法人設立の基礎知識ー会社を設立する際に知っておくべきこと

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male起業をすると決めたときに、どんな形態で事業を行うのかという最初の選択が待っています。

起業、独立、開業をするためには、会社を作る必要があると考える人も多いかもしれません。しかし実際は、会社を作らなければいけないということはないのです。個人事業からスタートして、いずれ法人化するという方法もあります。

どのように進めていくにせよ、いずれは会社を設立するという目的を持って進む際に、知っておくべき法人設立の基礎知識をまとめてみました。選択肢がたくさんあるからこそ、それぞれのメリット・デメリットをしっかりと押さえておきましょう。

目次

1 個人と法人のメリット・デメリット
  1-1 開業手続きをするときには
  1-2 社会的信用度について
  1-3 税金面での違い
  1-4 社会保険制度での違い
2 法人設立の手続きの概要
3 法人設立の10ステップ
  会社設立step1 人を決める
  会社設立step2 商号を決める
  会社設立step3 基本事項を決める
  会社設立step4 印鑑を作る
  会社設立step5 印鑑証明を取得する
  会社設立step6 定款を作る
  会社設立step7 定款の認証を受ける
  会社設立step8 出資金を払い込む
  会社設立step9 登記申請をする
  会社設立step10 会社設立の完了!
4 個人事業者から法人設立するメリット・デメリット
  4-1 個人から法人設立するメリット
  4-2 個人から法人設立するデメリット
まとめ

1 個人と法人のメリット・デメリット

起業、独立、開業を考えたときに、まず知っておきたいのは「個人事業」と「法人」の違いです。平成18年の5月に施行された会社法により、資本金の規制が撤廃されました。「資本金1円でも会社が設立できる」ようになったのです。

しかし実際のところ、資本金1円では会社を作ることはできません。会社を設立するというだけでも手続きだけでも費用が発生するのが現実です。会社設立は難しくなったと言えます。

個人事業と法人の違いについて、メリット・デメリットについて見ていきましょう。

1-1 開業手続きをするときには

imageまず、開業するときの、個人事業と法人の違いです。ここでは圧倒的に個人事業の方が簡単です。手続きは、税務署への開業届の提出のみです。届出をするだけで、個人事業主として動くことができます。

一方、法人はというと、さまざまな書類の準備、作成、そして申請が必要です。定款を作成し、認証を受け、認証を受けて法務局へ登記申請を行い、登記が完了したら、今度は、税務署などに法人設立届けを出すという、数ステップの手続きを踏みます。

手間隙という点で比べれば個人事業の方がグッと楽に感じますよね。

1-2 社会的信用度について

image次に社会的信用度についてです。まず個人について。結論から言うと個人事業の社会的信用度は法人にくらべて“低い”とされています。その理由としては、財務諸表などの公開義務もなく、資本金もないからです。社会的信用度を図る基準となるものがないからなのです。

一方、法人には財務諸表をはじめとして、会社の経営状況を見ることができる指標があります。さらに、会社法などの法律に基づき規制を受けています。そのため、法人の方が個人に比べて社会的信用度が高いとされているのです。

今の日本社会では、法人の方が個人よりも有利に事業を行うことができるというのは、暗黙の了解のような部分もあります。

1-3 税金面での違い

image個人事業と法人では、納める税金に違いがあります。個人には、所得税が累進課税となっているので、稼げば稼ぐほど税金が高くなるというデメリットがあります。収入にもよりますが、法人税に比べて払う税金が高い傾向にあるのです。

一方で、法人では、例えば法人税に対してもさまざまな優遇制度が設けられているので、節税もしやすくなっています。赤字の場合には、翌期に繰り越すということも可能です。その期間も、法人はグッと長く設定されています。

1-4 社会保険制度での違い

image個人事業で加入するのは、国民年金と国民健康保険になります。法人と比べて実質的に支払金額の負担が少ないとされています。

一方で法人は、代表取締役、役員でも“法人に使用されるもの”として扱われ、厚生年金、健康保険といった社会保険に加入することになります。国民年金は、全国一律定額保険料になっていますが、社会保険は報酬に応じて保険料が変わります。

