転職で失敗しないための5カ条-人生100年時代を生きる選択とは

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shutterstock_412912138「転職を考えたけど実現できなかった」という経験はありませんか?
いろいろな理由から転職をしたいと思っても、不安をぬぐい去ることができなくて、あきらめてしまう人は多いですよね。

人生100年時代となってきた現代を生き抜くテクニックとして、もう転職は特別な行為ではなく、多くの人が体験する通過点となりました。

しかし、転職活動には、情報や知識とともに大きなエネルギーが必要とされます。
転職に失敗した人の失敗例は、ブログなどでたくさん公開されており、いかに後悔しているかということや、うつになってしまった経緯といった後日談がクローズアップされがちですが、失敗談で重要なのは「失敗した理由」。

転職失敗の理由の多くは、情報不足、知識不足、エネルギー不足にあります。
ここでは、的を得た情報を入手して正しい知識を蓄え、エネルギッシュな転職活動を行うために必要な5つの原則を解説します。

目次

1. 転職する理由を明確にする
1-1. 人生設計に必要な3つのポイント
1-2. 課題を明解にして目標を立てる
1-3. 組織人か独立開業か

2. 転職マーケットを把握する
2-1. 評価されるのは経験してきた仕事
2-2. 能力とパーソナリティのバランス
2-3. ベンチャー企業と外資系企業

3. 企業が求めている人材を理解する
3-1. 求人票からわかる企業のニーズ
3-2. 結果を出す即戦力とは
3-3. 求められている3つの人材タイプ

4. キャリアアップ戦略を立てる
4-1. 情報収集の3ステップ
4-2. 戦える職務経歴書をつくる
4-3. 攻めの面接とは?

5. 退職の手続きとマナーを守る
5-1. 退職までのスケジュールを立てる
5-2. 上司への説明と引継ぎ
5-3. 会社に返すものと手続き

まとめ

1. 転職する理由を明確にする

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そもそも、なぜ自分が転職しようと思うのか、その理由を明確にしましょう。

「今の仕事がつまらない」
「自分に合っていない気がする」
「給料が安い」
こうした理由だけで転職活動を始める人は、失敗ばかりを繰り返すことになります。

「なぜつまらないのか?」
「自分はどうなりたいのか?」
「人生設計はあるのか?」
といったことが明確になっていなければ、同じことを繰り返すからです。

1-1. 人生設計に必要な3つのポイント

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職業人生を歩む上で基本となるのは、「自分を知る」「次に進む道を知る」「社会がどんな人間をもとめているか知る」という3つのポイントです。

「己を知り、敵を知り、地の利を知れば百戦危うからず」とは、紀元前500年頃に中国でつくられた兵法書『孫子』の一節ですが、人生設計と職業の関係においては、現代でもまったく同じことがいえるのです。

自分の短所や長所、経験してきた仕事、周囲から受けた評価などを知り、自分が属する(属そうとする)組織は自分を活かせる場所か、社会貢献度や存在意義はあるかということを把握し、これから社会はどう変わるか、その中で自分の強みは何か、自分を求めているかということを考えて、3つのポイントを明確にする必要があります。

1-2. 課題を明確にして目標を立てる

転職したいと思った理由を分析して、自分の課題を明確にしましょう。
基礎になるのは、「自分はどうなりたいのか?」ということです。

「なりたい自分」が明確になっていなければ、どこに向かって進めばよいのかわからないまま歩くことになるのですから、人生設計ができません。

課題が明確になってから、「いつまでにどうやってどこまで行くか」という目標を立てます。
これは、ビジョンといわれるもの。
夢ではなく、実現可能な目標でなければいけません。

1-3. 組織人か独立開業か

3つのポイントを明確にして人生設計を考える上で、自分は組織の中で生きていくのか、独立開業して自分の道を切り開くのかという判断が必要な場合もありますよね。

一般的に転職といえば、退職後も組織の中で生きることを指します。
組織をいくつも渡り歩いてキャリアアップする人生もあるでしょう。
組織人として生きるということは、その組織にある現実や理不尽をすべて受け入れて活躍の場をつくるということです。

