仕事の不安を解消する3面からの対処法-メンタル&フィジカル

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shutterstock_746984095仕事の悩みや不安で、ストレスを溜めてしまう人は多いですよね。

ストレスを放置して会社を辞めたいといい出し、不安障害からうつ病へと悪化してしまうケースも増えています。

ストレスは、五感で受けた刺激が脳に伝わってマイナスの感情が生まれると、脳が身体を守ろうとする防御反応です。
ですから、「不安」という感情がわけば、その先に起こるであろう危機から自分を守ろうとして、ホルモンを分泌させたり、筋肉を緊張させたり、心拍や呼吸を早めて酸素を多く体内に取り込んだり、といった臨戦態勢をとることに。

この状態が続けば、筋肉は血行不良を起こし、血圧は上昇、体内に活性酸素が増えて、呼吸器や循環器にも問題が起こり、疲労感が強くなります。
このように、不安、辛さ、悲しみ、痛みといった精神的な問題と、疲労感をはじめとする肉体的な問題は、分けて考えられるものではありません。

ここでは、仕事の不安を解消する手段として、「メンタル(精神面)」「フィジカル(肉体面)」の両面に、仕事上の悩みとして欠かすことのできない「人間関係」を加えた3つの面から対処法12策を紹介します。


目次

仕事の不安を解消する3面からの対処法
1. メンタル
 ① 不安の原因を探る
 ② 願望をかなえる方法を考える
 ③ 現実を受け入れて最善の方法を探す
 ④ 小さな達成感を味わう
 ⑤ 自分に優しくなる
 ⑥ シーンを変える
2. フィジカル
 ⑦ 歩く
 ⑧ 心地よいことをする
 ⑨ 変わらないことで悩まずに眠る
3. 人間関係
 ⑩ 苦手な上司は懐に入ってしまう
 ⑪ 部下には期待しない
 ⑫ 友人関係を絞る
まとめ

仕事の不安を解消する3面からの対処法

1. メンタル

shutterstock_470409893シェイクスピアの言葉に、「世の中には幸も不幸もない。ただ、考え方ひとつだ」というものがあります。
また、「考え方ひとつで人生は変わる」は、日本を代表する経営者のひとりである稲盛和夫さんの著書のタイトルとして有名になった言葉。

仕事の不安も、考え方ひとつで解消できるのです。
とはいうものの、物事の受け取り方や考え方を変えるのは、今までそういうことをしてこなかった人にとっては、なかなか難しいものですよね。

ここでは具体的に、メンタル面のケアをどのようにすればよいのか、解説していきましょう。

① 不安の原因を探る

「心配する」という感情は、誰にでも普通にあるもので、何かと心配しがちな「心配性」の人も少なくありませんよね。
でもそれは、まだ問題とされる段階ではありません。

心配が強くなって「不安」な気持ちになると、ストレス反応が起こりはじめます。
そして不安が続くと、不安障害という病気に悪化していきます。

「不安」から逃げる方法としてのストレスケアは「フィジカル」のところで解説しますが、自分はなぜ不安になっているのかという原因を探ることも大事。
不安の裏には、必ず願望が隠れています。

「こうなってほしい」「こうならないと困る」というような願望が満たされなかったり、願望の結果が予想できなかったりして、不安を抱いていませんか?
しばし冷静になって、自分と向き合ってみましょう。
不安のもとになっている願望が見えてきたら、問題の半分は解消されたようなものです。

② 願望をかなえる方法を考える

不安のもとになっている願望が見えたら、今のままでその願望を実現する方法はないか考えてみてください。

たとえば、「来月の昇進試験に合格して出世したい」という願望があって、試験に合格できる自信がないために不安になっていたとしましょう。
今のまま、もっと勉強すれば自信がつくかもしれません。
上司に相談してアドバイスをもらえば、合格に近づくことができるかもしれません。