それぞれの項目でメリット・デメリットがあります。トータルで見るとどちらが損なのか、得なのかということで比べるのも難しいでしょう。

ポイントは、どこを重視するかという点です。事業を立ち上げると決めたからには法人でスタートするという考え方でも良いですし、まずは地道に事業を行ってある程度軌道に乗って来たら法人化をするという方法もあります。

どちらにしても、自分がどのように事業を進めていきたいのか、プランに合わせて選ぶことがポイントです。

2 法人設立の手続きの概要

会社を設立するためには、まず手続きの流れを全体的に見ることが大切です。全体的に見ることで、やるべきこと、必要なことが見えてくるはずです。

(1)事業計画の作成
(2)定款の作成
(3)定款の認証
(4)出資金の振込
(5)登記申請
(6)各種届出
(7)許認可申請(許認可が必要な場合)
(8)会社設立完了 → 事業スタート

ざっとこの流れで法人設立が完了します。「会社設立をする」と考えたときに、最初に行うべきことは、事業計画の立案、そして作成です。そして、会社設立の中でも、具体的で細かい作業となる定款の作成を行います。定款を作成したら認証に進みます。

ただ、ここで注意です。定款の作成についてはすべての会社法人で必要になることですが、合同会社の場合には、公証人による定款の認証は必要ありません。合同会社だけでなく、合名会社、合資会社といった持分会社にあたる形態では、定款の認証は不要です。

定款の作成後、認証が必要な場合は認証を済ませ、次に行うのは資本金の振込です。いわゆる出資の履行が完了したら、今度は登記申請の手続きへと進みます。登記申請が完了したら、そこで出来た登記簿謄本を添付書類として、各種届出をします。

これで事業開始となるのですが、事業内容によっては、許認可申請が必要になるケースがあります。許認可申請が必要な場合には、認可が下りてから晴れて事業開始ということになるので、ご注意ください。

3 法人設立の10ステップ

法人の形態にはいくつかあります。株式会社は合同会社については、よく知っている人も多いでしょう。ここでは、株式会社、合同会社を中心に、項目によっては、合名会社、合資会社での手続きについても触れていきたいと思います。

法人設立step1 人を決める

imageこの最初のステップで、株式会社、合同会社、合資会社で違いがあります。

まずは株式会社です。株式会社では“発起人を決定する”ところからスタートします。発起人は1人以上必要になります。発起人とは、会社設立の発案者および賛同者を指します。登記の完了まですべての手続きを進めていくのが発起人の役目です。

次に合同会社の場合です。合同会社では“社員を決定する”ことから始めます。ココで言う社員とは、一般的に知られている社員=従業員という意味ではありません。ここでの社員とは出資者を指します。出資をして、業務執行に携わる“有限責任社員”を1人以上おく必要があります。

最後に、合資会社の場合です。合資会社でも“社員”を決めるところから始まります。この社員も合同会社と同じく、出資者を指します。合同会社との違いは、出資をしてさらに、業務執行に携わる“無限責任社員”を1人以上、そして出資だけを行う“有限責任社員”を1人以上おく必要があります。2人以上の内訳は有限責任社員と無限責任社員となるのです。

法人設立step2 商号を決める

次に会社の名前を決めます。会社の名前は商号と呼ばれます。

名前を決める前に、必要なこととして、類似する商号があるかないかをチェックする必要があります。同一住所に同一商号の会社を作ることはできません。会社の名前はずっとついて回るので、類似した名前がないか、事業内容に合っているかなど、きちんと検討するようにしましょう。

使用出来ない文字などもあるので、法務局ホームページなどでチェックすることをおすすめします。

法人設立step3 基本事項を決める

image会社の基本事項とは、商号(会社の名前)、目的(事業の内容)、本店所在地、資本金などを指します。これは株式会社であっても合同会社であっても、合資会社であっても同じです。

その他、決めるベキことは、会計年度や、役員、給料などがあります。法人設立の際にかかる費用は会社が負担するのか、株式会社であれば株式の発行数なども決めておきましょう。

