疲れがとれない4つの原因を改善する方法-心と身体の疲労回復

Pocket

shutterstock_1032355576

寝ても疲れが取れない、休養をとっても疲れがとれないという時、あなたはどのようなケアをしていますか?

疲れが取れない時は、身体のどこかに不調があるわけですから、その不調をもたらしている原因を改善すればいいのですが、それがうまくいかないと「過労」になって、いろいろな病気を引き起こしてしまいます。

休養すれば取れる疲労が第一段階だとすれば、疲れがとれないという症状が現れた疲労は第二段階にあたり、ここで対処できなければ第三段階の過労へと進行してしまうのです。
ですから、第二段階における対処はとても大事。

第二段階における対処のポイントは、心と身体の両面で疲労回復を図ることにあります。
「精神的疲労」と「肉体的疲労」は、別のものであるように思われますが、実は同じ原因から発していることがほとんど。
心の健康は、身体の健康なくして存在するものではありませんし、逆もまたしかり。
どちらかに不調が残っていては、疲れを完全に取ることができないのです。

ここでは、「ストレス」「栄養不良」「血行不良」「睡眠不良」という4つの原因を改善して、心と身体の疲労回復を図る方法を紹介します。

目次

1. ストレス
1-1. 積極的にプラス刺激を与える
1-2. だるいのは疲労のサイン
1-3. 完璧主義をやめる

2. 栄養不良
2-1. 十分なタンパク質と良質な脂質
2-2. ビタミンとミネラルはバランスよく
2-3. 活性酸素を除去する抗酸化食品

3. 血行不良
3-1. 首と肩のストレッチで脳の血流改善
3-2. ふくらはぎポンプでリンパを流す
3-3. 休日はアクティブレスト

4. 睡眠不良
4-1. セロトニンとメラトニンを増やす
4-2. 就寝前1時間はLEDから離れる
4-3. レム睡眠時に起床する

まとめ

1. ストレス

 

shutterstock_249949852

ストレスが重なると、少し休養したくらいでは疲れがとれなくなってしまいます。
こういう時は、さらにストレスの多い生活を続けてしまいがち。

環境の変化であったり、仕事であったり、家庭問題、人間関係と、ストレス過多になる要因は様々ですが、疲れが取れない時のストレスケアは、「ストレスの少ない環境を選ぶ」「脳にストレスを忘れさせる」という2点がポイントです。

1-1. 積極的にプラス刺激を与える

shutterstock_608967731

ストレスは、五感で受けた刺激が脳に伝わり、マイナスの感情が発生した時に起こる防御反応です。
「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」でインプットされた刺激は、電気信号としてそれぞれ対応する脳の部位へと伝わり、記憶と照らし合わせて扁桃体という部位で「快か不快か」「好きか嫌いか」という判断が行われます。

この時に、「辛い」「悲しい」「つまらない」「痛い」「不味い」といったマイナスの感情が生まれると、脳はいろいろな部位でホルモンを分泌させたり、心拍や呼吸を早くしたりして、身体を緊張させて負の刺激から身を守ろうとするのです。

この緊張状態が続くと筋肉は疲労し、脳内で活性酸素が増えて疲労感をもたらします。

こうしたマイナスの感情を生む刺激は、自ら望んで受けるものではありませんからなくすことはできませんし、マイナスの感情を忘れようと意識すれば原因になっている刺激を思い出すことになるので逆効果。

脳にマイナス感情を忘れさせるためには、「心地よい」「楽しい」「美味しい」といったプラス感情がわく刺激を自分に与えればよいのです。
これはストレスケアの基本。
「言葉が必要ない心地よさ」や「時間が経つのを忘れる楽しみ」などをひとつでも多く習慣化しましょう。

1-2. だるいのは疲労のサイン

shutterstock_451805533

何かの作業をしていて「飽きる」ことがありますよね。
実は、「飽きる」という感情は、「このまま同じことを続けていると疲れますよ」というストレスのサインなのです。

ですから、本来は飽きたら休憩をとって脳を休ませる必要があるわけです。
飽きるというサインが出ても同じことを続けていると、次に出るサインが「だるい」という感情。
いわば「だるい」は、第二段階の疲労サインなのです。

