合同会社とは|設立からメリット・デメリットまで徹底解剖します

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female会社を設立をする際、最初に考えるのが「株式会社」にするのか「合同会社」にするのかということではないでしょうか。

「株式会社」は耳馴染みがあるけれど、「合同会社」については、実はよく知らないという人も少なくありません。「合同会社」も法人の形態のひとつです。

しかし、会社設立というと、「株式会社」が真っ先に浮かんでしまうという人が多いのではないでしょうか。

ここで、ひとつ例を挙げてみましょう。
みなさんがよく知る、Apple Japan。そうです、MacやiPhoneで知られる、あのアップルです。こちらの会社は、合同会社です。株式会社を解散して、合同会社になった会社です。

となれば、「合同会社」には何かメリットがあるのかと思ってしまいませんか?
そこで、合同会社とはどのようなものなのか、その設立方法や、メリット・デメリットについて、ご紹介していきたいと思います。

目次

1 合同会社って何?
  1-1 合同会社の構成について
  1-2 合同会社の歴史
  1-3 合同会社は自由度高め
2 合同会社のあれこれ
  2-1 株式会社との違いは?
  2-2 今、なぜ合同会社が増えている?
  2-3 合同会社の特徴は
3 合同会社の設立、メリット・デメリットは?
  3-1 合同会社のメリット
  3-2 合同会社のデメリット
4 合同会社の設立の流れ
  4-1 基本事項と必要な書類
  4-2 法務局に申請!
  4-3 銀行口座開設
まとめ

1 合同会社って何?

「株式会社」では、出資者となる株主は、お金を出すというポジションですが、会社経営そのものは、取締役などの役員によって執り行われます。

一方、「合同会社」では、出資者は全員が有限責任社員という立場になり、法人を構成するのです。つまり、出資した人も、会社を経営していくということになります。

1-1 合同会社の構成について

image出資者全員が有限責任社員になる「合同会社」では、「株式会社」同様、間接有限責任となります。

どういうことなのか。個人事業主、合資会社等の場合には、事業がうまく回らずに、破綻、倒産に陥ったときには、すべての責任を負うシステムになっています。

しかし、「合同会社」では、出資金の範囲内での債務を追うだけです。つまり、出資金以上の負担の責任はないのです。リスクが一定の範囲内に保たれるというのも、「合同会社」の特徴の1つです。

2-2 合同会社の歴史

image「合同会社」に耳馴染みがない理由のひとつとして、比較的新しい法人形態であることが挙げられます。会社法の改正により、2006年に設けられました。

先ほども少し触れましたが、出資者全員が社員として経営に関わるというのが、合同会社の特徴の一つです。あまり馴染みはないけれど、最近頻繁に目にするようになったのはベンチャー企業の設立や、個人事業主の法人化などに「合同会社」を選ぶケースが増えたからと言えるでしょう。

のちほど詳しく触れますが、設立費用などのコストを抑えることができることが、「合同会社」が選ばれる理由と言えるでしょう。

2-3 合同会社は自由度高め

imageコストが安いだけで、会社設立の形態を「合同会社」にするわけではありません。ここでも「株式会社」との比較になりますが、組織を運営する上での自由度というのがあります。

個人事業主の法人化、ベンチャー企業に選ばれがちの形態ということに、そのあたりの理由も絡んでくると言っても良いでしょう。株主の存在に縛られずに、柔軟に経営することができるというのは、メリットとしてはかなり大きいものとなります。

また、「合同会社」に会社の利益の配当はあります。出資率に応じての配当になる「株式会社」と違って、「合同会社」では、能力に応じての利益配分となります。実力重視というところも、ベンチャー企業に選ばれる要素になっていると言えるでしょう。

さらに、「株式会社」の監視機関となっている株主総会といったポジションの設置は義務づけられていないので、意思決定などが柔軟、かつスムーズに行われるという自由度高めの形態なのです。

2 合同会社のあれこれ

会社設立と言えば、「株式会社」といったイメージが強い中で、実は増加傾向にある「合同会社」について。「株式会社」との違いを見比べながら、じっくりと見ていきたいと思います。

2-1 株式会社との違いは?

image「株式会社」との違いは、会社設立費用が安いということと、出資者が会社経営をするところにあります。

「合同会社」の会社設立費用がどうして安いのか?それは、公証役場での定款認証を必要としていないからです。

設立登記には、登録免許税が必要になりますが、こちらも「株式会社」に比べてグッと安くなります(差額9万円)。役員任期も設定されていないので、「株式会社」のように役員変更登記(任期ごとに必要)の際の、特許免許税も不要なのです。

また、「合同会社」では、出資者が会社経営をおこないます。出資者=経営者ということになるのです。株主になって配当金をもらうだけという形ではないわけです。

2-2 今、なぜ合同会社が増えている?

