疲れ目に効く眼トレと15のツボ-目のダメージが脳の不調を招く

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毎日のデスクワークで疲れ目が続くと、つらいですよね?
目が疲れたからといって仕事をやすむわけにもいかず、ついつい疲れをためてしまいます。

仕事ではパソコンのモニターとにらめっこ、往復の通勤ではスマートホンの画面を見続け、家に帰ってからは液晶テレビを観るという現代の生活は、気づかないうちに目を酷使しています。

涙が出る、目が渇く、かすみ目、疲労感といった目の不調を訴える人の数は急増しており、症状を悪化させて眼精疲労になってしまうと、簡単には治りません。
眼精疲労は、目だけでなく、全身の不調を招く病気です。

ここでは、疲れ目の基礎知識を説明してから、疲れ目を悪化させない対処法として、1日5分で効果が出る「眼トレ」と、東洋医学にもとづく「ツボ押し」や「お灸」を解説します。

目次

1. 疲れ目が脳の不調を招くしくみ
1-1. 「疲れ」の正体は脳疲労
1-2. 脳と直結しているむき出しの臓器「目」
1-3. 自律神経を乱すパソコンやスマホ

2. 疲れ目に効く1日5分の眼トレ
2-1. まぶたを温めるパームアイ
2-2. 毛様体筋ストレッチでリラックス
2-3. 深呼吸で癒しを与える

3. 疲れ目に効くツボ押し
3-1. 疲れ目に効く顔の7つのツボ
3-2. 肩と首を楽にする3つのツボ
3-3. 疲れ目に効く足裏の2つのツボ

4. 疲れ目に効くツボのお灸
4-1. 台座灸が手軽で簡単
4-2. 疲れ目に効くお灸のツボ3つ

まとめ

1. 疲れ目が脳の不調を招くしくみ

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目に疲労感を覚えると、やがて涙が出る、目が渇く、かすみ目といった症状が現れます。
さらに放置すれば眼精疲労となるわけですが、そもそも「疲れ目」や「疲れ」とはどのような状態なのでしょう。

対処法を紹介する前に、「疲れ目」の基礎知識を理解しておきましょう。

1-1. 「疲れ」の正体は脳疲労

目が疲れた、腕が疲れた、脚が疲れた、というように、疲労感は身体のあちこちに現れます。
ところが、実際に疲労を感じているのは、脳の自律神経中枢であることがわかっています。

いろいろな部位で発症する疲労は、すべて脳の自律神経中枢の神経細胞が、活性酸素の攻撃を受けて酸化してしまうことによって、疲労感として認識されるのです。

自律神経は、心拍、呼吸、血液循環、体温調節、消化吸収といった生命維持に必要な人体の機能をコントロールしている神経システムで、主に昼間優位となる交感神経と、夜間に優位となる副交感神経の2つからなり、健康な状態では常に双方が40~60%の割合で働いています。

交感神経が優位になると心拍や呼吸が増えて血圧があがり、活動モードになります。
一方の副交感神経が優位になると、心拍や呼吸は活性を下げてリラックスモードになり、消化吸収機能はアップします。

活性酸素は、体内で酸素が使われると必ず発生する物質で、強力な酸化作用をもっており、細菌やウイルスなどを攻撃して免疫力を維持する、大切な役割を担います。
しかし、ストレスや紫外線を浴びることでも体内で簡単に増えてしまうために、正常な細胞まで酸化させてしまい、不調や老化の原因になるのです。

交感神経の優位な状態が続き、「これ以上、この状態を続ければ不調を起こします」というサインである「だるさ」や「疲労感」が現れているのに休息をとらないと、脳の自律神経中枢に活性酸素が増えて神経細胞を攻撃してしまいます。
この脳疲労こそが、疲れの正体なのです。

1-2. 脳と直結しているむき出しの臓器「目」

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耳や鼻や口は外から見えていますが、刺激情報を受信する鼓膜や匂いを感じる場所は奥の方にあり、口は閉じることができます。

目もまぶたを閉じることはできますが、ものを見るという視覚を働かせるためには、まぶたを開けて、眼球をむき出しにしておかなければいけません。
これが、「目はむき出しの臓器」といわれる所以です。