この段階で休息をとって身体を癒す対処をしないと、過労になり、簡単には疲れが取れなくなってしまいます。

「飽きる」のサインで小まめに休息をとるのが最善策ですが、「だるい」になったら必ずそこで対処して疲労回復をしておきましょう。

1-3. 完璧主義をやめる

shutterstock_1309152007

ストレスの原因になるマイナス刺激は、勝手に降り注ぐものですからなくすことはできませんが、ストレスの少ない環境や生き方を選ぶことは可能です。

ストレスになりそうな場所に行かなくても済むのなら、疲れが取れない時は行かない方がいいですよね。

ストレスの少ない生き方は、自分に課しているハードルを下げたり、それまでより緩く生きたりすれば実現できます。
負わなくてもよいストレスを自分でわざわざ背負ってしまう生き方をしていませんか?

その典型的な例が、「こうでなければならない」「こうあるべき」という考え方に凝り固まってしまっている完璧主義です。
疲れが取れないと感じたら自分を振り返ってみて、完璧を求める自分がいたら、「こうなればいいな」「こうなってほしいな」という緩い願望で許してやるようにしましょう。
それだけでも肩の力が抜けて、心と身体が楽になるはずです。

 

2. 栄養不良

shutterstock_1384135118

「疲れやすい」「疲れが取れない」という体質には、食べ物が影響していることも多いもの。
栄養の偏りや、代謝を悪化させる食生活を続けていると、慢性疲労の原因になります。

疲れが取れない人の栄養不良をケアするポイントは、「高タンパク低カロリー」と「抗酸化」の2つです。

2-1. 十分なタンパク質と良質な脂質

shutterstock_1044279961

「疲労回復にはエネルギーの補給が必要だ」と考えるのは間違い。
正確にいうと間違いではありませんが、もっと大事なことがあるのです。

体内でエネルギーになるのは、三大栄養素と呼ばれる「糖質」「脂質」「タンパク質」です。
糖質は体内に貯蔵できる量がとても少ないので、瞬発力が必要とされたときの非常用エネルギー、脂質は貯蔵量が多く高カロリーなのでメインのエネルギー、タンパク質は全身の細胞やホルモン、酵素などの材料になるので、ほかのエネルギーが使えないときの超非常用エネルギーです。

「疲れたら甘いモノ」といわれていたのは、脳で使われるエネルギーがブドウ糖だからです。
朝食で糖質を摂らないと、午前中に頭が働かないなどといわれていたのもこのせい。

ところが現在は、体内で糖質が不足すると筋肉で発生した乳酸と中性脂肪から、肝臓でブドウ糖を生成する「糖新生」というシステムがあり、それでも不足した場合には、中性脂肪とアミノ酸からケトン体という物質が合成され、脳や筋肉でエネルギーになることがわかっています。
米を主食とする日本人にとってとくに気をつけなければいけない糖質制限が、ここまで普及した背景には、こうした医学や栄養学の裏付けがあったからです。

傷ついた細胞の修復や、新しい細胞をつくるためには、肉類や魚類、大豆製品から十分なタンパク質を摂る必要があり、細胞膜の材料となる脂質も欠かせません。
疲れが取れない時には、とくにタンパク質と脂質を積極的に摂りましょう。

2-2. ビタミンとミネラルはバランスよく

shutterstock_408989071

三大栄養素が、体内で「エネルギーになる」「体内で必要な物質を生成する」「身体の機能を調整する」という3つの働きのために行う合成や分解といった化学反応の総称を「代謝」といいます。

代謝には酵素が必要とされ、酵素の働きを助けるのが微量栄養素と呼ばれるビタミンやミネラル。
よく「栄養のバランスが良い食事」といういい方をされますが、ビタミンとミネラルはとくにバランスよく幅広い摂取が大事です。
ビタミンやミネラルは、お互いに協力し合って働くものが多いからです。

例をあげると、8種で構成されるビタミンB群や、カルシウムとマグネシウム、ナトリウムとカリウムなどは相互関係をもって働きます。
足りない栄養素をサプリメントで補うことは悪いことではありませんが、疲れが取れない時には食事で摂取したほうが、こうした相互関係だけでなくほかの栄養素とも一緒に働くことができて効果的です。

