糖質制限を成功させる15のルール-心と体をむしばむ過剰な糖質

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糖質制限は、本当に体への悪影響はないのでしょうか?

糖質の摂りすぎはよくないけれど、ある程度は摂らなければ、悪影響があると思っている人も多いのではないでしょうか。

脳はブドウ糖しかエネルギー源にできないのだから、糖質不足は危険。
朝はしっかりご飯を食べないと、脳が働かない。こんなことが、どこでもいわれていましたよね。

実は、最新の栄養学では、「糖類の摂取は人体にとって必須ではない」ことが常識となっています。
糖質を摂取しなくても、体内で必要な糖分をつくり出すシステムがあるからです。

近年、クローズアップされているのは、糖質過剰がもたらす悪影響。

「心のためのサプリ」の栄養ボディ療法で知られる橋本翔太先生も、体を壊すだけでなく心をもむしばむ原因として、糖質コントロールの重要性を指摘されています。

ここでは、糖質制限がなぜ心と体の健康をもたらすのかという理由を簡単に説明し、正しい糖質制限を行うためのルールを紹介しましょう。

目次

1. 糖質制限が心と体を健康にする理由
1-1. 三大栄養素がエネルギーになるしくみ
1-2. 乳酸を発生させる糖質の代謝と糖新生
1-3. 中性脂肪を増やすのは脂質ではなくて糖質
1-4. 糖質過剰がもたらす血糖値の乱れ

2. 糖質制限を成功させる15のルール
① 食事の回数を増やす
② 早食いをしない
③ 単品メニューはやめる  
④ 同じ食材ばかり食べない
⑤ 重要なのはカロリーよりも糖質
⑥ 食物繊維→タンパク質→糖質の順で
⑦ おかずを主食にする
⑧ 生で食べられるものは加熱しない
⑨ バランスよくたんぱく質を摂る
⑩ 良質な脂質を摂る
⑪ 野菜はジュースではなく食べる
⑫ 調味料やドレッシングに注意する
⑬ 代替甘味料を使う
⑭ ビールや日本酒をやめる
⑮ ダブル糖質は絶対にダメ

まとめ

1. 糖質制限が心と体を健康にする理由

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栄養素は、体内で「エネルギーを生む」「必要な物質を合成する」「いろいろな機能を調整する」という3つの働きをします。
そのために体内で行われる分解や合成といった化学変化が「代謝」。
この代謝を促すのが「酵素」で、酵素の働きに欠かせないのが微量栄養素のビタミンやミネラルです。

炭水化物から食物繊維を除いたものが糖質で、即効性のあるエネルギー源として重視されてきました。

しかし今、いかにして糖質の摂取を減らすかということが注目されています。
なぜ糖質の摂取を減らすことが健康につながるのか、わかりやすく解説していきましょう。

1-1. 三大栄養素がエネルギーになるしくみ

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「糖質」「脂質」「タンパク質」という三大栄養素は、すべてエネルギー源になります。
タンパク質も非常時のエネルギー源になりますが、全身の細胞やホルモン、酵素などをつくるという本来の働きがあるので、メインのエネルギー源は脂質と糖質の2つ。

糖と脂肪の燃焼のしかたを紙と炭に例えることがあります。
これは、糖質は紙のように燃えやすく、脂質は炭のようになかなか燃えないという意味。

糖の体内での貯蔵量は少ないため、人間は、脂質を通常時のエネルギー源としてきました。
運動時は、燃えやすい糖が使いやすいのですが、通常時や激しくない運動をするときのエネルギー源には、主に脂肪が使われています。

糖質は小腸で吸収されるとブドウ糖として肝臓に運ばれ、グリコーゲンに合成されて貯蔵され、血糖の調節に使われます。
その量は約500キロカロリー。

筋肉にも脂質はグリコーゲンとして貯蔵され、筋肉を収縮させるエネルギーとして使われますが、貯蔵量は2000キロカロリーしかないので「ここ一番」というときのエネルギー源。

近年、脳にもグリコーゲンが貯蔵されており、その貯蔵がうまくいかないと疲労感が生じるといわれています。

脂質は、小腸で吸収されると肝臓を経由せず全身に運ばれてダイレクトなエネルギー源となり、余ったものは中性脂肪として脂肪細胞に蓄積されます。
この脂肪が分解された脂肪酸は、筋肉でエネルギー源になるのですが、そのときに酸素を使うので、有酸素運動では脂肪がエネルギー源となるのです。

