相手の気持ちを知る方法10カ条―人間の行動に隠されている心理

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もしも相手の気もちを知ることができたら、人間関係がスムーズになると思いませんか?

外からは見えない他人の気持ちを知ろうとする研究は、古代から行われてきました。
19世紀後半からは、目に見えることから心の中を知ろうとする研究が始まりました。
これが「心理学」という学問です。

 

行動心理学は、多くの人間に共通するような心理を読み解くものですから、個人が置かれている環境や感性などは考慮しません。
ですから、ただ一般的な行動心理を当てはめるだけでなく、相手が置かれている環境やその人の個性にも注目することが重要です。

また、男女の性差や、国民性、地域性なども考慮すべき。
たとえば、行動心理学の中心となる「非言語コミュニケーション」のひとつ、心理的な縄張りである「パーソナルスペース」は、男性の方が距離をとりたがる傾向があります。
女性は、密着しても割と平気な場合が多く、狭い空間などで行動をともにすると、相手に好感を持つ傾向があるといいます。

相手の気持ちを知りたい場合、こうした個人差も考慮しなければ精度が上がらないことを忘れないでください。


目次

相手の気持ちを知る方法10カ条

1. 身体のどこかに触れる接触動作

2. 自己呈示の方法や強弱

3. 個性にこだわる独自性欲求

4. 口癖からわかる隠れた本心

5. アイコンタクトの心理

6. 足の動きからわかること

7. 化粧からわかること

8. 服装からわかること

9. 会話中のしぐさからわかること

10. 表情から嘘を見抜く方法

まとめ

相手の気持ちを知る方法10カ条

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心理学は、心理テストなどで利用される、個人の体験や背景などから心を読み取ろうとする認知心理学と、大勢の人間に共通する行動やしぐさの統計から人間の心を読み取ろうとする行動心理学という、大きな2つの流れがあります。

ここでは、現代の行動心理学で実証された観察のポイントを10カ条に分けて紹介します。

1. 身体のどこかに触れる接触動作

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「接触動作」とは、不安を感じたり緊張したりすると、和らげようとして身体の一部に触れる無意識の行動です。

わかりやすいものには、次の5つの動作があります。

緊張を和らげようと唇に触れる

唇に触れるのは、緊張したときに出やすいしぐさで、感情を表に出したくない、相手に隠したいことがあるというときにも、口元を隠す動作が増えます。
唇を噛んだりなめたりするのも、隠したいことがあるときに出やすい動作です。

不快感があると額に触れる

「額に手を当てる」というのは、古来、喜ぶ動作とされてきた言葉ですが、現代では「うっかりしてしまった」という反省や、相手に対する不快感を表すしぐさとして認識されています。
会話をしていて相手が額に手を当てたら、不快感を抱いている可能性が高いということですね。

不安をやわらげようと腕を組む

腕組みをするのは、不安を感じたときや、考え事をしているときに多くみられる動作。
考え事をしているときに腕を組むのは、緊張を和らげようとする行動です。

相手と距離をとりたくて腕を組む

腕組みは、額に手を当てるのと同様に、相手に対する不快感を表すしぐさでもあります。
会話をしていて相手が腕組みをしたら、あなたを拒絶したがっているかもしれません。
二の腕をつかむ組み方は、とくに強い感情の表れですから、注意しましょう。

不安を感じて背中を丸める

背中を丸めるのは、自分を守ろうとする行為。
二の腕をつかんで腕組みをしながら背中を丸めていたら、強い不安を感じているということです。

 

2. 自己呈示の方法や強弱

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「自己呈示」とは自己アピールのこと。
自己アピールが強い人ほど、自分の能力を低く感じていて、自信のない人が多いとされます。

心理が読み取れるアピールの方法で、代表的なものを解説します。

謙遜

自分の能力の低さをアピールすることによって、否定的な印象を避けたい心情があります。

模範行動

自己犠牲的な行動や、献身的努力を見せることによって、「よい人」「立派な人」だと思われたいという気持ちがあります。

威嚇

恐怖感を抱かせて、自分に有利に物事を進めたいと考えています。

哀願

「弱い自分」をアピールすることで、相手の良心に訴えかけています。

釈明

責任転嫁によって、自分のイメージを悪くしたくないと考えています。

自己奉仕帰属

推定されるよいことには自分を関連付け、悪いことには自分とのつながりを避ける言葉を使います。

 

3. 個性にこだわる独自性欲求

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「ほかの人たちと自分は違う存在でありたい」と思うのが「独自性欲求」。
よく知られる行動には、独自性欲求が強い人は、書類のサインなどで書く自分の名前が大きいというものがあります。

「個性的でありたい」「ほかの人たちとは一緒にしてほしくない」と考える独自性欲求が強いタイプの人には、いくつかの傾向がみられます。

たとえば、野球やサッカーなどのスポーツで、マイナー球団を根強く応援していたり、強いチームのアンチであったりするケース。
また、趣味の世界では、マイナースポーツや音楽にハマるというように、「マイナー」がキーワードとなり、「誰も知らない」ということが至上となります。

日本では、女性よりも男性の方が、独自性欲求が強いという実験結果がありますが、アメリカでは男女に差がみられないという傾向があります。

 

4. 口癖からわかる隠れた本心

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目の前に相手がいれば、行動が見えますから、行動心理学を利用して相手の心を読み取ることができても、電話やメール、LINEなどのコミュニケーションでは難しいと思いませんか?