脳神経から身体に分布する神経は12本あります。
その中で視神経だけが外に出ており、目は脳と直接つながっている構造になっています。

だからこそ、脳で認知する情報の80~90%までが視覚情報だといわれ、それだけに目は極めて脳に負担をかけやすい器官なのです。

目を酷使すると疲れ目になりますが、これは眼球自体が疲労しているわけではなくて、脳が疲労しているのです。

1-3. 自律神経を乱すパソコンやスマホ

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活動モードや戦闘モードとなる交感神経に、もっとも早く影響を与えるものは「光」、要するに視覚情報です。

原始時代の人間は、太陽が昇ると活動を始めて獲物を狩りに行き、太陽が沈むと家族がまつ住居に戻ってリラックスしていました。

しかし、現代は光があふれているために、リラックスできる時間が少なくなっています。
電球よりも強力な光であるLEDの照明や液晶パネルは、すぐに交感神経を興奮状態にします。

とくに自律神経に大きな負担となるのが、パソコンやスマホの画面。
人間は本来、外敵に襲われる危険がないときに副交感神経が優位になり、近くのものを見てリラックスするようになっています。

明るい光の中で外に出るという行為は、外敵に襲われる危険もありますし、獲物をハンティングするためにも、交感神経をたかぶらせて遠くのものを見るのに適しているのです。

ところが、パソコンやスマホは、近くのものを見るという副交感神経と、光を見て興奮するという交感神経を同時に働かせるので、自律神経中枢は混乱して疲労し、活性酸素による酸化ストレスが溜まるのです。

2. 疲れ目に効く1日5分の眼トレ

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パソコンやスマホによって自律神経が乱れる「目の疲れ」は、昔にはなかったものなので、現代病、現代型不調などと呼ばれます。

現代型不調は眼精疲労にまで悪化すると、頭痛や肩こり、睡眠障害、うつやイライラを発症します。
そこまで悪化させないために、目の疲労をやわらげるとともに副交感神経を活性化させる「眼トレ」を習慣化しましょう。

ここでは1日5分程度でできる3つの眼トレを紹介しますので、自分に合うものをひとつ行っても有効ですし、3つを好きな順序で行ってもかまいません。

2-1. まぶたを温めるパームアイ

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目を閉じて、両手のひらを10回程度こすって温かくしたら、閉じた目を包み込むように両手で覆います。

手を目に当てている時間は30~60秒くらい、それを5回繰り返します。
手のひらで目を押すのではなく、包み込むようにするのがコツです。

目とまぶたの血流をよくして、老廃物の排出を促すのが狙い。
デスクワークで目が疲れたと感じたときに行えば効果が実感できますし、寝る前に行うと副交感神経を活性化させて眠りにつきやすくなります。

2-2. 毛様体筋ストレッチでリラックス

2メートル以上離れたところにあるものを10秒見たら、30センチくらい離れた手元を10秒眺めて、これを10回繰り返します。

遠い方は、窓の外の景色でもいいですし、窓がそばになかったら2メートル以上離れた室内のものでもかまいません。
近くのものは、自分の手のひらでOKです。

目の焦点は、レンズの役目をしている水晶体を、毛様体筋という筋肉が緩めたり縮めたりして調節しています。
毛様体筋を緩めてレンズを薄くし、遠くに焦点を合わせるのは交感神経の働き、毛様体筋を縮めてレンズを厚くし、近くに焦点を合わせるのは副交感神経の働きです。

毛様体筋をストレッチすることで、こり固まった筋肉をほぐすと同時に、自律神経のバランスを整えることができます。
これも、目の疲れを感じたときにいつでもできるケアです。

2-3. 深呼吸で癒しを与える

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目を閉じて、すぼめた口から息を6秒程度かけてゆっくり吐き切ります。
次に口を閉じて、鼻から3秒程度で息を吸い、3秒静止。
これを10回繰り返します。

普通の人が普段行っている呼吸は浅くて短めな胸式呼吸で、交感神経が活性化すると、ますます浅く激しくなります。

鼻から息を吸ってお腹をふくらませる腹式呼吸は、呼吸のリズムがゆっくりなものとなり、横隔膜を上下させるので副交感神経を活性化させます。
横隔膜には自律神経が密集しているのです。

