人生が楽しいと思える3つの考え方-誰にでもわかる三大幸福論

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人間だったら誰しも、楽しいと思える人生を送りたいですよね?
そのために、いろいろな手段を講じて幸せになる方法を探すのです。

人間は、どうしたら幸せになれるのか?
幸福な人生とは、どのような人生なのか?

この、人類普遍のテーマともいえる課題に取り組んできた哲学者の記録は、紀元前から多く残されています。

その中でも、現在「三大幸福論」と呼ばれている3人の哲学者による考察があります。
3つの「幸福論」は、いずれも100年前後は経っている古典ですが、現代人にも通じる「楽しい人生」のヒントがたくさん散りばめられています。

ここでは、三大幸福論から、とくに現代に通じる「幸せを呼ぶ言葉」をピックアップして、誰にでもわかるように解説します。
世界を代表する名著から、人生が楽しいと思える考え方を学びましょう。

目次

1. アランの「幸福論」
1-1. 悲しみはいつか消える
1-2. 喜びは人生を変える
1-3. 運命を受け入れることで幸せになれる
1-4. 未来より今を生きることで幸福が得られる
1-5. 遠くを見ることで幸せになれる
1-6. 幸福は笑顔になることで得られる

2. ラッセルの「幸福論」
2-1. 自分の欠点ばかり見ずに外へ目を向けよ
2-2. 成功ばかり求めていると不幸になる
2-3. 退屈に耐える力は幸福に不可欠
2-4. 熱意こそは幸福と健康の秘訣
2-5. 仕事を楽しむことができれば幸せになれる
2-6. あきらめることも幸福のプラスになる

3. ヒルティの「幸福論」
3-1. よく考えて実践する仕事こそが幸福をもたらす
3-2. 孤独を愛することは幸福に必要なことである
3-3. 不幸を受け入れることで幸福になれる
3-4. 虚栄や名誉にこだわらない人に幸福は訪れる
3-5. ささやかな喜びを誰かに与えることはいつでもできる
3-6. どの人生にもすべて階段がある

まとめ

1. アランの「幸福論」

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フランス人のアラン(1868~1951)は、本名をエミール・シャルティエという高等中学校の哲学教師です。

アランの「幸福論」は体系的な哲学書ではなく、新聞に投稿した短いエッセー集で、徹底した楽観主義が特徴です。

現実の厳しさを受け入れて、自分の価値観をしっかりともち、何かにとらわれず大胆に生きることが幸福への道だと語っています。

1-1. 悲しみはいつか消える

悲しみは病気のようなものですから、病気が癒えるように、時間が経てば悲しみも必ず癒えるのです。

「もし、あなたが死んだら……」などと、人間は悲しみを想像して不安になるものです。
想像はだんだん膨らんで大きくなり、やがて実際に愛する者が死んで、深い悲しみが訪れます。

お腹の痛みは、だんだん痛くなってきて、ピークを過ぎると次第に癒えてきます。
悲しみが心の痛みだととらえれば、同じようにピークを過ぎたら癒えていくのです。

悲しみは癒えるものだということを頭の隅に入れておかないと、毎日が怖いものになってしまいます。

1-2. 喜びは人生を変える

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何かがうまくいったときは、うまくいったからうれしいのではなく、自分がうれしいからうまくいったのだと考えるべきです。

人間の気持ちは物事の結果によって決まるのではなく、気持ちが結果を変えるのです。

上司から面倒な仕事をふられたときに、「こんな仕事をふられるなんて、自分は不運だ」と考えるか、「自分のスキルをアップする仕事ができてラッキー」と考えるかによって、人生は変わります。

どんなことにも楽しみを見出すことができる人間に、幸福は訪れるのです。

1-3. 運命を受け入れることで幸せになれる

どんな運命でも、それを受け入れて自分にとってよいものだと考えることで、よい運命となります。

運命はコントロールできるものではありませんから、あれこれ考えても仕方がないのです。

それならば、どんな結果も早く受け入れて開き直ったほうが、行動をプラスに展開できます。
悪い運命を考えると、選択に慎重になり過ぎて、行動を控えてしまうことになりがちです。

