5つのシーンで考えるストレス発散方法‐プラス刺激のつくり方

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あなたはストレスと上手に付き合えていますか?
「リフレッシュの方法」や「ストレス発散方法がない」という人はいませんよね。

スポーツなどで体を動かす、趣味のことに没頭する、美味しいものを食べに行くといった、ストレス発散方法のランキングに登場するような気持ちよいことや楽しいことは、何かしらもっていることでしょう。

ここでいうところの「ストレス」とは、五感で受けた刺激が脳に伝わって、マイナスの感情が生まれたときに起こる、自分を守ろうとする脳の反応です。
「ストレス発散方法」を英語にすると“stress relief method”で、“stress”には、精神的な「重圧感」や「圧迫感」といった意味と、物理的な「緊張」や「重圧」という意味があります。

人体のストレス反応は、筋肉を緊張させる、心拍や呼吸を早める、血圧を上げるといった指令を全身に送って戦闘態勢をとり、脳が外敵から身を守ろうとする本能的な反応なのです。
この状態が続くと、心身は疲労して体内に活性酸素が増え、老廃物の排出も滞って、脳を含む全身にいろいろな悪影響が現れます。

ストレスを意識的に忘れようとすれば、原因になっているマイナスの刺激を思い出すことになるので、さらにストレスを重ねる悪循環に陥り、解消することはできません。
ストレスを忘れる方法は、「心地よい」「楽しい」「うれしい」「美味しい」といった感情が生まれるプラスの刺激を自分に与えることにつきます。

ストレスの原因となるマイナスの刺激は、勝手に降り注ぐものですから、減らす努力はできてもなくすことはできません。
しかし、ストレスを忘れさせるプラスの刺激は意識的に増やすことができるのです。

ここでは、「朝」「仕事」「人間関係」「家庭環境」「休日」という5つのシーンで、ストレスを発散させるプラス刺激を紹介します。
ここであげた方法をヒントにして、自分なりのストレス発散方法を習慣化してください。


目次

1. 朝
1-1. 朝陽を浴びて体内時計をリセット
1-2. ストレッチで脳と血流を活性化

2. 仕事
2-1. 1時間に1回歩く
2-2. 休憩は緑の中でプチ瞑想

3. 人間関係
3-1. 飲み会は選んで参加
3-2. 自分も他人も笑顔で許す

4. 家庭環境
4-1. 自分の空間と時間を大切にする
1-2. 軽い有酸素運動で脳機能を活性化

5. 休日
5-1. 情報遮断で自由に過ごす
5-2. 旅で自律神経を整える 

まとめ

1. 朝

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朝のストレス発散は、身体を活動モードに切り替えて、気持ちよく1日のスタートをきることがポイントとなります。

1-1. 朝陽を浴びて体内時計をリセット

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生命維持に必要な、身体の様々な機能のリズムやサイクルをメモリーしているのが、体内時計です。

体内時計が正常に働かなければ、朝起きて身体を活動モードに切り替える、夜になるとリラックスモードになって眠り、心身を休める、といったことができません。

1日は24時間ですけども、人間の体内時計はそれよりも少し長め。
理由はわかっていませんが、平均して24時間10分から15分程度だといわれています。
ですから、体内時計を毎日リセットして24時間サイクルに合わせる必要があるのです。

このリセットに最適なのが、朝、起きたときなのですね。
長時間の睡眠から目覚めたタイミングで網膜に強い光が入ると、睡眠を促すメラトニンというホルモンの分泌が止まって、身体がリラックスモードから活動モードに切り替わるのです。

睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンは、この、朝のモード切り替えから14~16時間後に分泌がはじまるよう、体内時計で設定されています。

1-2. ストレッチで脳と血流を活性化

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朝陽を浴びて脳が活動モードに切り替わっても、身体はすぐに反応しません。
筋肉や関節まわりをウォーミングアップして、血流の活性を高めることで、身体も活動モードへと切り替わっていきます。

