人生を逆転したいと思うことは、誰にでもありますよね?
「カイジ」シリーズのテレビドラマ『人生逆転バトル』や、映画『人生逆転ゲーム』に描かれたような、命がけのギャンブルに憧れる人もいるでしょう。
しかし、勝負で必ず勝つ秘策というものはありません。
勝ったり負けたりするから「勝負」なのであり、人生を賭けた勝負はドラマの中で楽しむものです。
宝くじを当てて人生を逆転というのも、夢はありますが現実的ではありませんよね。
ネット上には、受講料を払ってプログラミングを学ぶ「人生逆転サロン」や、薄毛、抜け毛を克服しようとする「人生大逆転ペディア」など、「人生逆転」をうたう人気サイトがいくつかありますが、万人向けではありません。
また、ネットビジネスを身につける副業術などで人生逆転というのは、おカネを儲けたいという目的には向かっていても、それで自分の人生が変わるかどうかはわかりません。
ここで紹介するのは、資格もおカネも必要とせずに人生を逆転する方法です。
それは、「自分の短所を長所に変える考え方」。
悩みを魅力に変えるのですから、まさに逆転の発想といえるでしょう。
誰にでもできる、人生逆転の秘訣です。
目次
1-1. 自分の短所を受け入れる
1-2. 問題は人に迷惑をかけること
1-3. 人間的欠陥は直すしかない
1-4. 個性はプラス思考で伸ばす
1-5. 他人の短所も受け入れる
2. この短所をこう変えて人生逆転!
① 飽きっぽい
② 消極的
③ 面倒くさがる
④ 神経質
⑤ 気が小さい
⑥ 社交性がない
⑦ 空気が読めない
⑧ くよくよする
⑨ 忘れっぽい
⑩ 心配性
⑪ 優柔不断
⑫ 自己中心的
1. 短所が自信に変わる考え方
自分の短所を気にしている人は多いですよね。
短所は自分でわかっているつもりでも、なかなか直すことができなくて、コンプレックスや悩みのタネになってしまいがち。
しかし、短所として感じている部分の多くは、自分のマイナス思考からうまれているものなので、考え方をプラス思考に変えれば長所にすることもできるのです。
自分を変えることが、人生逆転のカギ。
短所をプラスに変える考え方を解説していきましょう。
1-1. 自分の短所を受け入れる
「短所」とは、「問題を感じている個性」といいかえることができます。
短所も長所も、すべて個性なのです。
まず、自分で問題だと思っている短所を思いつく限り書きとめてみましょう。
いくつでも構いません。
大事なことは、ひとつひとつ、卑屈になったり反省したりせずに、短所だと感じたシーンを淡々と思い浮かべながら書き出すことです。
そして、自分の個性をすべて受け入れましょう。
良いところも悪いところも、すべてがあって今の自分が成り立っているのです。
その上で、やめたいことがあったらやめればいいし、変えたいところがあったら変えればいいのだと考えましょう。
人間は基本的に自由なのですから。
1-2. 問題は人に迷惑をかけること
やめたいと思っていてもやめられないことや、変えたくてもなかなか変えられないことが、短所になっていませんか?
そこには2種類の「短所」があるはずです。
ひとつは、自分がこうありたいという悩み。
もうひとつは、他人を困らせるクセです。
たとえば、「積極性がない」という短所があったとしましょう。
それは、積極的になりたいのになれないという自分の悩みです。
しかし、「時間が守れない」という短所は、他人に迷惑をかけるクセです。
直接他人に迷惑をかけない短所は、考え方を変えることによって自信や魅力に転じることができますが、他人を困らせる短所はそうした逆転ができるものではありません。
1-3. 人間的欠陥は直すしかない
「時間が守れない」「礼儀を欠いてしまう」「人の話を聞けない」「八つ当たりをしてしまう」といった、他人に迷惑をかける人間的欠陥があるのだったら、それは直すしかありません。
そうした短所は、個性というべきものではなく欠陥なのですから、物事を悪い方へと導くだけです。
人間として問題のある行為やクセが自分にあることがわかったら、今日から変えましょう。
他人を不快にして信頼を失い、損をするのは自分なのですから、やめたいと思ってもやめられないとか、変えたいと思っても変えられないなどといっている場合ではありませんよね。
1-4. 個性はプラス思考で伸ばす
直接他人に迷惑をかけるようなことではなくても、自分にとってマイナスになっていると感じる性格やクセがありますよね。
「飽きっぽい」「社交性がない」「神経質」といった短所です。
こうした言葉は、マイナスイメージとしてとらえられているものばかり。
マイナスに作用してしまうことが多いのも、事実でしょう。
しかし、こうした個性にはプラスとして考えられる面もあるのです。
具体的にどう考えるかということは、後半で解説しますが、個性としての直らない短所はムリをして直そうとする必要はありません。
マイナス面ばかりに目を向けないで、プラス思考で伸ばしていけば、短所を長所に変えることも可能で、人生逆転への道が開けるのです。
1-5. 他人の短所も受け入れる
他人の短所によって、迷惑をこうむる側になった場合は、つい腹を立てたり、責め立てたりしてしまうものです。
迷惑をこうむるまではいかなくても、不快な思いをすることはよくあることです。
失敗や間違いは誰にでもあるもの。
こういう場合には、「お互いさま」という言葉を思い出して、寛大になりましょう。
「情けは人の為ならず」ということわざがあります。
これは、「情けをかけるとその人の為にならない」という意味ではありません。
他人に情けをかけることは、自分にとってもプラスなのだという意味なのです。
度を超すような迷惑をこうむる場合には、相手との関係に応じた対処が必要になるでしょうが、寛大な気持ちで他人の短所を受け入れることも、自分をプラス思考で伸ばすことにつながります。
2. この短所はこう変えて人生逆転!