こういう状態で、願望を実現に近づける方法があったら、不安になっている場合じゃありません。
時間がもったいないので、今の自分にできることをひたすらやりましょう。

アクションを起こさないまま不安になっていても、何もはじまりませんし、心と身体の悪い影響を与えるだけですから、その願望は捨てた方がいいのかもしれませんよね。
願望に近づく方法があるのだったら、やりましょう。

③ 現実を受け入れて最善の方法を探す

冷静に考えて、今の自分には実現できない願望であったら、何かを変えて実現に近づける方法を考えてみましょう。
これがまた、なかなか難しいことかもしれません。

自分にはできないということを認めるは、勇気がいるからです。
でも、できないことをいつまでも追いかけていても、不安がつのるだけ。
思い切って「これはムリだ」と判断することから、明るい未来に向けた1歩がはじまります。

今のままではムリでも、ハードルとなっている目標値を少し下げたり、ゴールまでの道のりを小分けにすれば達成できるかもしれないと思ったら、自分にできる最善の方法を選びましょう。

「100%はムリでも70%だったら達成できるかもしれない」
そう思えたら、ハードルを少し下げればいいのです。
また、一度に達成するのはムリな願望でも、いくつかに分けることで実現できるかもしれません。

一気にゴールまで走り切るのではなくて、まず「間違いなく到達できるA地点まで行って少し休み、B地点C地点を経て、最後はゴールまでたどり着けたらいいな」と考えるのです。
「細かいことや先のことはA地点まで行ってから考えよう」でもかまいません。

④ 小さな達成感を味わう

不安を払拭するために大事なのは、「できないことを考えるのはやめて、今、自分に出来ることに目を向ける」ということ。
そして、小さくても小分けでもいいから、とにかく達成感を得ることです。

達成感や充実感は、プラスの刺激となるので、ストレスを忘れさせます。
小さな願望達成を重ねることで精神状態がよくなり、当初はムリだと思えていた目標に、気がついたら近づいていたということもあるでしょう。

実現可能な目標が大事だといわれるのはこうした効果があるからで、「適度なストレス」が心身によい影響を与えるのです。
まずは、小さな達成感を味わってください。

⑤ 自分に優しくなる

仕事に対する完璧主義も、不安をつのらせる原因になりますよね。
高い目標を掲げて頑張っている成績優秀な社員や、期待されている社員ほど、陥る危険があります。

人間の心は、「がんばろう、負けるものか」と負荷をかけ続ければ、ある段階でポキンと折れてしまうもの。
不安になるという感情は、「このままがんばり続けると、心が破綻を起こしますよ」というサインなのです。

自分を律することは、自分を高めるため、強い人間になるためには必要なこと。
しかし、「自分にできることとできないことの境界=限界」が見えていないときには、自分を追い込んでしまいがち。

不安になったら、少し自分に優しくなりましょう。
どうしても勝たなければいけない勝負があったとしても、不安を払拭してからでなければ挑むべきではありません。
逃げることになっても、弱い人間だと思われたとしても、1回自分を許してあげて、冷静に願望と向き合うのです。

⑥ シーンを変える

こうした、考え方を変える方法がうまく実践できないというときは、自分の環境を変えてみましょう。
その場にとどまって悩み続けるのは、得策ではありません。

居場所を変える、景色を変える、話す相手を変える、というように自分を取り囲む環境を変えてみると、案外スムーズに先が見えているものです。

仕事中であったら、デスクの上を整理して景色を変えるだけでも、効果があるはず。
デスクを立って休憩室へ行く、外で出るということができれば、フィジカルの効果も重なって脳が活性化し、不安を解消するアイデアが浮かびやすくなります。
何かを変えてみるというのは、行き詰まったときの基本ですね。