脂肪の体内貯蔵量は約13万5000キロカロリーと、圧倒的な量をほこる安定エネルギー源です。

1-2. 乳酸を発生させる糖質の代謝と糖新生

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三大栄養素でもっともパワーを生む脂質は、すぐに燃焼量を増やすことができないので、急にパワーが必要になると糖質が使われるのですが、糖は貯蔵量が少ないので短時間しか使えないという特徴があります。

さらに、糖がエネルギーとして使われると、乳酸を発生させるという問題があります。
脂肪がエネルギーとして使われても乳酸は発生しません。
乳酸は疲労物質などといわれてきましたが、実は乳酸自体に問題があるのではなく、肝臓が乳酸の処理にかかりっきりになってしまうことが問題だったのです。

乳酸は肝臓で代謝されて、エネルギー源になることもわかりました。
激しい運動などで、貯蔵量の少ない糖が使われてしまうと、アミノ酸や乳酸などからブドウ糖を合成する「糖新生」というシステムがあるのです。
糖質制限をしても低血糖にはならないのは、このシステムが働いているため。

さらに糖新生でもエネルギーが足らなくなると、中性脂肪が肝臓で分解されて「ケトン体」という物質をつくり、このケトン体が脳や筋肉のエネルギーになることもわかっています。
ですから、糖質を摂取しなくても、脳に障害が起こる理由にはならないのです。

1-3. 中性脂肪を増やすのは脂質ではなくて糖質

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糖質過多の食事を続けると、食後の血糖値が急上昇し、膵臓からインスリンが発動されて細胞の中に糖を取り込み、血糖値を下げようとします。
血糖とは、血液中のブドウ糖のこと。

貯蔵しきれなかった糖は脂肪細胞の中に中性脂肪として貯蔵されます。
余った脂質も中性脂肪として貯蔵されますが、材料となるのは圧倒的に糖のほうが多く、ダイエットをしたい人が脂質を控えても痩せないのはこのため。

ぼってりお腹の原因は、肉の脂ではなくて糖質なのです!
ご飯、麺類、パン類などを主食とする日本人は、とくに糖質を摂りすぎているといわれます。

全身の細胞の材料になるタンパク質、メインのエネルギー源であり細胞膜の材料となる脂質、そしてその2つの栄養素からブドウ糖や第二の脳のエネルギーを産むシステムがあるので、糖質の摂取は必須ではありません。
現代の食生活において糖質を排除するのは不可能ですから、主食としてきた米や小麦を制限する必要があるのです。

1-4. 糖質過剰がもたらす血糖値の乱れ

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糖質の過剰摂取で食後血糖値の急上昇が何度も繰り返されると、インスリンを分泌する膵臓が疲れてしまい、血糖調節に異常をきたします。

インスリンの分泌が減ったり、インスリンの効果が低下したりして、通常時の血糖が増えてしまうのが糖尿病。
血糖の調節がうまくできない症状を「低血糖症」と呼びます。

血糖値が安定していると、自律神経も安定するので精神の安定にもつながり、意欲や集中力も高めることができます。

しかし、低血糖症になると疲労感、イライラ、不安感などが現れて集中力も低下し、自律神経が乱れて心と体に様々な悪影響をおよぼします。

 

2. 糖質制限を成功させる15のルール

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糖質制限の目的は、中性脂肪を減らすことと、血糖値を安定させること。
まず、この点を忘れないでください。
痩せるためのダイエットではなく、「健康食」がテーマなのです。

日本の食事環境で糖質制限を徹底するのは、けっこう大変なことです。
しかも、糖には依存性があります。
大事なのは継続で、自分なりに続けられるスタイルをつくることが成功させるコツです。

① 食事の回数を増やす

1日2食は、もっとも太る食べ方といわれます。
「糖質制限=食事の回数を減らす」と考えるのは間違いで、こまめに軽めの食事をとったほうが、血糖値の急上昇を抑えることが可能。

朝、昼、夜に、午前と午後の2回を加えて、1度に摂る食事量を減らすようにしましょう。
おやつや夜食には、糖質を抑える努力を!

