もう書き方に悩まない!伝わる企画書のテンプレートと3つのコツ

ビジネス

企画書の作り方は、社内研修などで1から丁寧に教えてくれるものではありません。
ある日いきなり「来週までにこの企画書提出しておいて」と言われることもあり、書き方すら分からず焦ることもありますよね。

そこでこの記事では、企画書をこれから初めて書く方に向けて、企画書の書き方や注意点・クオリティの高い企画書を作成するためのテンプレートなどを紹介していきます。

企画書とはどんな資料?

そもそも企画書とは、社内で出た新しいアイデアやプロジェクトを簡潔にまとめた資料のことです。
次の商品開発や新規企画を実行するためには、社員ないしその企画チーム全員の方向性が一致していることが欠かせません。

企画書は、アイデアを社内の誰もが分かる形で説明することで共通理解を得て、企画の舵取りを間違わないようにするための羅針盤のようなものです。
伝わる企画書を作成できれば、その企画がスムーズに通るばかりか、その後のやるべきタスクや課題も明確になり、最小限のリスクで最大の利益を狙うことができます。

企画書と提案書の違い

企画書と似た資料に「提案書」というものがあります。
提案書とは、主に自社の顧客に対してアイデアを提示するための資料のことです。

企画書と提案書の一番の違いは、ターゲットです。
企画書は自社の社員に対して情報を伝える手段であり、提案書は顧客(社外の人)に対して情報を提供する手段になります。

・新たなアイデアをまとめる
・相手に有益な情報を分かりやすく伝える
・次のプロジェクトの足がかりにする

こうした資料を作成する目的は同じですが、その資料を見せるターゲットが異なるため、情報の伝え方やアイデアの売り込み方もまったく変わってきます。

これから書き方をご紹介する企画書は「社員をターゲットにした資料」ということを押さえておきましょう。
「誰に対する資料なのか?」を理解するだけでも、企画書で使うべき統計データや専門用語などが分かり、より簡潔に伝わる企画書を作成することができます。

伝わる企画書を書く3つのコツ

企画書を作成する目的は、そのプロジェクトを誰にでも分かるようにコンパクトにまとめて、企画の準備から振り返りまでを円滑に進めることです。
企画書自体は、家電製品の取扱説明書のように、1から100まで情報を網羅する必要はありません。
そのプロジェクトの方針を間違えないように「これだけは事前に共有しなければいけない」と考えられる客観的な情報やデータなどを記載できていれば、企画書としては合格です。

素晴らしい企画の価値を上手に伝えるために、企画書を書く際は次の4つの書き方を心がけましょう。

【伝わる企画書を書く3つのコツ】
①目標と目的を具体的に設定する
②企画のターゲットを明確にする
③企画全体の流れを意識する

ポイント①目的と目標を具体的に設定する

先ほどもお伝えした通り、企画書とはそのプロジェクトの全体像を分かりやすく示した羅針盤です。
企画書の段階で、そのプロジェクトを実行する目的と、企画が成功したと言える目標(ゴール)を具体的に設定しましょう。
どれだけ企画の過程が緻密で具体性があっても、「どこに向かっているのか?」が分からなければ、プロジェクトの成功の判断も振り返りもできず、その次の企画に今回の経験やスキルを活かすこともできません。

目的とは?

企画の目的とは、そのプロジェクトを実行するための土台です。
例えば次のように、「◯◯するため」の◯◯を埋める明確な目的を、企画書に具体的に記載しましょう。

【企画書の目的の一例】
・会社の売上を前年度より上げるため
・商品の認知度を高めるため
・顧客との直接的なコミュニケーションのため

企画に携わるチームメイトの目的がズレるほど、目標達成は遠のきます。
企画全体の成功に関わる目的は、企画書の段階でしっかりと共有しましょう。

目標とは?

企画書に書くべき目標とは、そのプロジェクトによって達成したいゴールのことです。
「何を成し遂げたらその企画は成功したと言えるのか?」を、数値や文章で明確に言語化しましょう。

目標の言語化は、例えば次のように数字で表記することで客観的な指標となり、チーム全員が1つのゴールに向かって行動できるようになります。

【企画書の目標の一例】
・前年度より売上を5%増加させる
・Twitterのフォロワーを10000人増やす
・新規の契約を10件獲得する

目標だけを設定すれば目的は必要ないように思えますが、仮に「売上を増やす」という目標だけを共有した場合、ノルマの達成のためになりふり構わず契約を取ろうとする社員が出てくる可能性もあります。
そうした目先の目標にとらわれないために、目的に「顧客との長期的かつ安定的な契約を結ぶため」と記載することが重要なのです。

ポイント②ターゲットを明確にする

伝わる企画書を書く際の2つ目のコツは、その企画のターゲットを明確にすることです。
ターゲットを具体的に設定することで、

・宣伝にかかるコストを抑えられる
・説得力や集客力のある宣伝ができる
・商品やサービスの魅力を見込み客に効果的に伝えられる

といったように、費用対効果の最大化を狙うことができます。

ターゲットを明確にする方法の1つとして、ペルソナを設定してみましょう。

ペルソナとは?