自律神経を整えることによって、脳疲労が軽減され、目の疲労感も抑えられます。
深呼吸は自律神経を整える手段としてよく知られていますが、疲れ目以外にも、緊張したときやイライラするときなどに行えば、気持ちを安定させることができます。

3. 疲れ目に効くツボ押し

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中国で生まれた東洋医学の治療法であるツボ療法は、「気」が流れる「経絡」にあって、「気」の出入り口である「経穴」を刺激することによって、「気」の流れを整えて不調を改善するものです。

ツボを指で押す治療法は「指圧」、針で刺激を与えたりお灸で温めたりする治療法は「鍼灸」と呼ばれます。

中国では1000以上のツボが治療に使われてきましたが、WHO(世界保健機関)が認定したツボは361個で、身体の左右に対となっている12本の経絡に、お腹側と背中側の2本を加えた14本の経絡上にあります。

ツボの位置は個人差があるので、標準の位置を参考にして、痛みや気持ちよさなどを感じるポイントを探してください。
ここで紹介する12のツボは、すべて左右対称の位置にあるものです。

指の腹をツボに当てて、皮膚に対して垂直方向に「1、2、3」と3秒間押したら「4」で力をゆるめ、そのまままた「1、2、3」と3秒間押して「4」で力をゆるめるようにします。
押す力は、「ちょっと痛いけど気持ちいい」が限界と考えて、あまり強い力を加えてはいけません。

3-1. 疲れ目に効く顔の7つのツボ

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① 攅竹(さんちく)

眉頭の内側にある、コリコリとした筋に触れる部分です。
両手の人差し指か中指で、持ち上げ気味にゆっくり押しましょう。

② 魚腰(ぎょよう)

眉の中央あたりにある、痛みを感じるポイントです。
眉の真ん中にあることから、「眉中」とも呼ばれます。

③ 絲竹空(しちくくう)

眉の外側の端の少しへこんだところにあります。
頭をスッキリさせる効果があります。

④ 睛明(せいめい)

目頭のやや上、鼻の付け根との間にある骨のくぼみで、よく目が疲れると無意識のうちにもんでいるところです。

⑤ 承泣(しょうきゅう)

眼球の中央部分の真下、ほお骨の上部にあるくぼみです。
承泣とは「涙を受ける場所」という意味で、目の周囲のむくみをとり、涙の出をよくする効果があります。

⑥ 球後(きゅうご)

承泣の外側、瞳の中央と目の外端とのセンターから真下に下がった、ほお骨の縁です。
目の周囲のむくみをとる効果もあります。

⑦ 太陽(たいよう)

目尻と眉尻の中間から、ほんの少し後方に寄ったところにあるツボです。
こめかみから目尻に向かって指を滑らせていき、目尻の斜め上にあるわずかなくぼみです。

3-2. 肩と首を楽にする3つのツボ

首や肩のこりは疲れ目と関連している場合が多いので、首と肩のツボも刺激して頭部への血流を改善しましょう。

⑧ 肩井(けんせい)

首の根本と肩先の中間点にあって、肩がこると無意識に手をやるところです。
乳頭から真上に指をすり上げていくと、肩の一番高いところで、押すと痛みを感じるツボです。

⑨ 天髎(てんりょう)

肩井から後方に指1~2本分下、肩甲骨上端にあるくぼみです。
「天」は体の上部、「髎」は骨の端や角にあるくぼみを意味します。

⑩ 天柱(てんちゅう)

首後方の中央のくぼみ「盆のくぼ」から、指1本分外側にあります。
「柱」は身体を支える柱である頸椎を意味します。

3-3. 疲れ目に効く足裏の2つのツボ

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足の裏には、「湧泉」という全身の血行をよくする万能のツボと、たかぶった交感神経を鎮める「失眠」というツボがあります。

足裏のツボは、床に座って両手で足をもち、両手の親指を重ねて刺激します。
イスに座って床にゴルフボールなどを置き、踏んで転がしても刺激できます。

⑪ 湧泉(ゆうせん)