どんな結果も、最終的には自分にとってよいものになるのだという信念があれば、現実を受け入れることができます。

1-4. 未来より今を生きることで幸福が得られる

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先のことは誰にもわかりません。
ですから、未来のことを考えても意味がありません。
過去の思い出も、過ぎ去ったことはどうにもなりませんから、考えても無駄です。

未来の展望も、過去への追憶も、存在しない世界に想いを巡らせることに変わりはありません。
だから、現実の中で幸福になるためには、現実から目を背けずに、現実を生きるしかないのです。

1-5. 遠くを見ることで幸せになれる

憂鬱な人は、本を読み過ぎる傾向があって、近くのものばかりを見ています。
遠くを見ることで、思考が自由になります。

「物事を知る」ということは、どんなに小さなものにも、背景やストーリーがあるということを理解することです。
しかし、多くを学ぼうとして書物にたより過ぎると、思考を閉じ込めてしまいます。

目を書物の外に向けることで、見えてくるものがあります。
実際に、遠くを見て目にくつろぎを与えると、窮屈なものの考え方から解放されて、思考が自由になるのです。

1-6. 幸福は笑顔になることで得られる

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自分が不幸だと不平ばかりいっていても、何も変わりません。
もし不幸だとしても、現在のものも過去のものも、決してそれを口に出さないことです。

不平は悪い天気のようなもの。
今日は天気が悪いとか、晴れた方がうれしいということは誰もが思っていても、口に出したところで天気がよくなるわけではありません。

天気の悪い日こそ、笑顔で過ごし、何でもないように振る舞いましょう。
人間は幸福だと笑顔になりますが、逆もまた真なり。
笑顔になることで気分がよくなり、幸福になれるのです。

2. ラッセルの「幸福論」

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イギリスの哲学者バートランド・ラッセル(1872~1970)は、アインシュタインらとともに、核兵器の廃絶と科学技術の平和利用を訴えた「ラッセル=アインシュタイン宣言」で有名です。

58歳のときに著した「幸福論」は、自分の殻を抜け出していろいろなことに興味をもち、人生の楽しみを増やそうという快楽主義的なところと、歯止めやあきらめも大事だというバランス感覚が特徴です。

2-1. 自分の欠点ばかり見ずに外へ目を向けよ

自分の欠点ばかり気にしていると、自分自身にとらわれて不幸になっていきます。

ネガティブな自己に没頭する時間があったら、面白いものや喜びを感じられるものに目を向けるべきです。

世の中にはいろいろな人間がいて、たくさんのことが次々と起こっています。
世界のことを知るだけでも楽しいですし、世界には自分よりも大きな悩みをもっている人がたくさんいることがわかると、悩みが軽く感じられてきます。

家族や愛する人、可愛いペットのことなどを思うと、心が温かくなって幸せな気分になります。
幅広い視野をもつことで、世の中は面白くなるのです。

2-2. 成功ばかり求めていると不幸になる

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成功は幸福の1つの要素でしかないので、成功を得るためにほかのことをすべて犠牲にする人生は不幸です。

競争社会は、競争に勝って成功することが至上命題とされますから、中身のことよりも、とにかく成功すればよいという考え方になりがちです。

こういう社会では、自分が本当に幸福かどうかということよりも、成功して人から幸せだと思われることに幸福を感じるのです。
それは、幸せな人生とはいえません。

競争をやめて、本当に自分が楽しめることだけを追求すれば、幸せになれるのです。

2-3. 退屈に耐える力は幸福に不可欠

人間は退屈に耐えることができないゆえに、興奮を求めます。
そして、興奮に幸福を感じるのです。

ところが、興奮が幸福となる生き方は、どんどん強い刺激を求めるようになっていきます。
しかし、刺激には限界があり、限界を迎えると、それ以上は幸福を得ることができません。