2. フィジカル

shutterstock_1438838513不安は身体に影響を与えるストレス反応と深い関係にありますから、フィジカル面のケアも重要です。

フィジカル面のポイントは、自律神経のバランスを整えること。
自律神経は、心拍、呼吸、血圧、体温、消化機能といった生命維持に欠かせない身体機能をコントロールしている人体の司令塔で、活動モードをつくる交感神経と、リラックスモードをつくる副交感神経が、常に6:4程度の割合で働き、どちらかが優位になっています。

不安な感情がわいてストレス反応が起こると、身体は臨戦態勢をとるのですから、活動モードをつくる交感神経が優位になります。
ですから、いかにして副交感神経を優位にするかということが、不安やストレスを軽減するカギとなるのです。

⑦ 歩く

副交感神経は、「ちょっと上げよう」というように、意識して高められるものではありません。
しかし、リラックスすることによって結果的に高めることができます。

激しい運動は交感神経を高めますが、汗をかかない程度の軽い運動は、血流を改善して副交感神経を高めてくれます。

仕事中であったら、席を離れて軽く歩く、軽いストレッチやマッサージで血流を改善するといったケアが効果的。
誰にでも気軽にできる軽いウォーキングは、自律神経を整える方法としておすすめです。

仕事の昼休みには、外へ出てシーンを変え、できれば緑のある公園などに行くと、不安解消にはとても効果があります。
樹木の緑に含まれる「青葉アルデヒド」や「青葉アルコール」という成分は「フィトンチッド」と呼ばれ、嗅覚から脳にプラスの刺激を与えてリラックスを誘います。

⑧ 心地よいことをする

不安な感情で起こるストレスは、忘れようと努力しても消すことはできません。
忘れようと意識すれば、不安のもとになっている願望などを思い出すことになるからです。

メンタル面では、自分の願望と向き合って原因を探ることが大切なのですが、ストレス反応をやわらげるためには、自分にプラスの刺激を与えると効果的です。
五感に与えるプラス刺激とは、心地よい、楽しい、面白い、うれしい、美味しいといった感情が起こる刺激です。

もっとも簡単なのは、軽いウォーキングやマッサージのように心地よいことをしたり、夢中になれるような好きなことをすること。
気持ちいい、楽しい、といった感情が起こると、脳はストレスを忘れるのです。

不安の裏にある願望を炙り出し、今の自分にできることをして得る達成感も、心地よさのひとつですよね。
いかなるときでも、自分にプラス刺激を与える手段をもっていると、不安を払拭する自信につながることでしょう。

⑨ 変わらないことで悩まずに眠る

質の良い睡眠をとることも、フィジカル面では大切な要素です。
質のよい睡眠のポイントは、1回目や2回目のレム睡眠で目覚めずに、4回目や5回目のレム睡眠で目覚めること。

人間の睡眠は、ノンレム睡眠からはじまり、だいたい90分弱で短いレム睡眠に移行します。
「レム」とは、眼球がグリグリ動くことを意味し、レム睡眠時は身体は眠っていても脳は活動して記憶の整理などを行っています。
だから目覚めやすくなるのですが、90分後や3時間後のレム睡眠で起きてしまうと、その後の眠りがどうしても浅くなってしまうのです。

不安な気持ちで寝れないときは、考え方を変えるチャンスでもあります。
「自分がいくら悩んでも変えられないことは、考えても仕方がない」
そう考えてみませんか?
「考えても仕方がないのだから、今は眠ろう」と考えるのです。

それでも不安だったら、「明日の朝まで、自分がいくら悩んでも何も変わらない。だったらお風呂でリラックスでもして質の良い睡眠をとったほうが、明日の戦力になる」と考え、翌朝起きてから悩みましょう。

3. 人間関係

shutterstock_1055083325仕事上の悩みで「人間関係」は、どこでもトップ3に入る問題でしょう。
嫌いなタイプや苦手なタイプというのは、誰にでもあるものです。
そういう人とは付き合わなければいいのですが、仕事上の関係であったらそうはいきません。