ペルソナとは、架空の人物モデルを設定すること。
年齢・性別・職業・住所・住居・生活スタイル・家族構成などなど、具体的な1人の人物像を事細かに想定することで、サービスの訴求力を高めることができます。

例えば、ターゲットをただ女性とするのではなく、「パートで働く32歳の妊婦さん」と具体的なペルソナを想定すると、

「働く女性におすすめ」
「妊婦さんにも安心」
「30代の健康をサポート」

といったキャッチフレーズを宣伝に盛り込むことができ、売上アップにつながります。

このように企画書の段階でペルソナを設定して、そのプロジェクトのターゲットを明確化しましょう。

ポイント③企画全体の流れを意識する

パワーポイントなどで複数ページにわたる企画書を作成する際は、1ページあたりのクオリティに注力するのではなく、プロジェクトの準備から振り返りまでの企画全体の流れを重視しましょう。

冒頭でもお伝えした通り、企画書の段階でそのプロジェクトの情報を1から100まで完ぺきに網羅する必要はありません。
企画書の作成時は「企画全体の流れを大まかに共有する」という根本的な目的を忘れずに、

・企画書を最後までスムーズに読むことができるか?
・情報をテンポよく提供、共有できるか?
・流し読みしても最低限の伝えたい情報を伝えられるか?

このような全体の流れを重視して、情報をできる限りシンプルにまとめることを心がけましょう。

企画書の失敗例

情報を的確に伝えられない企画書は、1ページに要らない情報まで詰め込みすぎてしまっている場合が多々あります。
企画書を見る側は、そのプロジェクトの全体像を知ることや、成功のイメージを掴むことを重視しています。
実際に企画を実行する人とその企画にゴーサインを出す人では、求める情報がまったく異なります。

初めて企画書を作成する方は、企画を実行する側の立場で情報を詰め込んでしまうことがよくあります。
すると1ページあたりにかかる労力も膨大になり、「結局何が言いたいのか分からない」と言われる企画書ができあがってしまいます。

細かな情報は、その企画が通ってから改めて共有すれば問題ありません。
企画書を書く段階では、6割程度の完成を意識して、全体の流れを簡潔にまとめることを心がけましょう。

企画書のテンプレート構成

企画書の概要と書き方のコツを学んだところで、いよいよ企画書を作成する段階に入りましょう。
企画書を作成するにあたって、まず最初に行うことは「構成を決めること」です。
構成さえ決まれば、伝えたい情報が極端にズレることはなくなります。

まずは、次のような大まかな構成を考えてみましょう。

1ページ目.タイトル(企画の主旨が一言で伝わるタイトル)
2ページ目.目次
3ページ目.目的(この企画を提案する理由、企画を実行する目的)
4ページ目.目標(企画が成功した際に達成される具体的な数値や成果)
5ページ目.提案内容(商品やサービスの紹介、魅力、課題、解決策など)
6ページ目.ターゲット(企画の具体的なペルソナ)
7ページ目.スケジュール(企画完了までの具体的なスケジュール)
8ページ目.補足(企画書の作成に使った参考資料や統計データなど)

このように大まかな構成ができたら、実際に企画書として書き起こしていきましょう。

なお、この構成は次回以降の企画書のテンプレートとして使うこともできます。
今回の企画書の良い点や改善点を次回に役立てられるように、ブラッシュアップを欠かさず行いましょう。

ここからは、企画書作成の最も一般的なツールである「パワーポイント」を使った書き方の手順をご紹介します。

手順①パワーポイントで表紙と構成を作成する

まずは、先ほど組んだ構成に表紙を加えて、必要な情報をパワーポイントに落とし込みましょう。
「企画書 テンプレート パワーポイント」などのキーワードで検索をすると、無料で使える企画書のテンプレートが見つかります。
凝ったデザインのものもありますが、最初はできるだけシンプルで見やすいテンプレートを選びましょう。

複数のページわたる企画書を書く際のコツは、「1ページ1テーマ」を守ること。
1ページを1つの見出し(タイトル)と説明文で収めることで、伝えるべき情報を読み手に的確に伝えることができます。

もし1ページに収まらないほど情報を記載したい場合は、まずは最初のページに最も伝えたいことを説明して、次のページ以降に補足を加えましょう。

パワーポイントではフォントや見出しのデザインにこだわることができますが、この段階では必要な情報を過不足なく書き込むことに注力してください。
デザインにこだわる以前に、企画の筋が通っていることや、その企画を知らない人にも内容が伝わることのほうが重要です。