起業は、そうしたわずらわしさからは解放されますが、転職と比較して成功することは難しくなります。
組織人として生きるということは、そこの看板を使って仕事ができるということ。
独立開業してからこの違いが大きいことを実感する人は、とても多いのです。

 

2. 転職マーケットを把握する

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転職というアクションを起こそうとするのであれば、社会の現状を知っておかなければいけません。
今、転職をめぐる実情はどうなっているのか、どういった傾向があるのかといった現実を把握する必要があるのです。

2-1. 評価されるのは経験してきた仕事

転職は、今までやってきた仕事と同じことをするか、似ていることをするのが基本。
そもそも中途採用では、経験のない人間を必要としていませんし、起業する場合でも自分がやったことのない仕事をするのは、失敗する人の典型的なケースです。

①  経験した仕事で、その仕事をやりたい人
②  経験した仕事だけど、それはあまりやりたくない人
③  経験はないけど、その仕事をやりたい人
④  経験もないし、その仕事をあまりやりたくない人

この中でもっとも評価されるのは①ですが、その次に評価されるのは、③ではなく②です。
転職マーケットで評価されるのは意欲ではなくて経験、「やりたい仕事」よりも「経験した仕事」に価値があるとされるのです。

2-2. 能力とパーソナリティのバランス

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もう1点、転職マーケットにおける評価で重要なのは、能力とパーソナリティのバランスです。

「能力」とは技量や適性を意味しており、技量はスキル、適正は成功期待感といってもいいでしょう。
一方の「パーソナリティ」とは、適応能力、興味の度合い、態度、言動といった個性。

能力が高くても、パーソナリティが合わなければ面接で落とされることになるでしょう。
能力をもっていても「社風に合わない」と判断されてしまうのは、このパターンですね。
転職マーケットでは、「この人と一緒に働きたい」と思わせるパーソナリティも非常に大事な要素となります。

企業が採用にあたって面接を行うのは、パーソナリティを判断したいから。
スキルが高いというだけで転職マーケットに乗り込むと、失敗する確率が高いのです。

2-3. ベンチャー企業と外資系企業

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企業には成長期、安定期、没落期というステージがあります。
企業がもっとも人材を必要とするのは成長期。
ですから成長期にある企業が、積極的に中途採用を行っているケースが多いのです。

安定期に入ると、企業が組織化を図りやすい新卒採用を重視するようになります。
その理由は、中途採用で入社してくる人材よりも、教育を行って中核となる人材を育てやすいから。
さらに安定期に入ると離職率も低下するので、積極的に中途採用を行いません。

わかりやすいのが、成長期にあるベンチャー企業ですね。
ベンチャー企業は経験豊富な即戦力となる人材を必要としますが、新卒を重視するようになったら安定期に入ったということ。

その点、日系企業よりも中途採用に積極的な外資系企業は、最初から新卒を育てるつもりなどなくて、スペシャリストを重視する傾向があります。
転職マーケットとして大きいのは、成長期にあるベンチャー企業と、スペシャリスト重視の外資系企業ということができるのです。

 

3. 企業が求めている人材を理解する

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自分の強みや転職マーケットの現状を理解したら、実際に応募する企業を絞り込むことになります。
ここで大事なのは、その企業が求めている人材や選考基準を見抜くこと。
ここでは3つのポイントを紹介しましょう。

3-1. 求人票からわかる企業のニーズ

まず、企業の求人票から得られる情報を分析しましょう。
求人票には、2つの要素が掲載されています。
ひとつは、今回募集する職種や仕事内容、もうひとつは、必要となる経験値やスキルです。

ここで注目すべきは、募集要項の書き方の違い。
応募要件が細かく書かれている場合と、緩く書かれている場合がありますね。
一見すると、緩く書かれているほうが間口が広いので応募しやすく、採用のチャンスも多く感じます。

しかし、広く募集するということは、それだけ書かれていない選考基準が厳しくなるということ。
一方の、応募要件が細かく書かれている場合は、書類選考は厳しくなりますが、応募要件をある程度満たしていれば、適性を認められて融通が利くケースが多いのです。