朝は長時間の睡眠で身体を休めていたのですから、急に動かすのではなく、少しずつ活性を上げていくことが大事。
早朝のジョギングなどは、十分なウォーミングアップを行って完全に身体が目覚めてから行わないと、とても危険な行為なのです。

朝、目が覚めたらベッドの上で少しずつ手足を動かしてから起き上がり、まずは緩いストレッチで全身の筋肉をほぐしましょう。
血流がよくなって、全身の老廃物を流すことができれば、ストレスなく仕事へと向かう準備が整います。

2. 仕事

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どんな仕事でも、ストレスなく1日を終えるということはできません。
同じ作業を続けていたり、同じ姿勢を続けていたりすると、飽きがきますね。
「飽き」は、ストレスや疲労の初期サインで、このまま続けていれば筋肉がダルくなり、さらに続ければ血流が悪化して痛くなるとことを知らせているのです。

飽きる、ダルいという症状が現れたら、休憩をとってストレスを発散させる必要があるのです。
とくに同じ姿勢を続けなければいけないデスクワークは、うまく休憩をとって血流の改善を図りながら続けることが、ストレス発散のポイントになります。

2-1. 1時間に1回歩く

デスクワークをしている人は、1時間に1回は立ち上がって歩くようにしましょう。

社内を少し歩くだけでもいいのですが、足腰の筋肉をほぐすストレッチも行うと効果的です。

下半身には全身の3分の2の筋肉があるので、下半身を動かさないでいると全身の血流が悪化します。
とくにふくらはぎは、「第2の心臓」と呼ばれるほど重要な部位。

老廃物を身体の隅々から集めて排出するリンパ管は、最終的に鎖骨の下あたりで静脈に合流するのですが、リンパのシステムには、血液の心臓にあたるポンプがありません。
筋肉が動くことによって、とてもゆっくりと流れているのです。

脚部から、重力にさからって血液やリンパ液を押し上げているのが、ふくらはぎの筋肉。
ですから、ふくらはぎの筋肉を動かさないでいると、脚のむくみが起こり、慢性化すると静脈瘤などの原因をつくってしまいます。

2-2. 休憩は緑の中でプチ瞑想

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長時間の休憩がとれる昼休みには、食事をすませたら、ぜひ緑がある公園などに行きましょう。
歩くことだけでも十分ストレス発散になって血流は改善されますが、緑の中に行くことによって、リラックスモードを深めることができます。

そよ風に木の葉が揺らぐ音、チラチラと注ぐ木漏れ日、小鳥のさえずり、水の流れるせせらぎの音などは、すべて「ゆらぎ」をもっており、精神に安らぎと癒しを与えてくれます。

また、樹木や草の葉っぱに含まれる「青葉アルデヒド」や「青葉アルコール」という物質が、精神を安定させることもわかっています。

木の下に落ち着けるベンチがあったら、目を閉じて深い腹式呼吸を繰り返す「プチ瞑想」をしてみましょう。
「瞑想」といっても難しいことはありません。
8秒間かけて、お腹をへこますイメージで口から息を吐き切り、次に鼻から4秒間でお腹に息を吸い込んで4秒間キープ。
これを静かに繰り返して、意識を呼吸に集中させるのです。
気もちが落ち着いて、午前中のストレスがスーッと抜けるはずです。

3. 人間関係

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仕事におけるストレスでもっとも多いのは、人間関係によるものではないでしょうか。

就活している頃には考えもしなかった、苦手な上司の不条理な命令、取引先の担当者からいわれる無理難題。
人それぞれいろいろな悩みがあって、毎日ストレスを溜めながら仕事をしていることでしょう。

人間関係のストレスは、仕事がからんでいると逃れられないことも多いはず。
忘れる時間をつくってうまく発散させることと、許す気もちをもって固執しないことがポイントです。