2-3. 活性酸素を除去する抗酸化食品

shutterstock_247853221

疲労の大きな原因となる活性酸素は、酸素が体内で使われると必ず発生するので過剰になりやすい物質です。
強力な酸化作用があり、ウィルスや細菌を殺す免疫力には欠かせないものですが、過剰になると正常な細胞や組織まで酸化させてしまい、これが老化や疲労の原因になります。

疲労感は、脳内の自律神経中枢域で活性酸素が増えることによって生み出されるものだと考えられています。

それほど有害な物質ですから、人間の身体には抗酸化作用が備わっています。
しかし、活性酸素は増えやすいのでそれだけでは間に合いません。
そこで、抗酸化成分を多く含んだ食品を積極的に食べて、活性酸素の酸化ストレスを軽減させる必要が出てくるのです。

食品に含まれる抗酸化成分としては、ビタミンA、C、E、ポリフェノール、カロテノイドなどが代表的。
疲れが取れない時には、こうした成分を多く含む食品を積極的に摂りましょう。

 

3. 血行不良

shutterstock_632646416

全身の細胞や組織に酸素と栄養素を届けている血液の流れが滞ると、様々な身体機能の低下が起こります。

脳への血流が悪化すると思考力が低下してだるさや眠気が起こり、さらに悪化して酸欠状態になると神経細胞が死んでいき、重大な脳障害を引き起こします。

筋肉の血流が悪化すると、老廃物の排出ができなくなって硬くなり、コリや痛みをもたらします。
血流が悪化すると全身に溜まっていく活性酸素は、疲労感をもたらす最大の原因。

血流の改善は、疲労回復に不可欠なケアなのです。

3-1. 首と肩のストレッチで脳の血流改善

shutterstock_548789233

疲れが取れないと感じるのは、脳で疲労感が消えないから。
心拍、呼吸、血圧など生命維持に必要な身体機能を調節している自律神経が集中する自律神経中枢域に、活性酸素が溜まることが疲労感の原因だと考えられています。

ストレッチとは、収縮して硬くなった筋肉を伸ばす行為で、滞っている血流を改善することが目的です。
全身のストレッチによる血流改善は、とても有効な疲労回復法ですが、中でも首や肩のストレッチは脳への血流を改善するので即効性があります。

疲れが取れない時には、まず脳の血流を確保するストレッチで、疲労感をやわらげましょう。

3-2. ふくらはぎポンプでリンパを流す

shutterstock_433376134

心臓から動脈で全身へと送り出された血液は、酸素や栄養を届けると、老廃物を回収して静脈として心臓に戻ります。
心臓では、静脈によって戻った血液を肺動脈によって肺へ送り、酸素を取り込んだら肺静脈で心臓に戻すのです。

こうして血液は循環しているのですが、血液が回収しきれなかった老廃物を回収するのがリンパという体液。
リンパを運ぶリンパ管は手足の先から徐々に集まって上半身へと流れ、鎖骨の下あたりで静脈に合流しています。

老廃物を回収するリンパのシステムは、疲労回復に重要な役割を果たしているのですが、血液のポンプである心臓のような器官がないために、流れがとてもゆっくりで滞りやすいという特徴があります。
リンパを流しているのは全身の筋肉の動きで、下半身のリンパを上半身へともち上げているのが、「第2の心臓」と呼ばれる「ふくらはぎ」の筋肉なのです。

ですから、ふくらはぎは、首や肩と並んで疲労回復に即効性のあるストレッチのポイントです。

3-3. 休日はアクティブレスト

shutterstock_435565456

「アクティブレスト」とは、疲れない程度の軽い運動をして身体を休養させることで、積極的休養などとも呼ばれます。

週末は疲れを癒すために家でゴロゴロして十分休養したはずなのに、月曜日になっても疲れが抜けていないという経験はありませんか?

筋肉は動かさないと、どんどん硬くなっていきますから、疲労して収縮した筋肉の血流を改善するためには、動かさなければいけません。
疲れがとれないと感じる週末は、寝て過ごすよりも、散歩や軽い運動をして血流を改善しましょう。

筋肉に痛みがあるときは痛みをとってから運動をすることと、息が切れるほどの運動はしないことがポイントです。

 

4. 睡眠不良

shutterstock_618085094

疲労回復に欠かせない睡眠に障害が起こると、まず疲れが取れないという症状が現れます。
睡眠障害も、この段階で改善しないと重大な疾患の原因に。

日本人の平均睡眠時間は、7時間から7時間半程度だといわれています。
睡眠時間をしっかりとることも大事ですが、睡眠時間はとっているのに疲れが取れないという人もいますよね。