短所だと思っている自分の性格やクセを、どう考えれば自信や魅力に逆転できるのか?
ここからは、12の例をあげて具体的に解説していきましょう。
① 飽きっぽい
「飽きっぽい」「根気がない」という性格は、何かに興味をもつところからはじまっています。
興味をもつから何かをやってみるのですが長続きしない、ということなのですから、好奇心が旺盛なのです。
チャレンジャー体質といってもいいでしょう。
飽きてしまうのは、何か理由があるから。
それは、やってみたけど自分には必要ないことがわかったとか、これ以上続けるためには何かと引き換えにしなければならず、それができないといったことなどが考えられます。
こういう性格の人は、固定観念に縛られることなく、気持ちの切り替えが早い人が多いので、視野を広げる機会に恵まれます。
ですから、「はじめた以上はもう少し継続しなければいけない」という観念に支配される必要はないのです。
② 消極的
「消極的」「積極性に欠ける」「引っ込み思案」といった性格は、自己主張が強くないので、周囲からきちんと評価されないことが多いのですが、空気を読むことに長けている人が多いという特徴があります。
自分から事を起こさず、周囲の状況を把握してから行動するので、堅実で冷静な判断ができるということも長所です。
調和を好み、他人に対してやさしい人が多いという特徴もあります。
こういう性格を短所だと感じている人に足りないのは、「自信」です。
自信さえもてれば、人生逆転も難しいことではありません。
③ 面倒くさがる
「面倒くさがる」「ものぐさ」「なまけグセがある」という短所を感じている人は、自分の気持ちに正直な人が多いのです。
面倒くさがるという性格は、無気力なのではなく、効率を求めて物事を進めたいという考えから起こるもので、こういうタイプの人間が世の中を変えていくケースが多いもの。
何かをするときに、「なんとかもっとラクにする方法はないものだろうか」と考えるのは、発明の入り口です。
世の中を変えるような発明をしてきた人たちの多くは、「面倒くさがり屋」や、「ものぐさ」といわれた人たちだといっても過言ではありません。
合理的な発想力を伸ばしていきましょう。
④ 神経質
「神経質」「細かい」「心配性」という短所を感じている人は、他人が気づかないような細かいことに気づける人が多いので、物事をチェックするような仕事に向いています。
完璧を求めるあまり、自分を追い詰めてしまうことがありがちですから、「〇〇しなければならない」「〇〇すべき」という考えを「〇〇できたらいい」「〇〇でもいい」というようにゆるくして、自分を少しラクにしてやると、根気の良さが長所に転じることでしょう。
物事の変化に対して敏感ですから、危機管理能力が高く、企業や組織において重要な存在となります。
周囲からの信頼が厚い人が多いのも、このタイプです。
⑤ 気が小さい
「気が小さい」「気が弱い」という短所を感じている人は、決断力がなかったり、必要以上に対立を嫌ったりする傾向があります。
いつも他人に気を使っているので、疲れがちかもしれません。
しかし、遠慮がちな性格は、相手を傷つけたくないというやさしさから起こるもの。
こういう人は、日頃から周囲の状況をよく観察していて、場の空気を読むことに長けています。
この短所は、自分の姿勢を周囲に示すことができれば長所に転じるはずです。
周囲に同調したり、賛同したりする姿勢を示すのです。
「その通りですね」「いいと思います」「賛成です」、まずはこうした簡単な言葉を発するようにしてみましょう。
⑥ 社交性がない
「社交性がない」「人付き合いが苦手」という人は、自分の世界を大切にしていて、ひとりでいることが苦にならない強い人です。
職人気質の人に多い性格で、自分で積み重ねてきたことに自信をもっている人が多いのも、このタイプの特徴。
周囲に惑わされることなく黙々と行動するので、物事を着々と進める能力をもっています。
表面的なことに影響を受けず、物事を公平公正に判断することができますから、誠実な人と思われているケースも多いはず。
人生逆転のポイントは「あいさつ」を欠かさないこと。
「おはよう」のひとことからはじめてみませんか?