3-1. 飲み会は選んで参加

働き方改革が実施され、大企業では、上司が部下を飲み会に誘うこともあまりなくなりました。
しかし、中小企業や個人経営の職場では、上司からの誘いを断りにくい風潮がまだまだ残っています。

気の合った仲間たちとの飲み会はストレス発散になりますが、嫌いな上司と同席しなければいけない飲み会や、営業の一環として取引先と行う飲み会などは、ストレスになることも多いですよね。

こういう飲み会は、働き方改革が実施されている今、参加しなくてもすむものは堂々と断りましょう。
自分の意思をはっきりさせることで、周囲もあなたを誘わなくなります。
立場上、参加しなければいけないものは仕事のひとつとして考え、その会の目的を遂行することに徹すると、達成感や充実感が生まれることにもつながります。

3-2. 自分も他人も笑顔で許す

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誰かの存在がストレスになるということは、その人間に対してもっている願望が満たされていないということ。
ですから、そういう相手に対しては願望をもたなければいいのです。

「こうあって欲しい」「こうならないで欲しい」といった願望をもっていても、相手を変えることはできません。
相手が何をしようが、何と発言しようが、自分に直接の被害が及ばないのであれば、存在を許してしまえば楽になりますよ。

そう簡単に無視するようなことができないとういう人は、まず、そういう願望やこだわりをもってしまう自分を許してやりましょう。
自分をハグするイメージで、「疲れる生き方をしているな、楽になっていいよ」と語りかけるのです。

自分に対して優しくなれると、誰に対しても笑顔で接することができるようになっていきます。

4. 家庭環境

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家庭は、外で背負ったストレスを発散させる場であるべきなのに、環境によっては余計にストレスを溜めてしまうケースもあります。
こうなると、家に帰りたくなくなってしまいますよね。

家庭環境を整えることは、数あるストレス発散方法の基礎といってもいいでしょう。
自分にとっての心地よい空間づくりが、最大のポイントとなります。

4-1. 自分の空間と時間を大切にする

ひとり暮らしの人は、家の中すべてが自分の空間ですから好きなようにできるでしょうが、家族があればそうもいきません。

自分の部屋でもいいですし、部屋がなければどこかの1コーナーでも、デスクだけでもいいので、自分だけの空間を大事にしましょう。
好きなものに囲まれて過ごす時間は、最高のストレス発散になります。

子供がいる家庭では、自分だけの空間づくりが難しい環境も多いでしょう。
そういう場合には、自分だけの時間を大事にしましょう。
音楽を聴く、テレビを観る、創作活動をする、料理をするという時間に没頭することで、外でのストレスを忘れます。

とくに料理は、プランするところから買い物、段取り、調理と、いろいろな角度から頭を使って楽しめ、さらには家族や友人を喜ばすこともできるので、最高のストレス発散になりますよ。

4-2. 軽い有酸素運動で脳機能を活性化

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運動は、簡単にできるストレス発散方法のひとつ。
ダイエットや健康のために、毎日ウォーキングやジョギングをしている人も多いでしょう。

最近は、有酸素運動をやりすぎると体内で活性酸素が急増するので、かえって身体に悪影響を及ぼすということが新常識となり、息が切れない程度の軽い有酸素運動を10分から15分行ない、ストレッチで筋肉をほぐして血行を促す運動が、健康的といわれています。

ストレスの発散という面から考えても、これは変わりません。
活性酸素が急増すれば、疲労感や不快な感情を生むことになりますからストレスの原因となり、脳機能も低下します。

実は、有酸素運動は活性酸素を増やす一方で消費するカロリーがとても少ないので、脂肪を燃焼させるという目的から考えると、筋トレなどの無酸素運動を週2回ほど行って、筋肉を効果的に増やすほうが健康的だといわれています。

しかし、毎日簡単にできるストレス発散方法としては、軽めのウォーキングやエクササイズを楽しみながらやることに大きな意味があります。

5. 休日

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休日をどう過すかで、ストレスとの付き合い方が大きく変わります。
1日、2日、1週間と、休む時間の長さによって過ごし方を考えましょう。