嫌なのに毎日会わなければいけない、一緒に仕事をしなければいけないという感情が、嫌いから怖いに変わっていき、不安をあおるのです。
そうした仕事上の人間関係に対処する方法をいくつか紹介しましょう。

⑩ 苦手な上司は懐に入ってしまう

仕事上の人間関係で、もっとも悩みの種となるのは、上司との関係でしょう。
理不尽なことをいう上司、ミスを部下のせいにする上司、手柄は自分のものにする上司、セクハラまがいの上司と、不安の種になるタイプはいろいろとあります。

まず、会社という場所は、幅広い年齢の人間がいろいろなところから集まって上下関係を構成しているのですから、もともと理不尽なところなのだと考えましょう。
それができるだけでも、ずいぶんと不安はやわらぐはずです。

そして嫌いな上司がいたら、その上司と接触せずに仕事をすることが可能かどうか考えます。
それが不可能であったら、最小限の接触で仕事に支障ない関係を保つしかありません。

どのみち一緒に仕事をして毎日顔を合わせなければいけないのだったら、自分から距離をつめて、その上司の懐に入ってしまうのもいいでしょう。
「話をしてみたら、そんなに嫌な人じゃなかった」ということだってありますし、不安の種にならないような距離感や関係を見つけることができる可能性は高くなります。

⑪ 部下には期待しない

中間管理職以上になると、部下との関係に悩む人が増えます。
何を考えているのか理解できない、言葉が通じないという状態で、不安になるのです。

昔の企業は、いっていることを理解しない部下は叱るのが当たり前で、力づくで会社の方針に従わせ、それができない人間は辞めろという考え方でした。
しかし、今は「誉めて伸ばす時代」。
叱って会社を辞められたら困るので、上司はあの手この手で部下をもち上げて仕事を覚えてもらおうとしますよね。

部下との人間関係で不安になるのは、その部下に対してもっている願望が裏切られるからです。
「こうあってほしい」「ここまではやってほしい」「これは理解できるはずだ」という根拠のない願望は、捨ててしまいましょう。
その人間に達成可能な仕事しかさせなければいいのです。

それでも叱るときには、別室などに部下を呼んで1対1で話すようにします。
人前で叱るのは絶対にNGですね。

⑫ 友人関係を絞る

友人関係が重荷になって、不安の種になっていることもあります。
退社してから、上司の悪口をいいながら盛り上がるような仲間は大事なときもあります。
お互いにストレス解消になっているときは問題ありません。

しかし、たとえばあなたがその上司に対する考え方を変えたのに、居酒屋では相変わらず上司の悪口で盛り上がり、その場にいるのが疲れてきてしまうようなときには、躊躇せずにその輪から外れればいいのです。

そもそも、退社後に居酒屋で愚痴をいい合うような関係は、続けていてもいいことはありません。
その時間、自分の趣味にでもあてたほうが、よっぽど不安対策になるはずです。
友人は多ければいいというものではありませんから、関係を絞ることや、いくつかの輪に分けてつき合い方を変えることを考えましょう。

まとめ

shutterstock_1107066518仕事をしていて生まれる不安は、必ず原因を突き止めることができます。
問題となるのは、原因となっている願望を冷静に見つける時間がつくれるかどうかということです。

不安にさいなまれているときは穏やかな精神状態ではありませんから、落ち着いて自分と向き合うことが難しい場合もあるのです。

そんなときこそ、フィジカル面でのケアを重視してください。
身体を整えれば心が穏やかになり、そして穏やかな心が、さらに身体を整えることになるのです。
まず、歩いてみましょう。

【参考資料】
・『「もう心が折れそう!」というときにすぐ効く仕事のコツ大全』 PHP研究所 2017年
・『5分でできる「プチストレス」解消術』 PHP研究所 2017年
・『仕事ができる人の逆転ワザ42』 すばる舎リンケージ 2016年
・『職場の理不尽 めげないヒント45』 新潮社 2012年

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