ですから、ターゲットを絞った募集のほうが応募しやすいといえます。

3-2. 結果を出す即戦力とは

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日本の企業は、新卒の採用を重視して、その会社に所属することに価値を置く「メンバーシップ型キャリア」志向なので、転職には向かない人材を育てる傾向があります。

外資系企業は、仕事の内容と成果に価値を置く「ジョブ型キャリア」志向ですから、メンバーシップ型キャリアを形成しながら生きてきた日本企業のサラリーマンは、即戦力とはなりにくいのです。

求人票に募集要項が細かく書かれている募集では、ジョブ型キャリアを求めているということ。
ですから、ジョブ型キャリアを志向したほうが転職は有利に進められることになります。

ところが、今の日本の雇用環境ではメンバーシップ型キャリアを重視しながらジョブ型人材を求めるというスタイルが増えつつあります。
これは企業が、ジョブ型人材を即戦力として利用したいと考えているからです。
これからは、この2つのキャリアを理解して企業を選び、企業と利用し合う対等の関係を目指すべきでしょう。

3-3. 求められている3つの人材タイプ

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転職マーケットでは、スペシャリストを重視する傾向が強いことに間違いはありませんが、自分がどういうキャリアをもっているか理解して、求人企業を絞り込むことが重要です。

転職マーケットにおける求人は、3つの人材タイプに分かれます。

① ひとつの分野を掘り下げて専門知識をもつ「スペシャリスト」
② ひとつの専門分野に加えて幅広い知識をもつ「シングルメジャー」
③ 2つ以上の専門分野を兼ね備えて幅広い知識をもつ「ダブルメジャー」

スペシャリストはスタッフ系で外資系企業に多く、シングルメジャーはリーダー系のニーズがあり、ダブルメジャーはいろいろな仕事に対応できるベンチャー系の管理職に多いといわれます。
自分のキャリアをしっかりと把握してターゲットを絞り、自分のキャリアは自分で守るという気もちが大切です。

 

4. キャリアアップ戦略を立てる

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転職する企業を絞り込んだら、キャリアアップできるような戦略を立てます。
ここが、「攻めの転職」と「逃げの転職」の違い。
攻めの転職では、情報の収集と分析、勝てる職務経歴書や面接のノウハウなどが大きなポイントとなります。

4-1. 情報収集の3ステップ

目当ての企業の生情報をつかむ戦略は、3つのステップで考えると効果的です。

① 人脈づくり

取引先などから紹介を受けたり、異業種交流会に参加したりして、その企業の社員と近づきになり、自分を活かせる環境や風土があるかリサーチします。

② 一次情報の収集

ネットで徹底的に企業の公開情報をリサーチしたり、経済誌や業界誌から企業の動向をつかんだりして、できるだけ多くの情報から企業像を組み立てます。

③ 二次情報の収集

ここなら自分が活かせるという判断ができたら、①でつくった人脈からピンポイントで起業の情報を聞き、②でつかんだ情報とズレがないか分析します。

4-2. 戦える職務経歴書をつくる

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職務経歴書は、自分がどのような人物か理解してもらうツールですから、じっくりとつくり込まなければいけません。
1社で働いてきた人と、複数の企業で働いてきた人とではアピールの仕方が違ってきますが、基本となるポイントをあげておきましょう。

① 面接官が会いたいと思うようなつくりを意識する
② 冒頭には、一番アピールしたいキャリアを記載する
③ 自己紹介は、「自分がどのような人物で、どのような仕事に取り組んで来たか軽く説明」「今の仕事における役割やポジションなどを記載」「やりがいを感じた仕事や体験談など」「今後取り組みたい仕事や役割などをまとめて志望動機につなげる」という起承転結を意識する
④ 資格は、書いた方がいいものと書かない方がいいものがあるので注意する
⑤ 複数の企業に応募する場合、基本事項は同じ職務経歴書を使う

4-3. 攻めの面接とは?

