SWOT分析とは|誰にでもできるSWOT分析のやり方

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swot突然、上司からSWOT分析を任されて、頭を抱えてしまったという人はいませんか?

世界中の企業が経営戦略における環境分析ツールとして用いている「SWOT分析」は、今やビジネスマンの常識となっている戦略フレームワークです。

しかし、いざ自分で実践してみると、理論的には理解していたつもりでいても、手順や使い方が不明瞭で、期待していた効果が得られないというケースも少なくありません。

ここではわかりやすい手順と例をあげながら、誰にでも実践可能なSWOT分析のやり方を紹介します。

目次

1. SWOT分析とは
2. 準備しておく5つの事柄
2-1. 誰がなんのために
2-2. 競争相手はだれか
2-3. 自社の現状を把握する
2-4. 商品やサービスの価値
2-5. 仮説を立てる
3. マクロ環境の分析
3-1. ミクロ環境に及ぼす影響を考える
3-2. 「機会」と「脅威」の特定
3-3. PEST分析
3-4. ファイブフォース分析
3-5. 機会が脅威にもなるケース
4. ミクロ環境の分析
4-1. 「強み」と「弱み」の特定
4-2. VRIO分析
5. クロスSWOT分析
5-1. クロスSWOT分析による戦略オプション
5-2. アクションプランの立案へ
5-3. さらにオプションとなる分析法
6. 3つの注意事項
6-1. 漏れなくダブりなく
6-2. 顧客の変化に対応する
6-3. 繰り返し実行する
7. まとめ

1. SWOT分析とは

SWOT分析は、企業の内部環境を

・「強み(Strength)」
・「弱み(Weakness)」

というカテゴリーで分析し、さらに外部環境を

・「機会(Opportunity)」
・「脅威(Threat)」

というカテゴリーで分析して、経営戦略の立案に役立てるフレームワークです。

経営戦略の基本とは、「経営資源(人、モノ、カネ、情報)と市場機会(ビジネスチャンス)の最適な組み合わせを策定」することにあります。

少し難しい用語が並びましたが、わかりやすく解説していきますので安心してください。

SWOT分析は、1920年代からハーバード大学の経営大学院(MBA)であるハーバードビジネススクール(HBS)でエドモンド・ラーンド、C・ローランド・クリスティンセン、ケネス・アンドリュースの3人がビジネスポリシーモデルのひとつとして開発しました。

さらに、1960年代にスタンフォード研究所(SRI)のアルバート・ハンフリーらが構築した代表的な環境分析ツールです。

この手法は、様々な企業や組織の経営戦略計画ツールであるばかりでなく、国家や個人に用いることも可能です。

swot

2. 準備しておく5つの事柄

さあ、ここからはSWOT分析の具体的な手順を紹介していきましょう。
まず事前準備です。

2-1. 誰がなんのために

この3要素を明確にすることによって目標を考慮した効果的な分析が可能になります。

①あなたの立場を明確にします。

個人なのか経営者なのか、プロジェクトリーダーなのかチーム内のプランナーなのかというその時に立場によって、対応が変わってきます。全社戦略と単一事業戦略では、どこまでの環境を見るのかという範囲も変わってきます。

②対象となる「顧客」は誰なのかということを明確にします。

同じ外部環境にあっても、お客さん次第でそれが「機会」になることも「脅威」になることもあるからです。

③なんのために分析を行うのかという目的を明確にします。

通常は自社を取り巻く現状の分析や、戦略計画の策定に役立てるというケースが多いでしょう。

2-2. 競争相手はだれか

ライバルを明確にするということです。業界やライバル企業の現状を把握しておく必要があります。

内部環境の「強み」や「弱み」は相対的な評価ですから、ライバル企業になにができて、自分たちにてきることはなんなのかということをはっきりさせなければ要因の特定ができません。

2-3. 自社の現状を把握する

resource内部環境を評価するために最も必要とされるのが、自社の現状を把握することです。

具体的には、経営資源とケイパビリティを明確にします。これらの情報は「強み」を評価する際の大きな要素となり得ます。

経営資源とは、「人」「モノ」「カネ」「情報」の4点で、リソースとも言われます。企業は、人を雇い、モノや情報を駆使して予算の中で儲けようとします。これらの要素を目標に合わせて応用できるように把握しておきます。

ケイパビリティとは、企業や組織が持つ固有の能力を意味します。組織の人間、予算、使えるモノ、持っている情報を組み合わせて、その企業ができることですね。

2-4. 商品やサービスの価値

自社の商品やサービスがどのような価値をもたらしているか、言い換えれば「客がその商品やサービスを買う理由」や、「その中で自社の商品やサービスが選ばれている理由」を把握します。

市場機会とは、客が欲しがっている商品やサービスの変化によって起こるビジネスチャンスのことです。こうした顧客の動向を知ることによって、成功しうる戦略を策定できるのです。