人間的な魅力がさらに高まることでしょう。
⑦ 空気が読めない
「空気が読めない」「勘が鈍い」といった短所を感じている人は、周囲の人に理解されないことを気にしています。
「天然」「察しが悪い」といった形容も同じで、人に影響されずに自分の価値観や興味を大事にしている、とても素直な人です。
「愛されキャラ」が多いという特徴もあります。
「人は人、自分は自分」という考え方を貫徹すれば何の問題もありません。
やさしくて人好きであるがために、周囲のことが気になってしまうのです。
周囲の賛同を得られなくても、独自の発想で勝負していけばいいのです。
人間関係で問題があるのでしたら、「人の発言をよく聞く」「相手を観察する」といったことを少しだけ意識してみると、さらに周囲から愛されるキャラになることでしょう。
⑧ くよくよする
「くよくよする」「いじける」という短所を感じている人は、しっかり反省ができる、成長意識の高い人です。
他人にいわれたことや失敗を自分の中で解決しないと、前に進めないタイプ。
だから、過去を振り返ってよく悩みますが、他人の悩みを理解することができるので、問題解決能力を発揮できれば、人生逆転を成功させる個性となります。
くよくよする自分が嫌だったら、信頼している人に話を聞いてもらいましょう。
このときに、過去の話ばかりではなくて、少し未来の話、「こうしたい」とか、「こうなるといいな」といったことを入れるように意識してください。
自分が楽しいことや好きなことに費やす時間を増やせば、さらに成長意識が高まることでしょう。
⑨ 忘れっぽい
「忘れっぽい」「うっかり屋」という短所を感じている人は、前向きな楽観主義者だといえます。
物事を覚えていることより、嫌なことなどを忘れることのほうが難しいのです。
忘れることができるというのは、特技といってもいいでしょう。
忘れてはいけないことがあったら、メモしておけばいいだけの話です。
過去にとらわれず、ストレスを溜めにくいという長所をもっているのですから、メモを習慣にするだけで人生逆転のチャンスとなります。
⑩ 心配性
「心配性」「苦労症」「悲観的」という短所を感じている人は、いつも未来のことを考えている前向きな性格だといえます。
想像力が豊かであるために、未来に目を向け、様々なことを想定して不安を感じてしまうのです。
しかし、見方を変えれば、積極的に自分の未来を考えて、危険を回避しようとしているわけです。
安心してしまうと、物事を考えたり前進したりすることをやめてしまうのが人間。
不安になって悲観するからこそ、危機管理ができるのです。
人生逆転のポイントは、心配なことや不安なことを具体的に考えてみること。
今、自分は何が心配なのか、何に対して不安を感じているのかはっきりすれば、先読み能力がさらにアップするでしょう。
⑪ 優柔不断
「優柔不断」「意志薄弱」「決断力がない」という短所を感じている人は、協調性がある「やわらか頭」の持ち主。
物事をスパッと決められないということは、どちらに転んでも大丈夫な柔軟性をもっているということです。
「〇〇でなければいけない」「〇〇であるべき」という固定観念がないので、周囲からはいつまでも迷っているように見えるかもしれませんが、実はこれがストレスを溜めにくくしているのです。
物事の答えはひとつではありません。
AからBへと至る道も、1本ではなく無数にあるのです。
そうした道理が、本能的にわかっているタイプだといえるでしょう。
人生逆転のカギは、とことん悩んで、悩むことを楽しんでしまうことにあります。
「どう転んでも大丈夫」という自信をもって、様々なものを自分の中に蓄積させていきましょう。
⑫ 自己中心的
「自己中心的」「エゴイスト」「わがまま」といった短所を感じている人は、自分のペースを貫くことができるという長所をもっています。
周囲に振り回されることなく、自分の道を確実に進むことができるので、強い人間だといえます。
自分に甘いという傾向がありますが、これは自分にやさしいということですから、不要なストレスを背負うことなく、自分を伸ばすことにつながります。
問題は、周囲の人たちに不快な思いをさせている場合。
自分を大切にするのはよいことですが、周囲の人たちを無視してわがままに振舞うのでは、やがて孤立してしまいます。
今、孤立していないのは、周囲の人たちに甘えさせてもらっているのだと考えましょう。
このタイプは、人の意見を聞いて、いろいろな価値観があることを受け入れられるようになれば、人生逆転への道が大きく開けるはずです。
まとめ
「鳥は飛び方を変えることはできない。動物は這い方、走り方を変えることはできない。しかし、人間は生き方を変えることができる。」
これは、聖路加国際病院名誉院長として2017年に105歳の人生を全うされた、日野原重明さんの言葉です。
人は誰でも、変わろうと思ったときから変わることができます。
ですから、短所を長所にすることは難しくありません。
人生を逆転させるカギは、環境や他人を変えようとするのではなく、自分が変わることにあるのです。
【参考資料】
・『短所が自分の魅力になる 新・逆転の流儀』 川北義則 著 文芸社 2016年
・『短所大辞典』 児玉陽子 著 アチーブメント出版 2013年
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