② 早食いをしない

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早食いは糖質の吸収を早めます。

さらに、脳の満腹中枢が刺激されるには、食事を始めてから20分ほどかかるので、早食いをすると食べすぎてしまうのです。

早食いの習慣をやめるコツは、できるだけ誰かといっしょに食事をとること。
おしゃべりもせずにひとりで食べると、どうしても早食いになりやすいのです。

③ 単品メニューはやめる 

丼物や麺類、おにぎり、サンドイッチなど、糖質過多な単品メニューは避けましょう。

外食する場合は野菜や小皿がついた定食を選び、コンビニでランチを買うときには、サンドイッチやおにぎりだけでなく、サラダやサラダチキン、ゆで卵などを加える工夫を。

④ 同じ食材ばかり食べない

毎日、タンパク質を摂ることは大事なことですが、同じ食材からタンパク質を撮り続けているとアレルギーの原因になりやすいので、肉類、魚類はいろいろなものを食べましょう。

卵と牛乳は定番食品になりやすいので、アレルギーのもとになるのです。
日々のレシピに工夫を。

⑤ 重要なのはカロリーよりも糖質

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低カロリーのものが低糖質とはかぎりません。
大事なのは、糖質を制限することです。

蕎麦は、麺類の中では低カロリーなので、ラーメンやうどんを食べるよりも糖質制限にはよいのですが、意外と糖質が多いので注意しましょう。
麺類はツルツルと食べすぎてしまいがちですから、全般的に糖質制限では気をつけたい食品。

野菜だから低糖質ともいえません。
ジャガイモ、サツマイモ、カボチャ、ニンジン、トマトなどは糖質が多いので食べすぎには気をつけてください。

⑥ 食物繊維→タンパク質→糖質の順で

同じ食事でも、食べ方で血糖値の上昇が変わります。

食物繊維は便秘によいだけでなく、糖類の消化吸収を抑える働きがあるので、キャベツやレタスなどの野菜を最初に食べると効果的。
健康に不可欠なタンパク質は血糖には影響しませんから、糖質よりも先に食べます。
最後に糖質を食べるようにすると、量も少なくてすみます。

⑦ おかずを主食にする

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食べる順序も大事ですが、ご飯やパン、麺類などを主食とする生活を続けてきた人は、「おかずを主食にする」という意識改革からはじめましょう。

肉食がメインである欧米人には当たりまえのことですけども、日本人には「やっぱりご飯を食べないと食事をした気がしない」という人が多いのです。

人類は本来、肉食だったのです!
タンパク質と脂質を摂取すれば、糖質は必須ではありません。
ご飯は、おかずの一品という意識に変えて、まずは一度に口に入れる量を減らしてみましょう。

⑧ 生で食べられるものは加熱しない

食品に含まれているタンパク質やビタミンの多くは、加熱することで半減してしまいます。
ですから、加熱せずに食べられるものは、できるだけ生で食べたほうがよいのです。

生野菜、魚の刺身、生卵などは、ビタミンやタンパク質を効果的に摂取できるので、高タンパク低糖質の食事には効果的です。

⑨ バランスよくたんぱく質を摂る

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肉を食べない人には、大豆製品などから植物性タンパク質を摂取するから大丈夫だと考えている人が多いのですが、これは間違い。

タンパク質は体内に入るとアミノ酸に分解されて全身に運ばれ、各部位で必要とされるタンパク質に再合成されます。
体内で合成できないので外から摂取しなければいけない「必須アミノ酸」のひとつであるメチオニンは、動物性タンパク質に多く、植物性には少ない物質。

ですから、動物性タンパク質もバランスよく摂らないと、メチオニンが不足して体内におけるタンパク質合成に障害が起こるのです。
メチオニンに限らず、アミノ酸はバランスよく摂取することが重要で、橋本翔太先生が開発されたコーダサプリメントシリーズの「アミノ酸Complex」は、理想的なバランスを実現しているのでおすすめです。

コーダサプリメントシリーズ

⑩ 良質な脂質を摂る

油は高カロリーという理由で健康の敵とされてきましたが、タンパク質とともに脂質も、糖質制限では大事な要素。

アレルギーを抑えたり、脳の機能を高めたり、血液をサラサラにしたりと、体によい良質な油として注目されているのが、オメガ3系の脂肪酸であるEPA、DHA、α-リノレン酸など。

青背の魚に多く含まれ、食用油として亜麻仁油、シソ油、グレープシードオイルなどがあります。

リノール酸が多いオメガ6系のコーン油、ベニバナ油の摂りすぎには注意、マーガリンや菓子類などに使われるトランス脂肪酸は問題が多く指摘されているので避けましょう。

⑪ 野菜はジュースではなく食べる

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野菜ジュースは手軽に栄養を摂れると人気がある飲み物ですが、糖分が多いものは注意。
ビタミンやミネラルを補給しても、糖質をたくさん摂っていたら意味がありません。