こういう人は、睡眠の質が問題。
ここでは、睡眠の質を上げる3つのポイントを紹介しましょう。

4-1. セロトニンとメラトニンを増やす

メラトニンは睡眠を誘発するホルモンで、起床してから14時間後くらいに分泌がはじまるよう、体内時計にセットされています。
10代から40代までは、それほど差がない睡眠障害の人の数が50代になると増えてきます。
これは、高齢になるとメラトニンの分泌が低下するからなのです。

メラトニンの分泌を活性化させることが、疲れを取る快眠の条件。
そのために効果的なのが、セロトニンという神経伝達物質を増やすことです。
セロトニンは、神経細胞(ニューロン)同士の間にあるシナプスという隙間で電気信号を伝達する物質で、精神の安定と深くかかわっているために、ストレスケアでは必ず話題にあがる物質です。

セロトニンはメラトニンの材料になることでも知られています。
朝起きると、メラトニンの分泌が止まってセロトニンの分泌がはじまるのですが、このスイッチとなるのが、朝陽を浴びることなのです。

セロトニンは、リラックスして副交感神経が高まると分泌が活性化するので、昼間にリラックスタイムをうまくつくることが、夜のメラトニン増産につながります。

4-2. 就寝前1時間はLEDから離れる

shutterstock_224841448

朝陽が体内時計のスイッチになるのは、目から強い光が入るから。
目から入る強い光は、交感神経を活性化させて身体を活動モードにする働きがあるのです。

ですから朝陽を浴びることができない日は、明るいコーヒーショップやコンビニなどでLED照明の中に行けば、同じ効果が得られます。
LEDの光はそれほど強いので、寝る前には禁物なのです。

疲れが取れない時は、できれば就寝2時間前、最低でも1時間前からはLED照明は避けて間接照明や暖色の灯りの中で過ごし、LEDモニターは見ないようにしましょう。
メールのチェックなどをする人は、最近のスマートフォンにあるダークモードに設定するとか、モニターの照度を落として強い光を見ないようにしましょう。

4-3. レム睡眠時に起床する

shutterstock_160786925

睡眠は、脳が起きていてまぶたの中で眼球が動いている「レム睡眠」と、脳も休息している「ノンレム睡眠」がセットになり、90分程度のサイクルを繰り返します。

眠りにつくとノンレム睡眠になり、90分近く経って現れる1回目のレム睡眠は数分程度ですが、2回目3回目とだんだん長くなります。

質のよい睡眠をとるコツは、1回目や2回目のレム睡眠で目覚めないことと、4回目(6時間後)から5回目(7時間半後)のレム睡眠で起きることです。
ノンレム睡眠時に目覚めると頭がボーっとして、スッキリ目覚めることができません。

1回目や2回目のレム睡眠で目覚めないためには、睡眠環境を整えることが大事ですから、寝具、エアコン、照明、カーテンなどを見直してみましょう。
とくに夏のエアコン設定は、疲労回復に大きな影響を与えるだけでなく、熱中症対策としても大事な要素なので、熱帯夜が多くなった最近はつけっぱなしが推奨されています。

 

まとめ

shutterstock_1006608046

疲れが取れないと感じてからの疲労回復ケアは、時間を要することも多くなりますが、ここで紹介したケアは、どれも習慣化することが大切です。

自分に合ったスタイルで4つの原因を改善して習慣化し、疲れにくい心と身体をつくりましょう。

ここで紹介した方法で改善できない疲れは、疲労の第三段階へと進行している可能性が高いので、いろいろな病気も疑われることになりますから、早めの受診をおすすめします。

 

【参考資料】
・『60代から頭がよくなる本』 高島徹治 著  興陽館 2019年
・『すべての疲労は脳が原因 1』 梶本修身 著 集英社 2016年 
・『すべての疲労は脳が原因 2』 梶本修身 著 集英社 2016年 
・『疲れやすい人の食事は何が足りないのか』 森由香子 著  青春出版社 2015年

▼ファミリアスピリット・アプリ(iTunesサイト) ※iphoneでご覧ください bannar-familiarspirits familiarspirits-app-download

コメントをどうぞ

*