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いくらじっくりとつくり込んだとしても、職務経歴書を見ない面接官もいます。
ですから、当然のことですが、記載されている内容を口頭で伝えられるようにしておかなければいけません。

ここでは攻めの転職に必要な面接のポイントを2つだけあげておきます。
まず、大事なことは「転職の目的を明確に語れる」こと。
目的はあくまでも自分のキャリアアップ。
「転職が目的」になってしまっていては、自分の価値をアピールすることができません。

もうひとつ大事なことは、「長所は裏付けとともに、短所は改善すべき課題とともに語る」ということ。
ここが、入社後にどれだけ貢献できるかということを面接官に判断させるポイントとなります。

 

5. 退職の手続きとマナーを守る

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転職を決めたら、それまで勤めていた会社を辞めることになります。
退社をするということは、それまで受けていた「その会社の社員ならではのメリット」から離れることです。

しかし、その会社との関係を永遠に切ることではありません。
攻めの転職では、その後のビジネスに活かせるネットワークとして残すべき。
そのためには、「飛ぶ鳥、跡を濁さず」が大事。
退職の手続きやマナーを心得なくてはいけません。

5-1. 退職までのスケジュールを立てる

民法上は、2週間前までに退社の意思を表示すればよいということになっています。
しかし、様々な手続きや仕事の引継ぎを考えれば、最低でも1カ月前、管理職であればさらに1カ月前には、会社に退社の意思を伝えておくべきです。

退社前にやってはいけないことを5つばかりあげておきましょう。

① 電話やメールで突然「辞めたい」と上司に伝える

→「辞める」意思を伝える前に「相談する」という形態をとる

② プロジェクトの途中で「辞める」意思表示をする

→責任を全うするか、最低でも一段落するまでまってから

③ 正式に退職が決定する前に、取引先などに「辞める」と伝える

→場合によっては会社に損害を与えてしまう可能性もあり

④ 上司に相談する前に、同僚や後輩に「辞める」意思表示をする

→上司の顔に泥を塗ることにもなりかねない

⑤ 取引先にしっかりと自分で退社の挨拶をしない

→社内に問題があるのではないかと思われてしまう

5-2. 上司への説明と引継ぎ

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上司に相談すると、必ずといっていいほど引き留められることになります。
ここでは、「なぜ退職希望に至ったのか」「退職した後にどのような仕事をして、どのような人生を歩むつもりなのか」という2点をしっかり伝えましょう。

また、引継ぎは、誠心誠意で取り組まなければいけません。
退所後にネットワークとしてよい関係が保てるか、次の人生を気持ちよくスタートさせられるかが決まる、最後の仕事です。

5-3. 会社に返すものと手続き

退社に際しては、会社に返却しなければいけないものがあります。

① 健康保険証
② 社員証や社章、名刺
③ 会社の仕事で交換した名刺
④ 社内文書やデータ
⑤ 文具などの備品類
⑥ 通勤定期

一般的にはこうしたものがありますが、会社の規定を確認しましょう。
勘違いしやすいのは、交換した名刺。
これは会社の財産であり、個人情報でもありますから、次の仕事に使えそうだからといって、もちかえってはいけません。

手続きが必要となるのは、雇用保険、健康保険、年金、税金など。
総務や庶務の担当者からよく話を聞いて、スケジュールを守りながら進めましょう。

 

まとめ

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転職で失敗しないためには、転職しなければいいのですが、これはあながち冗談ともいえません。

「今の会社でできることはもうないか?」「自分を活かせる方法はないか?」「転職してもぶれない価値観をもっているか」といったことをもう一度、よく考えてみましょう。

自分の価値を認めてくれている上司に相談したら、社内でキャリアアップできる道が開けたというケースも少なくありません。

収入増は人生設計において大きな要素ではありますが、転職に際しては目の前の年収にこだわり過ぎず、長い目で人生設計を考えることも大切です。

 

【参考資料】
・『転職大全 キャリアと年収を確実に上げる戦略バイブル』 小林毅 著  朝日新聞出版 2019年
・『退職・転職成功マニュアル』 島田弘樹 著  ぱる出版 2019年10月31日

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