意思力を鍛える12の方法―潔く割り切って決意できる人間になる

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「強い意思をもって決められない自分」にイライラしてしまうこと、ありますよね?
何事に対してもスパっと割り切れたら、気持ちいいだろうと思いませんか?

決意できないのはなぜでしょう。
自分の意思に自信がもてないから?
責任をとることを考えると割り切れないから?
はたまた、考えがまとまらないからでしょうか。

意思力は英語で、“Determination”や“volition”と表現します。
RPGのファイナルファンタジーでは、ダイレクトヒットなどとともによく使われる言葉ですよね。

“Determination”は「決心や決意」という意味をもち、“volition”も「決意、決断力」という意味をもっています。
また、自分の意思で決意することを意味する“decisiveness”には、「潔さ」という意味もあります。

「決心や決意をする力」「潔く割り切る力」があったら、上のような悩みは解消できますよね。
意思力とは、いかなるときでも潔く割り切って決意・実行する能力だといえます。

ここでは、そうした意思力の鍛え方として、12のアクションを紹介します。
アクションのひとつとしてもあげていますが、自分を変えることを楽しみながら、決意できる力を身につけてください。

目次

意思力を鍛える12の方法

① 迷ったときは「何のためか」を考える
② すべてにおいて自己責任を徹底させる
③ 流れと現状を把握する観察力をもつ
④ いつも逆を考える
⑤ 自分の期待と予測を混同しない
⑥ 失敗や負けは素直に認める
⑦ 考えても解決しないことで悩まない
⑧ 意思をムダづかいしない
⑨ ストレスと上手くつき合う
⑩ メモを習慣化して脳を解放する
⑪ 定期的に情報を遮断する
⑫ 日頃から自分の直感をチェックする

まとめ

意思力を鍛える12の方法

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考えに考え抜いて出した結論であったら、どのような結果になろうが後悔することはないといいますよね。
しかしまた、ピンときた直感で決断したことは、自分が下した判断だと確信しやすいので後悔しないともいいます。

後悔しない決断とは、どのような決断でしょうか。
自分のプラスに結び付くことも、だれかのプラスになることもあるでしょうが、最終的には自分が幸せになれる決意だといえますよね。

幸せな人生を送るための決断に、正解というものはありません。
ですから、いかなる状況においても潔く割り切ることができるように、柔軟な意思力を鍛える必要があるのです。

① 迷ったときは「何のためか」を考える

欧米人は、ゴールを明確にして、そこから逆算して物事を考えるタイプが多いのに対し、日本人はどちらかというと、スタートからひとつずつ積み上げていくことを好む人が多いといいます。

このスタイルは、ひとつの目標へまっしぐらに向かうときはいいのですが、複数の課題を同時にクリアしていくような場合には、自分が今どこに向かっているのか、意思が不明瞭になりがちなのです。

こうした迷いを解消する方法は、常に「何のためにやるのか」ということを自分に問いながら決意していくことです。
目的を明確にすることによって、何をすべきか、どの道を進むべきかという意思が、はっきりします。

② すべてにおいて自己責任を徹底させる

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考え抜いた決断にしろ、直感で出した結論にしろ、決意した自分にすべての責任があるという意思を徹底させましょう。

民主主義の世の中において、人間はどういう生き方を選択しようが自由です。
しかし、それは同時に個人の責任が生じることを忘れてはいけません。
キリスト教の「神のもとの平等」から生まれた民主主義が根づいている欧米諸国では、自由が個人の責任の上に成り立っているものだという認識があります。

絶対的な存在の神があることによって、そのもとで自由は生まれるのですから、いくら自由だからといっても神を裏切るようなことはできないわけです。
ところが、明治維新に輸入されて戦争終結後に形成された日本の民主主義には、絶対的な存在がありませんから、「自由とは何をしてもよいこと」という「はき違い」があるのです。