しかし、言葉の使い方だけでも、推測できる心理があります。
無意識に使っていることが多い「口癖」には、潜在的な本心が隠れていることが多いのです。
代表的なのは、次のような言葉。

「すみません」

本来は「ありがとう」という言葉を使う場面で「すみません」を使ったり、相手に謝罪する必要はないのに「すみません」と謝ってしまうのは、自分を卑下して相手に取り入ろうとする「迎合行動」といわれるもの。
ひとりで行動するのが不安な人に多くみられます。

「普通は~」

自信がもてないために、自分の意見をはっきりといえない人に多用する傾向があります。
考えることを面倒くさがっているケースもあります。

「別に。」

欲求不満の人に多用する傾向があります。
いいたいことがあるのに我慢している、いってもムダだとあきらめてしまっている、という心情を隠す言葉です。

「だ・か・らー」

自信過剰タイプの人に多用する傾向があります。
自己主張が強く、自分の意見に絶対的な自信をもっている人が多くみられ、自分の正しさをわかって欲しいという強い願望もうかがえます。

「要するに~」

自己中心的で仕切りたがりの人に多用する傾向があります。
相手の意見を聞き入れず、話を結論にもっていきたい気持ちがうかがえます。

 

5. アイコンタクトの心理

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目線の動きには、いろいろな心理が隠されているといわれますが、中でも目と目が合う「アイコンタクト」は、非言語コミュニケーションの代表的なもののひとつ。
「目は口ほどにものをいう」という言葉がありますよね。

アイコンタクトには、好意と敵意という相反する心情が込められているので、「よく目が合うから、彼女は自分に気がある」と考えるのは間違いであることも。
逆に、警戒されているということも考えられるので、早とちりは禁物です。

心理学者のマーク・ナップは、人が誰かにアイコンタクトをとろうとする心理は、大きく4つに分類できるといっています。

反応を知りたい

自分の言動について、相手がどう思っているか知りたいという気もち。

何かを伝えたい

相手に何かを伝えたい、自分の意思を伝えたい、でも言葉にはできない、口には出せないというときには、アイコンタクトが増えます。

好意を示したい

先に例であげたように、相手に対して好意があるときにはアイコンタクトが増え、お互いに好意をもっていれば「見つめ合う」ということになります。

敵意を示したい

相手のことを警戒すると目が離せない状態になるので、アイコンタクトが増えることになります。
好意と同じように、お互いに敵意をもっている場合でも、相手から目をそらせなくなるので、結果的に見つめ合うことになります。

 

6. 足の動きからわかること

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身体の動作は、顔の表情のようにお互いが意識することが少ないので、つい本心が表れてしまうことが多くなります。
とくに足元は、意識がゆるみがちで、気持ちが表れやすいところだといわれます。

よく知られるのが、つま先の向き。
相手のつま先が自分の方向になければ、その人は自分に関心がないというサインです。
ほかにも特徴的なものをいくつか紹介しましょう。

① 直立不動の「気をつけ」という姿勢は、従順を表しています。

② 両足を広げて踏ん張る立ち方は、強さをアピールしています。

③ 脚を組んで座るのは、不安を抱えているときに多い座り方で、完璧主義の人に多いという特徴があります。

④ 脚を広げて座るのは、自分の縄張りを確保したいという気もちの表れで、これも、不安を抱えているときに多い座り方。

⑤ 座ってヒザに反対の足を乗せるのは、自分をアピールしたい気持ちが強く、自己顕示欲の表れ。

⑥ イスの背もたれに寄りかかり、足を前に投げ出す座り方や、頻繁に足を組み替える動作は、退屈しているサインです。

 

7. 化粧からわかること

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一般的には、化粧品を多くもつ人ほど、人付き合いが得意な明るい性格だとされますが、化粧品には、スキンケア化粧品と、メイクアップ化粧品があります。

化粧水、美容液、ファンデーションといったスキンケア化粧品を多くもっている人は、自分の内面を見つめてプライベートを大事にするタイプだといわれます。

また、アイライン、アイシャドー、口紅といったメイクアップ化粧品を多くもっている人は、外での社会的な活動に生きがいを感じるタイプといわれ、化粧との付き合い方に、その人の性格や思考性を読み取ることができるのです。

化粧をすることにより、外見だけでなく、自分に対する安心感、自己肯定感も高まり、人間関係にも余裕が生まれます。
化粧をしっかりする人は、こうした自分を高揚させる効果を活用しているということですね。