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出典:政府統計の総合窓口(種類別 合同会社の登記の件数(平成18年~27年)より)

表を見ても分かるように、「合同会社」の設立件数は、平成27年度には2万件を超えています。こうした増加傾向の背景にあるものは何なのでしょうか。

まずは先ほども触れたように、設立にかかるコストが安くできるというところにあります。公証人役場での定款認証は必要ありません。つまり、会社を設立したいとなったときには、スピーディーに設立することができるというメリットがあるのです。

「株式会社」では、役員が任期を満了するごとに、変更登記が必要になりますが、そういった手間も、時間も、コストも「合同会社」にはないのです。

スピーディーに会社設立ができて、コストも抑えられるということから、ビジネスに柔軟性が出て、自由度は高めになるわけです。

2-3 合同会社の特徴は

male「合同会社」では、「株式会社」のような、決算広告を必要としていません。「株式会社」では、毎年官報費用がかかりますが、そちらも不要となるわけです。2年ごとに役員変更登記が必要になる「株式会社」に比べて、圧倒的にコストが抑えられることは、最大の特徴と言えるでしょう。

加えて、出資した金額に応じての配分ではなく、あくまでも会社への貢献度、能力などが重視されます。そのため、会社への出資が少ない人でも、多くの利益配分を受け取ることが可能なのです。能力さえあれば、少しの出資でも利益配分を大きく受け取れるというわけです。

自由度や柔軟性を見ると、「合同会社」にするのがいちばんなのでは?と思ってしまうかもしれませんが、もちろん、きちんと注意しないといけないポイントもあります。

たとえば、意思決定です。「合同会社」の意思決定には、社員全員の合意を必要とします。内容にもよりますが、社員の意見がすべて一致するというのは、なかなか稀なものです。そのため、スムーズな意思決定まで進まないケースは大いにあります。

「株式会社」では、出資率によって発言の力も決まりますが、「合同会社」では、多く出しているからという理由で、意見が通りやすいということはないわけです。

また、比較的新しい会社形態ということもあり、「株式会社」に比べて認知度が低いということは否定できません。内容をよく知らずに「合同会社」で大丈夫?といった認識しかされていないというのも残念ですが、「合同会社」の特徴のひとつと言えるでしょう。

3 合同会社の設立、メリット・デメリットは?

会社設立にあたって、メリット・デメリットはきちんと知っておきたいものです。コストや、柔軟性、スピーディーな意思決定などについて、もう少し詳しくまとめてみたいと思います。

3-1 合同会社のメリット

まずはメリットです。

●合同会社のメリット1|間接有限責任

社員は全員、有限責任社員です。責任は出資の範囲内となります。

●合同会社のメリット2|決算の公表の義務なし

決算公告の義務がありません。会社の決算書を公表したくないという会社にとっては重要なポイントになります。

●合同会社のメリット3|意思決定がスピーディー

出資者が経営に携わり、業務を執り行います。「株式会社」と違って、意思決定にかかる時間は断然短くなります。

●合同会社のメリット4|出資額の割合で利益配分は決まらない

出資金額で利益配分を決めません。能力に応じての利益配分となります。

●合同会社のメリット5|個人事業主に最適

設立は1人でもできます。個人事業主の法人化に最適です。つまり、代表社員1人でも会社形態を作ることができます。

●合同会社のメリット6|定款認証は不要

公証人役場で5万円を支払う、定款認証費がかかりません。しかし、定款の作成は必要になります。不要なのは、定款認証と定款認証費です。定款の作成は必ず行いましょう。

●合同会社のメリット7|登録免許税が安い

設立登記の費用として、法務局に支払うのは特許免許税6万円です。「株式会社」に比べて9万円安く済みます。会社設立時には何かと経費がかかるものです。少しでもコストを抑えたいとき、この9万円というのはかなり大きいですよね。