液体は素早く吸収されるので糖質が多いと、血糖値が急上昇します。
しかもジュースにしてしまうと食物繊維が取り除かれてしまうので、野菜は食べるようにしたいものです。

果物にも気をつけましょう。
果物に含まれる果糖は、急激に血糖値を上げないから朝食によいとする見解もありますが、糖質であることに変わりはありませんし、果物は食べやすいので注意。

果物は単品食いをしないで、無糖のヨーグルトなどと組み合わせ、食事の最後に少し食べる程度が望ましいといえます。

⑫ 調味料やドレッシングに注意する

糖質制限では、食品を考えるだけでなく、調味料やドレッシングなどにも気を使いたいもの。
糖質に気をつけて食材を選んでも、調理に糖分をたくさん使ったり、ノンオイルドレッシングを選んでも糖質が多く含まれていたりしたら、健康食にはなりません。

白糖は血糖値を急上昇させますから、砂糖を使用する場合はブラウンシュガーを。
白い炭水化物は、血糖値を急上昇させると覚えておきましょう。
白米より玄米、白いパンよりライ麦パン、うどんより蕎麦の方が、血糖値の上昇がゆるやかになります。

⑬ 代替甘味料を使う

糖質制限をしていても、甘みが欲しいときはあるもの。
そういうときには代替甘味料を試してみるのもいいでしょう。

人工甘味料が危険だといわれたのは、はるか昔の話。
現在は、血糖値への影響がほとんどなく、カロリー源にもなりにくい甘味料が大手メーカーから市販されています。
調理によっては、砂糖でなければできないものもあるでしょうが、一度試してみてはいかが?

⑭ ビールや日本酒をやめる

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アルコールは、糖質の少ない蒸留酒を選んだとしてもカロリーはありますし、コルチゾールを分泌する副腎に負担をかけるので、あくまでも適量の範囲で。
コルチゾールは、血糖値や血圧の調整し、ストレスに対抗するホルモンです。

ビールや日本酒はとくに糖質が多いので、ウイスキーや焼酎などの蒸留酒にすべき。
醸造酒の中ではワインが、比較的低糖質です。

飲み物は、緑茶かシュガーレスコーヒーを。
コーヒーのカフェインは、アルコール同様に副腎に負担をかけるので、飲みすぎには注意しましょう。

⑮ ダブル糖質は絶対にダメ

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糖質制限をしていても、外食を楽しむ日があるでしょう。
そんなときは、好きなものを食べてストレスを発散したいもの。

ですが、絶対にしてはいけないのが、「ラーメンライス」や「炒飯&ラーメン」に代表されるダブル糖質メニュー。
息抜きの日も、糖質メニューは1品に抑えましょう。

まだカロリー不足の子どもがいた高度経済成長期に発案された「焼きそばパン」や「スパゲッティパン」も、ダブル糖質の危険な食べ物です。

 

まとめ

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糖質制限とダイエットは目的が違うケースも多いのですが、どちらにしても大事なことは、「食べないダイエット」をしないことです。

糖質は制限しても健康を害することはありませんが、タンパク質と脂質は必ず摂らなければいけません。
ビタミンやミネラル、食物繊維も必須栄養素ですから、バランスよく摂取しなければ心と体の健康を維持することはできません。

本文中でも説明しましたが、糖質制限は続けなければ効果がありませんから、あまり禁欲的になるよりも、自分にできるスタイルを見つけて継続を目指しましょう。
できるところからはじめて、1週間に1日は好きなものを好きなだけ食べる日があったとしても、続けることが大事。

糖質制限は誰でも今日からはじめられる健康法ですが、持病や不調がある人は、必ず医師と相談してからはじめてください。

【参考資料】
・『「疲れ」がとれないのは糖質が原因だった』 溝口徹 著  青春出版社 2014年
・『“糖質ちょいオフ”で今すぐできる! 中性脂肪を自力でみるみる下げるコツ』 栗原毅 著  河出書房新社 2018年
・『イラスト図解 1番わかりやすい 糖質と血糖値の教科書』 麻生れいみ 著  G.B. 2017年

2019.5.16 佐藤美昭

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