化粧をすることで得られるメリットには、ほかにも、美しくなりたい気持ちや変身願望を満たす「自己充実感」が生むプラス効果、自分の顔に触れることによって不安を和らげる自己タッチの効果、自己評価を高めてストレスを軽減する効果などがあります。

化粧が整っている人は、安定した精神の持ち主で、充実した生活を送っている可能性が高いといえるのです。

 

8. 服装からわかること

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化粧とともに、外見のイメージを決定する服装からも、その人の気持ちを読み取ることが可能です。

流行に左右されずに服装の好みがはっきりしている人は、自分を肯定的にとらえていて、他人に左右されない傾向があります。

派手な服装を好む人は、傷つきやすく、自分に自信がもてないタイプが多いといわれます。
強い不安を抱えている人ほど、最新の流行ファッションを好みます。
これは、服装によって内面の不安をカバーしたいという気もちの表れにほかなりません。

またアクセサリーをたくさん身につけているのは、やはり自信がなくて、自分をよく見せたいという気もちの表れ。
とくにゴールドを好む人は、自分を高級に見せたいという気もちが強く、上昇志向の強い人だということができるのです。

服装は、相手の気持ちにも影響を与えます。
自分と同じような服装をしている人に対して信頼感をもちやすくなる「同調効果」や、ある特徴でその人の全体印象を決めつけてしまう「ハロー効果」などが知られます。

 

9. 会話中のしぐさからわかること

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会話中は、言葉から相手の気持ちを受け取るだけでなく、相手のしぐさを観察することによって、心の中を読み取ることが可能です。

相槌は、「あなたの話を聞いていますよ」というサインですが、多くなってきたら、退屈してきて話を早く切り上げてほしいという気もちの表れ。
ほかにも、話に飽きたときに出る、わかりやすいしぐさがいくつかあります。

・相槌を打たないまでも、うなずく回数が増えてきた
・驚いたり思い出したりと、大げさなリアクションが増えてきた
・頬杖をつく
・バッグの中をあさったり、スマートフォンをさわったりする
・周囲を見わたす
・身体を後ろに引いたり、イスの背もたれにもたれたりする

こうしたしぐさは、相手が話に飽きてきているサインです。
話題を切り替えるか、会話を終わらせる頃合いだと考えましょう。

 

10. 表情から嘘を見抜く方法

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顔の表情に表れる気持ちは、文化や言語が違っても、万国共通だといわれます。
人間には、相手の表情を見て気持ちを察する「表情理解」という本能が備わっています。

世界中の人が、気持ちを表す表情の基本は6種類。
それぞれの特徴を整理してみましょう。

怒り

顔が硬直して両眉が逆ハの字になり、眉間にシワがよる

恐怖

両眉が中央に寄って眉間が狭くなり、緊張する

喜び

口角が上がり、頬も上がるので下まぶたにシワができる

悲しみ

両眉が中央に引き上げられ、伏し目がちになる

驚き

眉が高く上がり、目は大きく開く

嫌悪

下唇が上がって上唇を押し上げ、頬も上がる

また、次のようなしぐさは、嘘をついているときに多くみられるようになります。

・つくり笑い
・頭の位置が動かなくなる
・頭部をさわるしぐさが増える
・まばたきが増える
・話し方が淡々としたり、声が小さくなったりする
・普段見せることのないしぐさが増える

つくり笑いを見抜くポイントは、口元から目元へと笑顔が表れること。
目元の筋肉は、意識的にコントロールすることが難しいために、表情をつくりやすい口元から笑顔になります。

左右非対称の笑顔もつくり笑いの特徴。
自然な表情は、左右対称になるものですが、意識的に表情をつくると顔の左側に強く影響が出るといわれます。

 

 

まとめ

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しぐさや表情などを観察するまでもなく、相手がとっている距離感で、本能的に気持ちを察することもありますよね。

心理テストでよくある、「会社の同僚と2人で食事にいきました。あなたはどの席にすわりますか?」というような自分の居場所を問うテストは、冒頭で少し紹介したパーソナルスペースを判断するものです。

心理的縄張りともいわれるパーソナルスペースは、他人が侵入すると不快になる空間。
心理学では「密接距離」「個体距離」「社会距離」「公衆距離」という4つに分類し、それぞれを2つの距離に分けて8種類の距離を設定しています。

人間はこの8つの距離感を使い分けることで社会生活を円滑にしているといわれ、相手が自分の存在をどの距離まで許しているかで、親近感の度合いがわかるのです。

このパーソナルスペースだけでなく、しぐさや言葉の使い方も、文化や習慣の違いが表れます。
やはり相手の気持ちを知ろうと思ったら、その人間が置かれた環境や、生きてきた背景を把握することが大事ですね。

 

【参考資料】
・『本音を見抜く心理学』 齊藤勇 著  新星出版社 2016年
・『相手の気持ちが「その場」で見えてくる心理学』 渋谷昌三 著  三笠書房 2012年

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