●合同会社のメリット8|株式会社への移行もできる

「合同会社」を「株式会社」へと形態を移行することもできます。その際には、社員全員の同意が必要になります。「合同会社」を設立後、業績が上がり、経営も安定して来た時点で「株式会社」に変更するという形を選ぶケースも多いようです。

●合同会社のメリット9|社員1人の場合

少し触れましたが、代表社員1名でも成り立つのが「合同会社」です。会社という形態になれば、社会保険への加入義務が発生します。しかし、社員が1人という場合には、個人事業主と同じように、国民健康保険、国民年金という選択も可能です。

3-2 合同会社のデメリット

さて、今度はデメリットです。ここまで見ていると、「合同会社」は魅力的なポイントばかりなのですが、もちろんデメリットもありますので、しっかりチェックしておきましょう。

●合同会社のデメリット1|肩書きを気にするなら注意

male「合同会社」では、社長は「代表社員」という肩書きになります。見た目や、呼称は気にしないという人には、まったく問題ないことですが、会社の代表だからと言って「代表取締役社長」とは表記できないことを覚えておきましょう。

肩書きは、名刺、会社概要、ホームページなど、様々な場所で表記されます。その際の見た目や印象を気にする方は、要注意です。もちろん、そんなことは気にしない、まずは、「合同会社」のメリットを重視して、会社を設立することが大切という場合には、まったく問題ないことです。

しかし、「合同会社」の認知度の低さから、このあたりを気にするケースもないとも言えないので、業種、取引先なども含めて、デメリットになりうるかどうかを判断するということも、頭の片隅に入れておいても良いかもしれません。

●合同会社のデメリット2|取引の幅に影響あり?!

male先ほどの肩書きにも少し関わることかもしれませんが、「合同会社」ということで、取引の制限に幅が出て来るケースもあります。理由の一つとしては、認知度の低さもありますが、決算が非公開であること、株主総会を置かないということにもあると言えます。

しかし一方で、資本金1円で「株式会社」が設立できる状況なので、決算が非公開の「合同会社」だからというだけの理由で信用されないということはありません。

認知度の低さは、人材募集の際にも少なからず影響を及ぼします。会社経営側では、登記数のデータからも分かるように、「合同会社」の設立件数も認知度も上がって来ているのですが、一般的に見ての「合同会社」は、まだまだ知られていないと言えます。そんなときに、人材が集まりにくいというケースも想定の範囲内ということは否定できません。

●合同会社のデメリット3|意思決定ができないケースあり

image意思決定は、社員全員で行います。つまり、意見がまとまらない場合には、意思決定に至らないという状況が発生します。意思決定ができないと、会社経営がスムーズに行われないことに繋がることもあります。意見は、いつも満場一致になるわけではありません。

ここでポイントとなるのは、意見が分かれたときに、きちんと話し合い、最終的にはひとつにまとめるという流れを作っておくことが大切です。コミュニケーションが求められます。

●合同会社のデメリット4|自由な反面、意見が割れることも

image出資額ではなく、能力で利益配分の割合を決定できるため、配分率に不満が出るケースもあります。能力や貢献度を考えれば、当然ということでも、出資額のような数字による明らかな基準がないので「評価」に異議ありとなることは、想定しておくべき事項です。

ただし、これには避ける方法もあります。意見の対立、分散は、人数が多いほど発生しやすくなります。であれば、社員数を増やさなければ良いのです。そもそも「合同会社」は、少人数で設立できる会社の形態のひとつとして作られたという経緯を考えれば、最初は少人数で、まとまりを重視、会社が軌道に乗り社員数が増えたら「株式会社」へ移行というのが理想の流れとも言えるでしょう。

4 合同会社の設立の流れ

合同会社の設立の流れを把握するには、定款に必要な基本事項を見ていくと、分かりやすいと思います。(※画像をクリックするとPDF「合同会社の定款事例(複数人の場合)」が開きます)