2-5. 仮説を立てる

kasetsu外部環境がどう変化するかという仮説を立て、それに合わせた内部環境を仮定することによって、SWOT分析の効率は飛躍的に向上します。

「気候の変化が原因で客のニーズはこう変わるだろうから、自社の体制をこう変えて新たにこんなことを始めたら儲かるんじゃないか」

といった仮説があると、評価の対象を絞ることができるので、無駄な時間を使わずに精度の高い分析ができます。

仮説は実現可能で、過去の事実の延長線上になければいけません。

3. マクロ環境の分析

SWOT分析の手順では、まず、仮設を立てるときの要素でもあった「外部環境の動向が内部環境にどのような影響を与えるか」ということを策定します。

具体的には自然環境や政治・経済状況がもたらす需要の変化、顧客の動向などを指します。

3-1. マクロ環境とミクロ環境

自社を取り囲む環境のうち、自然環境、社会環境、政治環境、経済環境など、企業が直接コントロールすることが不可能な外的環境を「マクロ環境」といいます。

一方、需要の状況、顧客の動向、製品関連技術など、経営に直接影響を与える環境で、企業がコントロール可能なものを「ミクロ環境」といいます。

マクロ環境とミクロ環境の境界線は必ずしも明確なものではありませんが、経営戦略分析を行う際には、マクロを外部環境、ミクロを内部環境と捉えて分析を進めます。

3-2. 「機会」と「脅威」の特定

次に、その影響が自社にどのような影響を及ぼすかということを分析して、チャンスとなる「機会」、悪影響の要因となる「脅威」を特定していきます。

新商品のラインナップを検討している健康食品メーカーを例にとると、「機会」は

・ヘルシー志向の高まりによって市場の拡大が見込まれる
・独創性の高い商品で先行者利益を狙える

などということがあげられるでしょう。

「脅威」は、

・大手のスーパーやコンビニでは販売できない
・他メーカーでも研究が進んでいる

などといったことがあげられるでしょう。

3-3. PEST分析

マクロ環境の分析には、「PEST分析」というフレームワークがよく使用されますので、簡単に紹介しておきます。

PEST分析は、マクロ環境の変化を4つの要因で分析する手法です。分析から戦略実行までのタイムラグが大きいケースでは重要な判断残量となります。

pest

具体例をあげると、自動車メーカーが5年先に発売するモデルを開発する際に、法律改正や流行の変化などの分析を反映させるケースなどがあります。

3-4. ファイブフォース分析

「ファイブフォース分析」もマクロ環境の分析によく使われるフレームワークです。自社が所属している業界をマクロ環境と捉えて、業界の構造や収益性を分析する手法です。

①供給企業の交渉力、②顧客の交渉力
「供給企業の交渉力」とは、仕入れ先との交渉、「顧客の交渉力」とは納品先との交渉における先方の交渉力と考えてください。どちらも強ければ儲かりません。
③ライバル企業間の敵対関係
「ライバル企業間の敵対関係」は、競争が激しければ激しいほど収益性は低くなります。
④新規参入業者の脅威
「新規参入業者の脅威」は、その業界に参入するのが容易かどうかを評価して収益性の高さを分析します。
⑤代替品の脅威
「代替品の脅威」は、自社の商品やサービスが別の物事で可能になってしまう脅威を意味します。

ファイブフォース分析は、業界を知るためには効果的な分析法ですから、自分がいる業界の現状をあてはめてみると、SWOT分析の要因特定に役立ちます。

3-5. 機会が脅威にもなるケース

マクロ環境がミクロ環境に及ぼす影響は、「機会」と「脅威」両面の可能性を持っている場合が多いので注意が必要です。

例にあげた健康食品メーカーで言うと、健康志向の高まりというマクロ環境の変化に乗じて新商品の独占販売体制を築ける可能性が高いという「機会」が生まれると同時に、生産ラインを大幅に変更しなければならないという「脅威」が発生する可能性もあります。

「機会」よりも「脅威」の与える影響が大きいと、実現不可能な計画になりますよね。なにを「機会」と特定してなにを「脅威」と特定するかということは、事前の調査と分析結果をよく検討して行わなければいけません。