上手な構成を作成する1つの目安として「見出し(目次)だけを読んだ時に企画書の流れに違和感がないか?」を適宜確認してください。
企画書に携わっていない他の社員に読んでもらうことで客観的な評価を得られるため、構成ができあがった段階で、少なくとも1人以上の他人の目を通しましょう。

手順②企画書のデザインを決める

パワーポイントで構成の作成と盛り込むべき情報を一通り記載し終えたら、次は見出しやフォントなどを見やすいデザインに調整しましょう。

企画書を書き慣れていない頃は、デザインのルールはこれでもかと思うほどシンプルにすること。
例えば、初めて企画書を作成する際は、次のようなシンプルなルールを設けてミニマルなデザインを心がけてください。

【企画書のシンプルなルール】
①フォントは1種類に統一する(フォントを使い分ける必要はない)
②文字のサイズは役割ごとに統一する(見出しは36pt、説明文は18ptといったように大きさを統一する)
③文字を強調するための色は1〜2色に留める(強調は赤色、ネガティブな文言は青色など)

企画書のデザインを整える目的は、企画に携わる人全員にアイデアを分かりやすく伝えるためです。
色やフォントを何種類も使ったり、いらない画像を使って見た目を派手にすることは、書き方に慣れていない初心者が行っても見づらさが増すだけで、逆効果になってしまいます。

特に、企画書に目を通す人は、自分より目上の人がほとんどです。
「文字が小さい」「色使いが多い」「説明が長い」というだけで読むことが億劫になり、時間をかけて作ったにも関わらず企画が通らないこともよくあります。

企画書は、時間をかけるほど通りやすくなるものではありません。
必要な情報を必要な分だけ記載できていれば、それが1時間で作った企画書でも「良い」と判断されるのです。

企画に関わる全員がひと目見て内容を理解できるように、凝ったデザインは二の次に考えましょう。

手順③写真やグラフを挿入する

人は文字を読むより、写真やグラフなどで視覚化された情報のほうが頭に入りやすく、理解力が高まります。
文字だけで説明された企画書は、雑多で見にくく、それだけで企画が通らなくなることも。
企画書を作成する際の3つ目の手順は、「画像やグラフで情報を視覚化できないか考えること」です。

企画書に目を通す人は、説明文を隅々まできちんと読むことはありません。
面白そうな本を探す時のように、気になる目次や見出し・画像をピックアップして読み、さらに興味が深まった段階でようやく熟読します。

つまり、読み手の興味を惹くことができなければ、どれだけ良い企画もボツになってしまうということ。
そのために、文字を画像やグラフに変換できるところはすべて変えて、印象的な企画書にブラッシュアップしましょう。

その際に大切なことは、不要な画像や文字の強調をしないこと。

・写真は商品の見た目をひと目で伝えるため
・グラフは客観的なデータをより簡潔に視覚化するため
・文字の強調は伝えたい情報を確実に読み手に伝えるため

このように、すべての装飾に意味を持たせましょう。

無理に説明文を視覚化する必要はありませんが、文字以外の情報の割合を多くすることで説明のための文章量がコンパクトに抑えられ、結果的に必要な情報のみを伝えられるシンプルな企画書を書き上げることができます。

手順④すぐに提出せず見直しを行う

手順①〜③のテンプレートに従って作成できた企画書は、すぐに提出しないこと。
時間があれば翌日に見直しを行い、誤字脱字や情報の過不足を整理しましょう。
提出までに時間がない場合も、同僚にチェックしてもらうなど一度は他人の目を通してください。

特に企画書を1人で書き上げると、自分だけの視点でその企画をまとめることになり、情報の取捨選択が主観的になりがちです。
また、企画書を書き終えた達成感から「いい企画書ができた!」と勘違いをしてしまい、情報の漏れなどに気づかないことも。

違和感に自分で気づくことができるように、完成した企画書は日をまたいで見直しを行いましょう。
後日修正を終えたら、企画書はようやく完成です。

これまでに何度もお伝えしていますが、企画書の目的はアイデアの整理と社員同士の情報共有です。
自分だけが分かる資料ではなく、少なくとも企画に携わる全員が見て意味が通じるものでなければいけません。

分かりやすい資料を作成するコツは「小学生に理解できる言葉や表現を使うこと」とされています。
読み手に意図が100%伝わる企画書は、どれだけシンプルで味気なかったとしても、それこそが最高の資料となります。

まとめ

企画書の書き方は、テンプレートや手順に従うことである程度のクオリティを確保できます。
そこにどれくらい情報を加えるか、どんな情報を入れ込むか、誰が読むかを考えることで、企画書の価値をどんどん高めることができます。

企画書の書き方に正解はありません。
通したい企画がスムーズに通り、プロジェクトの完了まで滞りなく進行できた企画書にこそ、最も価値があります。

まずは情報をシンプルにまとめることを意識しながら、企画書を手順通りに形にしてみましょう。

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