日本では、その問題を補うために道徳という教育をしてきたのですが、そうした観念も時代とともに消えつつあるのが現状。
何か問題が起こると「国が悪い」「政治が悪い」と責任転嫁をする人間が多く、その国や政治を形成しているひとりが自分なのだという意識が薄いのです。

どう決意しようが自由、でもすべて自己責任、誰のせいでもない。
この意思を徹底させることで、実は自分を楽にして、決意・実行しやすい状況をつくることができます。

③ 流れと現状を把握する観察力をもつ

「潮目を読む」という言葉があります。
「鳥の目、虫の目、魚の目」という例えでは、魚の目がこれにあたります。

意思力を高めるためには、物事を俯瞰して見て全体像をつかむこと、ひとつひとつの物事に接近して見て詳細をつかむことと同時に、物事の流れを読む目をもって現状を知り、予測できるようになることが大事なのです。

勝負の世界では、この「観察力」を鍛えることが重視されます。
勝負事を哲学にしたといわれる阿佐田哲也さんは、勝負の分かれ目は流れを読むことにあるといっています。
どんな博打でも、すべての勝負に持ち金を張るのではなく、「見(けん)」といって、参加せずに流れを見続け、自分の方に流れが向いてきたときにはじめて少し張ってみる。

これを少し続けて、さらに流れがくるようだったら張る額を増やし、逆に流れが遠ざかるようだったら、また「見(けん)」に戻って、潮目を見るのです。
そして大事なことは、迷ったときは張らないということ。

意思力を高めるためにも、日頃から物事を観察して現状を把握し、迷ったときには安全策をとれる冷静さが求められるのです。

④ いつも逆を考える

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人と違う道を選択することを恐れてはいけません。
みんなが行く方向と逆方向であっても、そこに勝機があったら進むべき。
むしろ、人と違う道を選択したときに勝機が訪れることは多いのです。

相場の世界には「逆張り」という言葉があります。
逆張りとは、人々が買い上げて相場が上がったところで売り、相場が下がって人々が買わなくなったところで買うという取引の方法で、投資の基本とされています。

日本人はこれも苦手で、みんなが買うと自分も買い、みんなが売ると自分も売るという「順張り」タイプが多く、農作業を協力しあいながら生きてきた農耕民族であることに要因があるともいわれています。

イギリス人は、「人と同じ道を行かない」という精神を受け継いでいるといわれます。
逆張りには勇気がいるのですが、伝統的にその勇気が根づいていて、簡単に流行を追いかけることもしません。

逆張りの精神をもつ秘訣は、日頃から「逆」を考える意思を身につけることです。

⑤ 自分の期待と予測を混同しない

決断という行為に正解がないのは、人生は様々な局面で決意しなければいけないから。
だからこそ、常に潮目を読んで大局を把握することが必要とされるのです。

潮目を読んで、予測して決意することになるのですが、ここで期待や未練という気もちが入ると失敗します。
自分なりのデータに基づく意思と、「こうなってほしい」「こうあってほしい」という期待を混同してはいけません。

期待感が、冷静な判断を揺るがします。
こう書くと当たり前の話に聞こえますが、知らぬ間にやっていることが意外と多いのですね。
人間は、情に引っ張られる生き物なのです。

ですから、常に期待感は期待感として認識し、予測とは混同しないという意思をもって、どのような局面にあっても冷静な判断を下すようにしましょう。

⑥ 失敗や負けは素直に認める

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当然、強い意思で割り切った決断が、裏目に出ることもあります。

人生における勝負で、勝ち続ける人も負け続ける人もいません。
阿佐田さんは、勝ち続けている人がいたとしたら、見えないところで何か大事なものを失っているか、最後に大きな負けがくる可能性が高いといっています。
そうして、誰の人生でもだいたいバランスがとれるというのが、阿佐田さんの哲学です。