土踏まずの真中よりやや前にある、少しくぼんだところです。
足指を内側に曲げるとできる人の字のシワのくぼみです。
顔のむくみをとって老廃物を流すので、目の疲れにも効きます。

⑫ 失眠(しつみん)

足裏のかかとの真中です。
床にかかとをこすりつけるだけでも刺激できます。
イライラを鎮めて副交感神経を活性化させ、不眠にも効果があります。

また、ツボではありませんが、リフレクソロジーでは、第2指の付け根と第3指の付け根を目に対応しているポイントとして、マッサージします。

4. 疲れ目に効くツボのお灸

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中国で生まれたツボ療法は、6世紀頃に朝鮮半島から伝わったとされますが、お灸も同時期に、ツボを温めて刺激を与える自然療法として伝わったと考えられています。

ヨモギからつくった「もぐさ」を皮膚の上にのせて火をつけるので、「熱い」「痕が残る」というイメージがありましたが、今はいろいろなお灸が開発されて、誰でも簡単に心地よく行うことができるようになりました。

4-1. 台座灸が手軽で簡単

皮膚に直接もぐさをのせて火をつけるお灸は、「直接灸」と呼ばれます。

初心者にも簡単に使えて、好みのタイプを選ぶこともできるのは、もぐさと皮膚の間を隔てる台座がついた「台座灸」とよばれるお灸です。

体感温度や香りを選べるもの、煙の出ないもの、火を使わないものなどがあり、体調やライフスタイルに合わせて選択できます。

お灸の基本は、「最少で継続」です。
1日1回で就寝前などのリラックスタイムに行い、ツボ2~3カ所にとどめます。
いつもより反応が鈍いと感じる日は、1個か2個追加しても大丈夫ですが、それでも心地よい温かさがツボに届かないようであれば、また別に行うようにしましょう。

お灸をはじめると、だんだんと心地よい温かさが感じられるようになり、その後、少しピリピリするような感覚に変わればツボに刺激が届いている状態です。
いきなりピリピリするような不快な熱さは、ツボを外している可能性が高いので、お灸を外しましょう。

4-2. 疲れ目に効くお灸のツボ3つ

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疲れ目に効くお灸のツボを3つ紹介します。
もちろんこれらのツボは、ツボ押しだけでも疲れ目に有効です。
お灸をするだけでなく、パームアイや毛様体筋ストレッチなどのケアも忘れないようにしましょう。

⑬ 合谷(ごうこく)

手の甲を上にして、親指と人差し指の骨がぶつかる付近のくぼみです。
押すとすぐにわかるポイントで、目の疲れだけでなく頭部の不調に万能とされ、視力の回復にも効果があるといわれます。

⑭ 太衝(たいしょう)

足の甲の、第1指と第2指の骨が交わるあたりにあるくぼみです。
第1指の骨をたどって、付け根付近のくぼみをチェックするとみつかります。
肝機能を司る経絡にあって目の疲れを軽減し、自律神経を整える効果もあります。

⑮ 曲池(きょくち)

ヒジの関節の親指側にあり、腕を曲げたときにできる横ジワの終わるところです。
ここも、指で押すと圧感があるのですぐにわかります。
目の充血や痛みに効き、肩こりにも有効なツボなので、万能ツボのひとつとされます。

まとめ

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顔、首と肩、足の裏、手の甲、脚の甲、ヒジと、合計15のツボを紹介しました。
ひとことで疲れ目といっても、原因や症状には個人差がありますから、自分の症状に有効なポイントをみつけてください。

疲れ目に有効なツボはこれだけではありません。
さらにツボ刺激を追求したくなった人は、ツボの専門書を参考にしてください。
ツボの使い方は、治療を行う人によって少しずつ違いがありますが、基本は変わりません。

また、暗いところでスマホを使わない、エアコンや扇風機の風が目に当たらないようにして温度調節をするといった、日常生活における疲れ目ケアも忘れないようにしましょう。

 

【参考資料】
・『魔法の眼トレで全身が若返る!』 平松類 廣済堂出版 2017年
・『決定版 知りたいツボが正しく押せる!』 邱淑恵 日東書院 2011年
・『お灸のすすめ』 池田書店 2012年
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