子どもの頃から刺激の多い生活に慣れてしまうと、若くして刺激の限界がやってきてしまい、なかなか幸福感が得られないようになってしまいます。

ですから、興奮がないと幸福になれない生き方は、やめたほうがよいのです。
退屈で平凡な生活の中に、たまに少しよいことがあって、それがとてもうれしく感じられるという生き方が理想的なのです。

2-4. 熱意こそは幸福と健康の秘訣

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物事に熱意をもって没頭できる人生は幸せです。
没頭できることを見つけることが、楽しい人生につながります。

しかし、物事に熱意をもった人というのは、1つのことを追求するあまり、とかく行き過ぎになりがちなところがあります。

熱意が行き過ぎると、逆に不幸を招くことになるので、周りが見えなくなるような暴走は避けなければいけません。
そのためには、物事の「わく」を心得ている必要があるのです。

「わく」さえ心得ていれば、熱意は幸福そのものといってもよいもの。
冷めていては、幸福になれるチャンスを逃してしまいます。

2-5. 仕事を楽しむことができれば幸せになれる

人生に首尾一貫した目的があれば、人間は幸福になれます。
その目的は主に、仕事によってもたらされるのです。

人間にとって仕事がないことほどつらいことはありません。
仕事があるということは、それだけで幸福をもたらすものですが、楽しい仕事であったら、さらに大きな幸福の原因となります。

仕事を楽しむための秘訣は、技術を高めることに熱中することと、物をつくり上げていく喜びをもつこと。
これら2つの秘訣は、どんな仕事でも見出せるものです。

自分の技術や苦労が形になっていくイメージを常にもつことができれば、仕事は楽しくなるはずです。

2-6. あきらめることも幸福のプラスになる

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「あきらめ」は、幸福の獲得において、「努力」が果たす役割に劣らないものをもっています。

幸福は黙っていても得られませんから、人間は努力をします。
誰もが、幸福は努力に比例するものだということを知っています。

しかし、努力すれば絶対に幸福が勝ち取れるかといえば、そうではなく、避けられない不幸というものがあります。
避けられない不幸に時間と感情を浪費するよりも、あきらめることを選択すべき。

ここでいう「あきらめ」とは、絶望ではありません。
あきらめは敗北であるかもしれませんが、それまでの努力が少しでもほかの誰かの役に立つのではないかという希望がもてれば、その敗北は無にはならないのです。

3. ヒルティの「幸福論」

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カール・ヒルティ(1833~1909)は、スイスの哲学者で、スイス陸軍の裁判長まで務めた法律家でもあります。

聖書に強く感化され、宗教倫理的な著書を多く残していますが、その中に「幸福論」があります。
ですから、ヒルティの幸福論はキリスト教の信仰に基づくものです。

しかし、その内容はキリスト教徒に限定されるものではなく、何かを信じ、行動することによって幸福はもたらされるという、万人に当てはまる真理があります。

3-1.  よく考えて実践する仕事こそが幸福をもたたす

ヒルティの「幸福論」は、仕事こそが幸福をもたらすという話からはじまります。

仕事と休息を対立させて考えるのは間違いで、人間は働くことに本質と喜びがあり、休息はその中で自然に与えられるものです。
仕事を犠牲にしてまで休息をとるのでは、仕事によって幸福を得ることなどできません。

同じ仕事をするのでも、楽しみながらやる人と嫌々やる人では、楽しみながらやる人に幸福は訪れます。

物事を生み出して、それがうまくいくように工夫する繰り返しが「仕事」ですから、工夫次第でいくらでも楽しくすることができるはずです。
仕事を「遊び」ととらえることができる人は、幸せです。

大切なことは、自分の仕事をよく考えて、「体験」することです。
イメージだけで仕事を進めても失敗します。

3-2. 孤独を愛することは幸福に必要なことである

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人といるときに楽しいのは当たり前のことで、ひとりでいるときも楽しめれば、常に人生は楽しいものになります。