負けや失敗は誰にでもあるものなのですが、重要なことは、自分の負けや失敗を早く素直に認めること。
そうして、いち早く次の決意のために、また潮目を読んで準備をはじめることです。
負けや失敗からどれだけ学べるかが、意思力を高める大きな要因なのです。

⑦ 考えても解決しないことで悩まない

悩むこと、考えることは、人間だけができる行為。
考えに考え抜いて決意するのは大事なことで、一度決断を下したらもう悩まないことも重要なポイントです。

十分考えて結論を出したのですから、割り切らなければ、いつまでたっても悩んだままですよね。
この割り切りが「潔さ」なのです。

自分がいくら考えても変えられないことがあります。
もっともわかりやすい例は、明日の天気。
明日の雨を心配して、天気予想から1日中目を離せないという経験がありませんか?
心配する気持ちが強いあまり、ほかのことが手に着かないとか、食欲がなくなるといった状態になる人もいます。

でも、どんなに悩んで心配しても、天気は変えられないのですから、そんな意味のないことでストレスを溜めない方がいいですよね。
天気はわかりやすい例だと思いますが、考えても解決しないことで悩み、大事なタイミングを逃していることは、意外とあるものです。

⑧ 意思をムダづかいしない

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アメリカの心理学者ロイ・バウマイスターが2013年に出版して話題になった本『意思力の科学』には、意思力をムダ使いせずに温存することが大事だという一節がありました。

日本人にも、「運」という言葉を使って、同じようなことをいっている人たちがいます。
松下電器産業(現パナソニック)の創業者である松下幸之助さんは、「運」にかんする言葉を多く残しています。

「今までに何度か死ぬような場面に出くわしてきたのです。しかし、その時にもぼくは死ななかった。そういうことを何度か体験すると、いつしかぼくは非常に強い運命をもっているのではないかと考えるようになってきた」

松下幸之助さんは、それで、人間には運というものがあると思うようになったといっています。
さらに、「よほどの強い運をぼくはもっている、そう自分にいいきかせ、一歩一歩確実に今日までやってきた」のだといいます。

「運」は、自分にとってプラスの要素なのですね。
「運が悪い」といえば単なる言い訳になりますけど、「自分は運がいい」というのは、自己肯定感の現れであり、楽観性の現れですから、間違いなくプラスに働くのです。

プラスに働くものであるからこそ、意思や運をムダづかいしないことが大事。
阿佐田さんが「人生は勝ち負けのバランスがだいたいとれるもの」といっているのは、運というものが限りあるものだという発想に基づいています。
だから、必要のない勝負をして、小さいところで使わない方がいいといっているのです。

ここぞというときに決断力を高めるためには、意思を温存することも大事な要素だといえますね。

⑨ ストレスと上手くつき合う

優れた意思力は、健全な頭脳がもたらすもの。
日頃から、脳機能を低下させる要素は減らすようにしたいものです。

脳機能を低下させる最大の要因がストレス。
ストレスとは、「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」という五感で受けた刺激が脳に伝わって「不快」な感情が生まれたときに、自分の身体を守ろうとする本能的な反応です。

人間は、辛い、怖い、つまらない、痛い、不味いといった「不快」な感情が起こると、筋肉を緊張させると同時に心拍や呼吸を早め、ある種のホルモンを分泌させて、防御態勢をとるのです。

筋肉は緊張して収縮しますから、血流が悪くなり、この状態が続くと全身に悪影響が現れて、脳機能も悪化、さらに慢性化すると様々な病気を引き起こす原因となってしまいます。
このような状態では、正しい決断ができるはずもありません。

ストレスのもとになる不快な感情を生む刺激は、自分の意思とは関係なく降り注ぐものですから、なくしたり消したりすることはできません。
忘れようとすれば、不快な感情を思いだすので、余計にストレスを溜めてしまいます。

