない人は、なかなか行動できないので、脳圧が上がってしまうことになります。

自分が抱えている問題を分析するコツは、「どうすればいいのか」を考えるのではなく、「何が問題なのか」を考えることです。
問題点をはっきりさせることによって、怒りや不安を鎮める具体的な方策を見出すことができるのです。

9.  思い込みをやめて相手を思いやる

自分を困らせている原因の大きなものに、「思い込み」があります。

「こうあるべき」「こうなるはず」という考え方は、自分の基準が他人にも当てはまるという思い込みです。

他人や社会に対して、「こうあるべき」「こうなるはず」と考えている自分に気づいたら、「こうするのがいいと思う」という考え方に改めましょう。
これなら自分を否定せずに、相手の事情を思いやることもできます。

また、「こうあるべき」「こうなるはず」という考え方から離れられない人は、自分に対しても完璧さを求めすぎて自分の可能性を否定し、視野を狭めてしまいます。
自信がないせいで、ムリな理想を掲げてしまうのです。

自信を養うためには、自分を否定しないことが大切。
自分を認めることによって、他人のことも認められるようになるのです。

10. 聞き上手になってみる

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怒らない人には、聞き上手が多いものです。
人の話を途中でさえぎらずに聞いて、批判も批評もせずに、「それはよかったね」「それは大変だったね」と、相手のことを受け入れます。

自分のことを肯定的にとらえて受け入れてくれると、攻撃的な態度をとる人はいません。
安心できる相手だと思って、自分をさらけ出すことができるのです。

相手のことを思いやるコミュニケーションができる人は、信頼を集めるので、お互いを思いやる関係が構築されます。
そうすると、日々の生活の中に怒る要素がなくなっていきます。

聞き上手は、怒りを発生させないように生きる手段なのです。
相手の話に集中して聞く姿勢を身につけて、理解できないところはその場で確認します。
自分が話すのは2割程度で十分だと考えましょう。

11. 自分の心と向き合うエクササイズ

ここからは、怒りをコントロールするエクササイズを紹介しましょう。

怒りの感情をもつときは、他人の言動にとらわれていることが多いもの。
そんなときこそ、自分の内面に目を向けることが大事なのです。

イライラしたら、自分の心を観察してみましょう。
イスに座って背筋を伸ばし、目を閉じて3分間、静かに呼吸をしながら自分の心を見つめてみます。

次から次へと様々な思いが、入れ代わり立ち代わり駆け巡っていませんか?
心は一瞬にして変わるものなのです。

怒りも、コロコロと変わる心が生み出す感情ですから、所詮、実体のない想念。
一瞬にして生みだされた想念ですから、一瞬にして消し去ることも可能なのです。
このエクササイズは、その事実に気がつくためのものです。

12. 不安と向き合うエクササイズ

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不安の奥には願望があり、その願望を満たせないことに対する怒りが潜んでいます。
その怒りを取り去って、落ち着くためのエクササイズです。

イスに座って背筋を伸ばし、目を閉じて3分間、自分が抱えている不安の背景を探ってみます。
「なぜこうなるんだ?」「なぜ自分だけこんな目に遭うんだ?」という被害者意識のような気持ちをつきつめていくのです。

そうすると、不安は、怒りの感情が連鎖していることがわかるはずです。
そして、不安もまた怒りと同じように実態のない想念であることに気がつきます。

不安の奥にある怒りに気づくことができると、その怒りを消して、心を落ち着けることができるのです。

13. 自分の基準を明確にするエクササイズ

怒りが及ぼすデメリットに、「自分の基準がわからなくなる」ということがあります。
怒っていない自分、普段の自分、普通の自分が、イメージできなくなってしまうのです。

1分間目を閉じて、「自分らしい自分」をイメージしてみましょう。

悩んでいる自分や、ため息をついている自分が浮かんだ人は、自分の基準が見えなくなっています。
本来の基準は、心が明るくて気持ちよく生きている状態のはず。

世の中には明るい性格の人も、そうでない人もいるでしょう。
しかし、性格は関係ありません。
怒りの対極にある、明るくて軽やかな心を基準としなければ、怒りを鎮めて健康な生活を送ることなどできないのです。

基準がイメージできなくなったときのために、「これをやれば基準に戻れる」という手段を用意しておくのも、怒りを鎮めるコツです。

14. 怒る心をリセットするエクササイズ

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「これをやれば基準に戻れる」という手段は、音楽を聴いたり、運動をしたり、何かを思い浮かべたりと、人それぞれいろいろなものがあるはずです。

ここで、怒りを鎮めて心を基準にリセットするエクササイズを1つ紹介しましょう。

イスに座って背筋を伸ばし、15秒かけて口からフーッと息を吐き切ります。
吐き切ったら、体中に酸素を行きわたらせるイメージで、鼻から息を吸い込みます。

この深呼吸を10回程繰り返すと、視界がパッと開けて心のリセットが完了します。
深呼吸は、体内に酸素を充分に取り入れるという働きがありますが、自律神経のバランスを整える効果も大きいのです。

交感神経の高ぶりを抑えて、リラックスすることができるので、怒りの原因に冷静な対処をすることもできるようになります。

15. 心の許容量を増やすエクササイズ

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自分の心の基準は、朝のうちにはほぼ固まるといわれます。
これは、朝の精神状態が、その日1日を支配するということです。

朝の過ごし方によって、怒りに対する許容量が変わってくるので、毎朝行うエクササイズで基準を上げておきましょう。

これはエクササイズといっても、朝の起き方にすぎません。
朝は半覚醒状態が疲れのもとになって基準を下げてしまうので、できるだけシャキッと起きるようにします。

目が覚めたら10分以内に布団を出て、冷たい水で顔を洗うか、すぐにシャワーを浴びるのが有効です。

まとめ

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怒りの症状の代表的なものとして、人に対して暴言を吐くというものがあります。

怒りは、自分が対処できないという脳のサインであるといいましたが、怒っている人の言葉は、自分を守ろうとして不安を相手にぶつけるので、強い口調になることが多いのです。

一度吐いてしまった暴言は取り戻すことができませんから、場合によっては人間関係で取り返しのつかない失敗をすることになってしまいます。

とくに部下や年下の者に対しては、命令口調になりがちです。
ですからこういう場合は、意識して「お願い口調」を使うようにしましょう。

「このとおりにやれ!」ではなくて、「このとおりにやってもらえると、うれしいです」ということによって、相手の都合を考えていることが伝わり、自分もクールダウンできます。

怒りを鎮める方法は、脳をいかにクールダウンするかというテクニックがキーポイントになるのです。

【参考資料】
・『脳が知っている 怒らないコツ』 かんき出版 加藤俊徳 2016年
・『自分を支える心の技法』 筑摩書房 名越康文 2015年

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