4. ミクロ環境の分析

マクロ環境の「機会」「脅威」という2つの要因は特定できましたか。

実際には各項目にもっとたくさんの要素を盛り込まれないと効果的な分析は難しいのですが、ここでは2項目ずつの例に留めてあります。

4-1. 「強み」と「弱み」の特定

次に財務環境、製造環境、組織状況など自社の内部環境をマクロ環境と照らし合わせ、ライバル企業に対して何が自社の「強み」と「弱み」であるのかを特定します。

例にあげた健康食品メーカーであれば、「強み」は、

・商品開発部門が強力
・飲料部門が国内優位

など、「弱み」は

・生産コストが高い
・知名度が低く、ブランド力が弱い

などという要因が特定されるでしょう。

4-2. VRIO分析

企業がどんな資源を内部に持っているかという経営資源(人、モノ、カネ、情報)を分析し、競争優位性を把握するためのフレームワークが「VRIO分析」です。

vrio

VRIO分析を使って自社の経営資源を改善することにより、市場における競争優位性を高めることが可能です。ミクロ環境を把握したら実施してみることをお勧めします。

ここで紹介しているいくつかのフレームワークは、それぞれ本格的に使えば高度な分析が可能になりますが、簡単に100点満点の採点をするだけでも十分役に立つものです。

5. クロスSWOT分析

外部環境と内部環境の4つの要因が特定されたら、

・どうのようにして機会を活かすか
・どのようにして脅威を回避するか
・どのようにして強みを活かすか
・どのようにして弱みを克服するか

という戦略立案に入ります。
健康食品会社の例で言うと、

・機敏な対応で機会を逃さない
・発想の転換で脅威を機会と捉える
・他社が模倣できない能力を強化する
・テレビCMを展開する

といったことなどが挙げられます。

5-1. クロスSWOT分析による戦略オプション

企業では、通常ここまででは終わらずに、SWOT分析をベースとして戦略オプションを検討するために「クロスSWOT分析」を行います。

これは4つの外的・内的要因をクロスさせて4つの戦略オプションを生み出すもので、例にあげてきた健康食品ーカーのクロスSWOT分析をマトリクス表にすると次のような表になります。

クロスSWOT分析の例

combi

5-2. アクションプランの立案へ

クロスSWOT分析では、強み×機会の積極的攻勢が最も優先されます。自社の強みを活かして事業チャンスをつかみ、市場のシェアを拡大することは重要な戦力オプションになるからです。

SWOT分析の結果、この企業では

・定期的な新商品の開発
・インターネット販売の強化

という2点が効果的な戦略として明確になったとします。そうすると企業は目標を設定し、具体的なアクションプランを立案して実行に移すのです。

5-3. さらにオプションとなる分析法

実際の企業では、ここにあげたほかにも

・「顧客(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」を分析する「3C分析」
・競合と比較してどの部分に「強み」「弱み」があるか分析する「バリューチェーン」

などの分析法を組み合わせて戦略立案を進めます。

個人のSWOT分析を行う場合は、マクロ環境が企業の場合よりもっと身近なものとなり、ミクロ環境もまさに自分のことなので、他の環境分析手法を用いなくても問題ないでしょう。

6. 3つの注意事項

SWOT分析は、粗削りな内容でもある程度正しいというレベルの計画立案から、綿密な分析による戦略的な立案まで幅広く応用できる便利なフレームワークですが、規模の大小を問わずいくつかの注意点があります。

6-1. 漏れなくダブりなく

SWOT分析における要因の特定は、目標を明確にして仮説を立てた上で、全体像から漏れることなく、ダブることもないように行うことが大事です。

ロジカルシンキングの基本として「MECE(ミーシー)」という論理があります。
“Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive”の頭文字を並べたもので、

・Mutually( 相互に)
・Exclusive(重複せず)
・and Collectively(全体として)
・Exhaustive(漏れがない)

という意味で、全体を捉えて正しく分類するという考え方です。

SWOT分析では、まず環境を外側と内側に分類し、その評価をポジティブとネガティブに分類して各項目の情報を集めていくのですが、その際にモレがないか、ダブってはいないかということを確認しながら進めてください。

とくに「強み」と「弱み」が相対的な関係にあるケースでは注意が必要です。

6-2. 顧客の変化に対応する

分析から戦略実行に至るまでのタイムラグを考慮する必要があります。

商品やサービスによってニーズのサイクルは違います。サイクルが短いケースでは戦略を実行したときに、顧客のニーズが変化してしまっているということが起こり得ます。

「プロフィットプール(利益が出る場所)」という概念があります。

・商品やサービスは、開発され、生産されて、流通を通して小売から顧客に販売されます。
・これをひとつの流れと捉えて初めの方を上流、顧客に近い方を下流と考えます。
・最初は上流の方が儲かりますが、プロフィットプールは下流へと移動を続けます。
・人間は必ず変化しますから、顧客のニーズも変化していきます。
・新しい商品やサービスが開発されれば、またプロフィットプールは上流から下流へと移動します。

このプロフィットプールの移動を常に意識していると、顧客の変化が見えるようになると言われます。

6-3. 繰り返し実行する

毎年か半年ごとにそのときの組織、そのときの環境において、SWOT分析を繰り返し行うことをお勧めします。

時間が移れば、マクロ環境もミクロ環境もどこかが必ず変化します。

同じ組織や同じポジションにあったとしても、分析から導き出される結論には違いが現れ、より現実的な計画の立案が可能になるはずです。

7. まとめ

analysisSWOT分析の手順を紹介してきましたが、ご理解いただけましたか。

個人や企業の環境は変化しますから、SWOT分析を行って戦略計画を進めても、途中で中止になってしまうことも多々あります。

そんなときは現実を早く受け入れて、また新たな気持ちで分析を行うことです。残念な思いをしたとしてもあなたの経験値は間違いなくアップしているのですから、前回よりも分析精度は向上しているはずです。

【参考資料】
・『これだけ!SWOT分析』伊藤達夫著(すばる舎リンケージ2013年)
・『バトルフィールドエリート』浅見隆著(未出版)

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