だから、ストレスとうまく付き合うことが大切で、もっとも効果的なのは、「快」の感情を生む刺激を自分に与えること。
心地よい、うれしい、楽しい、面白い、美味しいといった感情を積極的に生むようにすれば、ストレスは忘れることができます。
これは、よくいわれる「ポジティブシンキング」と同じようなことで、意思力を高めるためには必須といってもいいでしょう。

⑩ メモを習慣化して脳を解放する

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メモの習慣化は、意思力を高めるために大きな効果があります。

脳で、一時的な記憶を保持しているのは海馬という部位ですが、情報を保存できる容量がとても少ないのです。

例えば人と会話をするときには、相手のいったことを覚えておいて、考えて自分の意見をいうという行為を繰り返しますよね。
これは、「ワーキングメモリ」という一時的な記憶を保持するシステムがあるからできることなのです。

パソコンやスマートフォンのようなコンピューターであれば、情報を保存する容量をメモリーカードなどで簡単に増やすことができますが、人間の場合は一般的に、一度に記憶できる数字や情報は3つから4つ程度だといわれています。

新たな情報がインプットされたら、古い情報を忘れることで、メモリ容量を確保しているのです。
こうした人間の限りある脳機能において、USBメモリのような役割を果たすのが「メモ」です。

紙に書いても、スマホに画像として残しても、情報を移すことで脳の容量を空けることができて、新たな情報をインプットすることが可能。
しかも、情報をメモして残したのだから忘れてしまっても問題ないという安心感が働いて、脳機能を活性化させることができるのです。

⑪ 定期的に情報を遮断する

ダイエットでは「ファスティング」が有効なメソッドとして知られます。
いわゆる断食ですね。
1日間、または3日間と期間を決めて絶食し、カロリー過多になっている食生活を改善する健康法です。

情報過多になっている現代では、カロリーではなく「情報ファスティング」も有効です。
仕事をしている間はムリかもしれませんが、休日はスマートフォンやパソコンを使わずテレビも見ないという生活に切り替える、そして半年に1度は休暇を利用して3日間の情報ファスティングを行うのです。

情報を遮断することによって、本能的な感覚が研ぎ澄まされ、自分にとって必要な情報を選択できるようになります。
意思力を高めるために、余計な情報を排除してみませんか。

⑫ 日頃から自分の直感をチェックする

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あなたは、自分の直感を信じることができますか?
直感を大事にして決意することは、勇気が必要ですよね。

優れた意思力を身につけるには、自分の直感を鍛えることも大事。
日頃から直感力をチェックする習慣をもちましょう。

本でも、音楽でも、お笑い芸人でも、食品でも、自分が何かを選ぶときに、ピンときたもの、「なぜか魅かれる」といった直感で選ぶようにします。
あえて深く考えないで選択するのです。

そのアイテムが売れれば、自分の判断は多数派にいたということがわかりますし、レビューや評判を見て自分の直感がどのような方向性にあるのか知ることができます。

 

まとめ

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いかなる状況においても潔い割り切りができる脳とは、柔軟な思考ができる脳です。
臨機応変な柔軟さと直感力、情報蓄積と的確な取捨選択などを兼ね備えた脳ですね。

脳科学者の茂木健一郎さんは、「脳内ダイエット」という言葉を使っていますが、ムダをそぎおとすことによって、人間は物事に集中できるようになります。

また一方で、脳の成長には負荷が必要だともいっています。
直感力だけでは生きていけません。
程よいプレッシャーがかかることで脳機能は活性化するのです。
だから、脳を鍛えることが重要なわけですね。

柔軟な思考ができる脳を育てて、幸せになるための意思をもてる人間を目指しましょう。

 

【参考資料】
・『一流の決断力』 植田兼司 著  日本能率協会マネジメントセンター 2013年
・『人の話は9割聞くな』 おちまさと 著  徳間書店 2013年
・『結果を出せる人になる! 「すぐやる脳」のつくり方』 茂木健一郎 著  学研パブリッシング 2015年

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