何でも他人と比較していたのでは、幸福感を得ることはできません。
人は人、自分は自分、しっかりとした信念をもつことが大事なのです。

ヒルティは、キリスト教という視点に立って語っていますが、宗教ではなくても自分の信念があれば、孤独を恐れることがなくなります。

自分の信念を貫く過程として、ひとりの時間は貴重なもの。
孤独を愛することで、心は落ち着き、幸福になれるのです。

3-3. 不幸を受け入れることで幸福になれる

不幸が避けられないものである以上、そこから目をそむけていては、いつまでたっても幸福にはなれません。
しかし、不幸を受け入れるのは簡単ではありません。
受け入れて、乗り越えなければいけないのです。

不幸を乗り越えるために、まず必要なことは、熟慮して不幸と正面から向かい合うこと。
向かい合って不幸の原因や意味を知れば、それをプラスに変えることも可能になります。

不幸を不幸で終わらせるか、不幸を乗り越えた人でなければわからない幸福に変えることができるかは、自分次第なのです。

3-4. 虚栄や名誉にこだわらない人に幸福は訪れる

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見栄を張る心や、名誉を手に入れたいと思うことは、人からよく思われたいという気持ちの表れです。
どちらも自分に自信がないことを隠すために、虚勢を張っているにすぎません。

このような感情を払拭した人は、「気高い心」をもつ人です。
気高い心をもつ人は、不幸な人に対して、いつまでも同情心をもち続けますが、虚栄心や名誉心に毒されている人には、それができません。

幸福になるのは、他人を蹴落とす人ではなく、寄り添うことができる人です。

3-5. ささやかな喜びを誰かに与えることはいつでもできる

人を幸せにする、人の役に立つということは、簡単ではありません。
人の役に立つ仕事は大きなことですから、成し遂げるのは大変なことなのです。

大きなことばかり考えていると、それができなくて挫折することが多くなります。
しかし、人の役に立つというのは小さなことでも可能なのです。

例えば、朝、気持ちよく挨拶をするだけでも、お互いに気持ちよくなれます。
その人を気分よくさせてあげることで、人の役に立っているのです。
ムリに気持ちよく振る舞うのは利己主義ですから、素朴で違和感のない親しみで人と接することが大事です。

お互いに相手を思いやることで、よい人間関係が構築されて、お互いに幸せになれるのです。

3-6. どの人生にもすべて階段がある

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価値のある生涯は、決して平坦なものではありません。
人生には階段があって、それは一直線にゴールへとつながっているものではないのです。

いろいろな時期ごとに、いくつもの階段があるので、ずっと安定している人生というものはありません。

人生には、うまくいく時期と苦労する時期が交互に現れます。
うまくいくと調子にのって失敗し、その難関を乗り越えて成功する、というようにです。

こう考えると、いつか来る失敗が不安に思えるかもしれません。
しかし、失敗して苦労する時間がないと、正しい道に達することができませんし、人の痛みもわかりません。

一度は苦労をしないと、幸福を感じることはできないのです。

まとめ

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三大幸福論には、それぞれ、「楽観的になること」「物事に興味をもつこと」「信念をもつこと」という、人生に幸福を見出す基本理念のようなものがあります。

3つの幸福論に共通しているのは、人生は楽しさより苦しいことのほうが多くても、心のもちようで生きることを喜びに変えられるという、能動的な姿勢です。

そこから学べるのは、楽しいと思える人生を送るためには、自分を信じて何事も受け入れ、生きることを楽しみとしてとらえるアクティブさが必要だということではないでしょうか。

 

【参考資料】
・『ポジティブ哲学! 三大幸福論で幸せになる』 清流出版 小川仁志 2015年
・『ミッキーマウス 幸せを呼ぶ言葉』 角川書店 2014年

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