1日だけの休日は、昼間に十分発散して夜はゆったり過ごすようにすると、翌日の朝はリフレッシュしてスタートをきることができます。

2日間以上の休日では、最後の1日を家でゆったり過ごすようにしたいもの。
とはいっても、ゴロゴロ寝ているのは余計に疲れを溜めてしまうので、軽い運動や外出をするアクティブレストが基本です。

5-1. 情報遮断で自由に過ごす

現代社会において「情報の多さ」は、ストレスの大きな要因となっています。
とくに目を酷使するスマートフォンやパソコン、テレビなどは、自分で気づかないうちにストレスとなっていることもあります。

最近、休日の過ごし方でちょっとした流行になっているのが、「情報ダイエット」や「情報遮断」と呼ばれる、自分に対して情報を制限する過ごし方です。

年に数回、できれば2~3日間の休日に、インターネットを使わず、テレビも観ない生活を送るのがおすすめ。
キャンプなどアウトドアで過ごせば、自然からもらう「ゆらぎ」や森林のパワーで、よりリフレッシュすることができます。

まったく遮断すると問題がある場合は、スマートフォンを使う時間やメールチェックの時間を朝1回と夕方1回、寝る前に1回というように、できるだけ制限しましょう。

脳を楽な状態にすることによって、質のよい睡眠もとれるようになり、睡眠中には脳内の情報が整理されるので、相乗効果となってよい循環に自分を置くことができるようになります。

5-2. 旅で自律神経を整える 

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心拍、呼吸、血圧、消化吸収といった生命維持に必要な様々な身体機能を調節しているのが自律神経。
自律神経は、活動モードをつくる交感神経と、リラックスモードをつくりだす副交感神経が、常に6対4程度の割合で働き、どちらかが優位になるようになっています。

五感で受けた刺激が脳に伝わってマイナスの感情が生まれると、ストレス反応が起こり、交感神経を活性化して自分を守ろうとします。
この状態が続くと筋肉は収縮して疲労感が生まれ、慢性化すればうつ病をはじめとするいろいろな病気を引き起こす原因に。

交感神経と副交感神経は、どちらに偏っても問題が起こるので、バランスを整えることが大事なのですが、この訓練に適しているのが「旅」なのです。
旅をしていると、ワクワクする気持ちと感動や心地よさが繰り返し起こりますよね。

ワクワクして電車に乗るときは交感神経が優位になっており、車窓から息をのむような景色を観て感動すれば副交感神経が優位に、何を食べようか悩んでいるときは交感神経がまた優位になり、美味しさに感激するとまた副交感神経が優位になる、というように交感神経と副交感神経がこまめに切り替わり、これが自律神経を整える、とてもよい訓練になるのです。

まとめ

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ストレス発散方法の例をシーン別にあげてきましたが、そもそも何がストレスになるかということには個人差がありますから、自分にあったストレス発散方法をもつことが大事です。
その数は、多ければ多いほど、いろいろな状況に対応することができるはず。

好きなことは多い方がいいですし、嫌いなことは少ないほうがストレスの原因を減らせます。
嫌いなもの、苦手なものを自分で宣言してしまうことは、ストレスの原因を自分から増やしているわけです。
だから、許す気持ちが大事なのですね。

また、男性と女性ではストレスの原因も発散方法も違いますから、相手を思いやることも大切。
これは男女差別というようなものではなくて、ホルモンの働きや身体の構造の違いをお互いが思いやるということです。

職場においても家庭においても、他人を思いやることがストレスを溜めない秘訣で、そのためには、まず自分をちょっと許してあげることがいいかもしれませんね。

 

【参考資料】
・『365通りのストレス対処法』 アダム・ゴードン編、山崎氷見子 訳  オークラ出版 2019年
・『こころのセルフケア ストレスから自分を守る20の習慣』 中村延江・近本洋介 著  金子書房 2019年

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