法人設立step4 印鑑を作る

image商法(会社名)が決まったら、早速作りたいのが会社代表者の印鑑です。法人の設立登記の際には、代表社印の届出が必要になります。事業が開始となれば契約書などの作成時にも代表者印が必要となります。

会社設立3点セットのような名前で、インターネットなどで法人設立の際に必要になる印鑑のセットが販売されています。内容は、銀行印、会社印、角印になります。

銀行印は、銀行関係、お金周りで使用します。会社印は契約印として、角印は、請求書や領収書などに捺印する際に使用します。銀行印と会社印を分けないケースもありますが、使い分けをすることをおすすめします。その他、住所や電話番号、会社名、代表者名が入ったゴム印なども作っておくと便利です。

ただ、出番があまりないのであれば急いで作る必要はありません。会社設立3点セットなどは、安いものでは2万円ほどで購入できます。大切な印鑑だから素材や文字などにこだわりたいとなると、値段も上がってきます。こだわりがなくても、あまり“激安”のものを購入することはおすすめしません。

捺印しやすいこと、はっきりと印字されることなども印鑑選びのポイントです。注文してから早いところで数日、遅くても1週間程度でできあがるのがほとんどです。法人設立の手続き中に、作ってしまうことをおすすめします。

法人設立step5 印鑑証明を取得する

次に必要になるのは、関係者の印鑑証明書です。印鑑証明書は登記申請日から逆算して3ヶ月以内に発行されたものしか使用できないのでご注意を。

準備すべき印鑑証明の枚数、種類などは、株式会社、合同会社、合資会社と形態によって違うのでそちらも合わせてチェックするようにしましょう。

法人設立step6 定款を作る

次に、手間のかかる作業に入ります。定款の作成です。会社の憲法という位置づけです。株式会社で定款を作成する場合には、

■絶対的記載事項
■相対的記載事項
■任意的記載事項

についてしっかりとチェックする必要があります。細かい内容はここでは省きますが、絶対的記載事項は、基本事項なので説明しておきましょう。

(1)商号
(2)目的
(3)本店所在地
(4)発行する株式の総数
(5)発起人の住所・指名
(6)会社の公告方法

などです。株式会社では、定款を作成したら、その後認証する必要があります。合同会社は、定款を作成するだけでOKです。

株式会社では認証の際に公証役場で40,000円の収入印紙代が必要になりますが、合同会社では認証が不要なので、この40,000円は節約することが可能です。

合資会社の場合には、絶対的記載事項が少し変わってきます。

(1)商号
(2)目的
(3)本店と支店の所在地
(4)出資者(社員)の氏名と住所
(5)出資者(社員)が出す出資の内容と金額
(6)出資者(社員)の無限責任か有限責任の区別

になります。

会社設立step7 定款の認証を受ける

imagestep6で少し触れましたが、株式会社の場合には、公証役場に作成した定款を持っていき、公証人に認証してもらいます。

認証手数料は約50,000円程度かかります。定款には40,000円の収入印紙の貼付が必要になりますが、電子定款の場合にはそれが不要になります。

会社設立step8 出資金を払い込む

image次に、大切なお金の話です。会社の資本金となる金銭の受取のステップです。株式会社では、発起人が該当する金額を会社が指定した金融機関に振込むことで完了します。

払込が完了したら、残高証明書を発行してもらいましょう。この証明書がないと法人設立登記ができないので要注意です。

合同会社の場合には、出資者(社員)が会社が指定した金融機関に振込をします。ここでも、払込が完了したら残高証明書を発行してもらいます。合同会社でも、この証明書がないと法人設立登記ができないので注意が必要です。

合資会社おいては、このステップでやることは特にありません。

会社設立step9 登記申請をする

お金の準備が整ったら、今度法人設立登記の申請書を作成して、登記申請に進みます。申請書の記入はシンプルです。定款に記載した事項、株式会社の場合には総会の決定事項を再度記入するだけです。

この申請書と一緒に必要書類を管轄の法務局の登記所に提出すれば、申請は完了です。特に申請書に記載モレや間違いがなければ、登記の手続きはスムーズに完了します。

補正が発生したり、確認事項が多くなると、登記完了までに余計な時間が必要になるケースがあります。申請書の書き方、添付書類などに不安があるときには、事前に登記所の窓口で質問・確認するようにしましょう。