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4-1 基本事項と必要な書類

image基本事項としては、商号(会社の名前です)、本店所在地、事業の目的、代表社員、出資者、出資金などが挙げられます。

商号(会社の名前)を決める際の注意点は、名前が被らないことが基本になります。ただし、会社法の改正により、同一所在地(つまり住所が同じ)でなければ、同一の市区町村内に、商号そして事業目的が同じ会社でも設立が可能となっています。ただ、他の会社との差別化や、オリジナリティなどを考慮すれば、近隣に商号が同じものがあるケースは避けた方がいいでしょう。お客様や取引相手にとっては、とても紛らわしいものです。

商号が決まったら、手続きに必要になる印鑑の作成をしましょう。経費を抑えるために早い!安い!といったサービスで印鑑作成をするのももちろん良いですが、大切な会社の印鑑なので、安かろう悪かろうに引っかからないようにするのもポイントとなります。

業種によりますが、許認可が必要になる事業の場合は、申請先をきちんと調べておきましょう。警察署、保健所、都道府県都知事などに申請が必要な場合があります。許認可の申請そのものは、会社設立後に行うものですが、許認可を受けるために必要な準備があるケースがあります。事業目的が決定したら、許認可の必要性の確認を忘れずに。商工会議所などできちんと確認をすることをおすすめします。

会社設立の登記に必要になる作成書類は、

①定款
②登記申請書と添付書類

①の定款、については、一から作る必要はありません。サンプルフォーマットなどは、インターネットなどで簡単に入手できるので、使いやすいものを選ぶようにしましょう。

②の登記申請書は下記よりダウンロードできます。
合同会社設立登記申請書

添付書類についても細かく記載があるので、しっかりとチェックしましょう。難しいことは何もありません。ただし、モレがあると、承認がスムーズに進まないので、しっかりとひとつひとつチェックすることをおすすめします。

4-2 資本金の払込

資本金の払込についてですが、代表社員の個人口座に払込をすればOKです。振込の際には、個人名、つまり各社員の名義にて行いましょう。払い込まれた金額が資本金の額以上担っていることがポイントです。

4-3 法務局に申請

image必要な書類の作成が完了したら、代表社員の印鑑証明書を添付して、管轄法務局にて登記申請をします。登録免許税は、この際に必要となりますので、法務局で収入印紙を購入する場合は、現金を忘れずに。

登記申請から完了までにかかる日数はだいたい10日前後と言われています。補正が発生しない場合には、登記申請日が会社設立日となりますので、会社設立日にこだわりがある場合は、申請日もきちんと意識するようにしましょう。

4-3 銀行口座開設

image登記が完了し、会社設立まで無事に完了したら、必要に応じて各種官庁に届出をします。税務署、市区町村役場、ハローワーク、社会保険事務所、労働基準監督署などです。

登記が完了したら、登記簿謄本の取得が可能になります。会社経営には融資が必要になるケースもあるので、口座開設と同時に相談することをおすすめします。

融資の種類も様々です。事業内容、売上の規模に合わせて上手に選ぶようにしましょう。無理のない返済計画を立てることも、会社をスムーズに経営していく上での大切なポイントです。

まとめ

male「合同会社」のメリットを中心に、「合同会社」とは何かということをまとめてみました。ポイントは、事業目的、内容、規模、業種を中心に、事業計画、将来性、そして資金繰りなども含めて会社の形態を決定することです。

会社設立の初期費用は、なるべく抑えたい、最初は少人数、もしくは1人で会社経営を進めたい、そもそも会社はずっと小規模のまま、家族経営レベルで行いたいといった方には、「合同会社」がおすすめです。

メリット・デメリットをしっかり理解して、「株式会社」などの他の形態と比べても、それでも会社の形態をどのようにしたら良いのか分からないといったときには、専門家に相談することも選択の1つです。無料相談などを受け付けているサイトもたくさんあるので、検討してみてはいかがでしょうか。

【参考図書】
『LLC(合同会社)野設立・運営ができる本』(日本実業出版社)
『図解 いちばんやさしく丁寧に書いたLLC(合同会社)設立・運営の本』(成美堂出版)
『5つの定款モデルで自由自在「合同会社」設立・運営のすべて』(中央経済社)

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