会社設立step10 会社設立の完了

image補正がない場合、補正があっても順調に完了すれば、書類は登記所に受理され、7〜10日程で登記完了、会社設立となります。

さて事業スタートとなる前にいくつか届出をする必要があります。税務署や市町村役場、労働基準監督署、社会保険事務所、ハローワークなどです。銀行の口座開設もこの時点で開始します。

その際には登記簿謄本や、代表者印の印鑑証明が必要になるので、登記が完了した時点で数枚取得しておくことをおすすめします。3〜4枚あればとりあえずの届出には間に合います。

4 個人事業者から法人設立するメリット・デメリット

image最初に少し触れましたが、法人設立をする際には、いきなり会社を作るのではなく、個人事業者から法人化という方法もあります。

ここでは、個人事業者から株式会社を設立する際のメリット・デメリットを見ていきたいと思います。

3-1 個人から法人設立するメリット

まずはメリットから。

法人設立メリット1 会社設立が簡単に

会社が1円から作れる時代になりました。実際に1円で法人設立をする人はほとんどいませんが、会社設立は以前よりハードルが下がったので、業績が良い個人事業者が、法人化することは、簡単になっています。

法人設立メリット2 消費税の免除がある

個人事業者の法人化においては、資本金が1,000万円未満の法人設立であれば、最初の1期目は、消費税が免除になります。

法人設立メリット3 節税ができる

法人設立することで給料の支払などが発生します。節税対策は、個人よりも法人の方が余地が多いというのが一般的です。

法人設立メリット4 会社の信用度がアップする

何と言っても個人に比べて会社の信用度というのは格段に違います。だからといって、資本金1円の会社が信用度が高いかと言ったらそうではありません。

法人ということに加えて、資本金の額などが信用度の高さを左右します。資本金の額を提示しなくても、株式会社というだけで印象が違うというのは言うまでもありません。

3-2 個人から法人設立するデメリット

次にデメリットです。メリットよりデメリットをしっかりとチェックすることもポイントのひとつです。

法人設立デメリット1 費用がかかる

株式会社の設立には、登録免許税、公証人役場での費用など、250,000円前後の費用が発生します。その他、登記簿謄本、印鑑証明など必要書類をそろえるだけでもその都度、発行手数料がかかります。

法人設立デメリット2 税金の支払義務がある

利益がなくても、法人税においては均等割という制度があるので、支払が発生します。1,000万円以下の資本金の会社であれば、年額70,000円は支払うことになります。

法人設立デメリット3 名称が変わることで新たな費用が

個人事業者から、株式会社になった場合、商号が変わります。名刺、封筒、パンフレット、ホームページ、商号を記載しているところすべてを変更しなければいけません。

銀行なども名義変更が必要になります。手間も費用もかかってきます。

法人設立デメリット4 交際費に限度がある

交際費として認められる金額に限度がでてきます。

法人設立デメリット5 社会保険に加入する

社会保険に加入できることはメリットでもありますが、法人化した際には、社会保険(厚生年金・健康保険)に取締役1人の会社であっても加入しなければなりません。

従業員を雇用すれば、新規加入をして、会社が一部負担することになるので、負担すべき金額がグッと増えることになります。

まとめ

起業をすると決めて会社を設立する場合と、個人事業者から法人化をして、法人設立というケースもあります。

どの流れで進めていくにせよ、法人設立の際には、自分が将来どのように事業を進めていきたいのかということをしっかり考えてから、自分にぴったりの形態を選ぶようにしましょう。

【参考図書】
「らくらく株式会社設立&経営のすべてがわかる本」(あさ出版)
「オールカラー 一番分かる会社設立と運営のしかた」(西東社)
「ダンゼン得する 知りたいことがパッとわかる 会社設立のしかたがわかる本」(ソーテック社)
「株式会社・合同会社・NPO・一般社団法人 自分で出来る!法人設立 実践マニュアル (事業者必携)」(三修社)

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