もうマネジメントで悩まない!部下の育成で意識すべき12のポイント

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職場の部下の育成や指導は、先輩や上司になったら誰もが経験する業務の1つです。
部下の業務遂行能力が上がったり、気持ち良く仕事に打ち込めるよう教育できれば、部署やチーム全体の生産性が上がり、今の仕事をよりスムーズにこなせるようになります。

しかし、部下の育成はほとんどの人が初めて経験する業務のため、「思うように指導ができない…」と悩む方も少なくありません。
そこでこの記事では、部下を初めて育成する先輩・上司に向けて、部下の能力を最大限に引き出す育成のコツを、12のポイントに分けてご紹介します。
今の自分に不足していると思うところを、明日からの部下との関わりで取り入れてみてくださいね。

目次

1. 仕事中の部下の育成で押さえたいポイント5選
1-1. 部下の成長につながる目標設定を意識する
1-2. 仕事の進捗報告は定期的・定量的に行う
1-3. 部下のやり方や価値観を尊重する(自分のやり方を押し付けない)
1-4. 部下の仕事や成長に興味を持つ
1-5. できたことや成長を認め、言葉で直接褒める
2. 部下との普段の接し方で押さえたいポイント3選
2-1. 「褒める」と「指摘する」のメリハリをつける
2-2. 失敗しても良い環境・関係を築く
2-3. 部下からの悩みをいつでも相談できる関係を築く
3. 自分の意識・心構えで押さえたいポイント4選
3-1. 常に前向きな姿勢を見せる
3-2. 自分が部下のお手本となる
3-3. 自分の憧れの上司像を確立しておく
3-4. マネジメントに関する本を読む
3-4-1. 3分間コーチ ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術(伊藤守)
3-4-2. もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(岩崎夏海)
3-4-3. 伝え方が9割(佐々木圭一)
まとめ

1. 仕事中の部下の育成で押さえたいポイント5選

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まずは、仕事中の部下との接し方から解説していきます。
部下の業務遂行能力や仕事に対するモチベーションの向上に繋がる重要なポイントを、5つご紹介します。

1-1. 部下の成長に繋がる目標設定を意識する

部下に仕事を振ったり業務を任せる時は、必ず「この仕事は部下の成長に繋がるか?」を考えながら、部下の能力に見合う目標を設定しましょう。
部下に雑務ばかりを振っていては、いつまで経っても成長には結び付きません。

部下の成長を考えた目標設定をする際は、以下のことを意識しましょう。

・部下が得意でやる気が出る業務と、克服すべき苦手な業務のバランスを考える
・今後必要となるスキルを身に付けられる仕事を割り振り、完了後にスキルの取得度を評価する
・部下自身が成長を実感し、モチベーションを上げられるよう気を配る

以上のように、部下の今の能力や得手・不得手、仕事に対するやる気の程度などを理解した上で、本人が前向きに仕事に取り組み、成長を実感できる目標を設定しましょう。

1-2. 仕事の進捗報告は定期的・定量的に行ってもらう

特にチームで行う仕事は、情報の共有が必要不可欠です。

・部下が効率よく仕事をこなし、より早く成長してもらうため
・自分が部下の仕事ぶりを正しく把握し、正当に評価するため

以上の2つの理由から、仕事の進捗報告は「定期的・定量的」に行いましょう。

報告を定期的に行うことで、部下は仕事をダラダラと続けなくなり、仕事ぶりをいつも見られている(見てくれている)と自覚させることができます。
また、定量的な報告とは、進捗状況を時間や数値で具体的に伝えるということです。
例えば、「あと少し」ではなく「あと30分」と表現したり、「資料は半分ほど完成しています」ではなく「資料は20ページまで完成しています」と伝えることを徹底させましょう。

定期的かつ具体的に報告を聞くことで、部下の能力や成長に気づきやすくなります。

1-3. 部下のやり方や価値観を尊重する(自分のやり方を押し付けない)

部下の育成を任された時は、まずは部下の仕事のやり方・仕事に対する価値観を尊重し、自分のやり方を一方的に押し付けないようにしましょう。
上司のほうが実務経験年数も実績もあり、効率の良いやり方を心得ているのは当然のことです。
効率の悪い部下のやり方を修正したくなる気持ちも分かりますが、まずは部下の仕事ぶりを認め、伝え方を工夫しましょう。

例えば、仕事のやり方を修正してもらいたい時は、「そういうやり方もあるのか」「私はこうしたら仕事の効率が上がったよ」と、命令ではなく提案を心がけましょう。
また、「そのやり方も良いね。だけどこっちのやり方も覚えておくといいよ」といった『イエスバット法』で伝えることも効果的です。

ただし、部下が間違ったやり方で仕事をしている場合は、すぐに指摘する必要があります。
部下のやり方を尊重しすぎるあまり、何でもかんでも自由にやらせることは、単なる「甘やかし」に繋がります。

マネジメント力が磨ける本として『伝え方が9割』という書籍を後ほど紹介しています。
こちらも合わせて参考にしてみてください。

1-4. 部下の仕事や成長に興味を持つ

部下に気持ちよく成長してもらうための一番の方法は、部下の仕事ぶりや成長過程に上司が興味を持つことです。
部下の仕事に興味を持ち、観察したりコミュニケーションを積極的に図るようになると、部下の成長が手に取るように分かり始めます。

「前の報告より仕事が進んでいるじゃないか!」「前はできなかった仕事が、今はできるようになったのか!」と言葉をかけ、部下に自分の成長を実感してもらいましょう。
すると、部下の仕事に対するモチベーションが上がり、さらに仕事に前向きに取り組み、業務遂行能力も上がり……といった好循環を作り出すことができます。

そのためには、育成したい部下に対して興味を持つこと。
これは、円滑な人間関係を築くための基本でもありますね。

1-5. できたことや成長を認め、言葉で直接褒める

「部下の仕事に興味を持つ」ことと重なりますが、部下の成長した部分を見つけた時は、必ず言葉にして、直接褒めましょう。
「言わなくても伝わる」は、家族や親友など、よほどの信頼関係があっても成り立たないことが多いものです。
まして、上司と部下という仕事上の上下関係であれば、なおさら通用しません。

そこで、「言っても100%は伝わらない」「多少お世辞っぽくなっても構わない」という心持ちで、部下ができたことに対して、直接の言葉できちんと褒めましょう。

また褒める時は、結果や成果だけでなく、部下が努力した過程も褒めることで、「自分の努力を評価してくれた」と感じ、自己肯定感を高めることができます。

2. 部下との普段の接し方で押さえたいポイント3選

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部下のマネジメントは、仕事中だけ行えば良いものではありません。
仕事以外でも、部下の状態を把握し、適切なアドバイスやサポートを行うことで、本人にとって為になる育成・指導ができるようになります。
ここからは、仕事以外でも意識したい部下との接し方・マネジメント方法を解説していきます。

2-1. 「褒める」と「指摘する」のメリハリをつける

ここまで「部下の価値観を尊重する」「部下を褒める」など、部下を叱らずに持ち上げるようなポイントお伝えしてきました。
部下の育成のために「自分を認めてくれる上司」になることは大切ですが、いつも褒めるばかりでは、先ほどお伝えした甘やかしに繋がってしまいます。

部下が仕事や仕事外でも失敗をしてしまった時は、その失敗を指摘して、本人に自覚させることも重要です。
そして、失敗を指摘した上で「どうすれば失敗を防げたのか?」「次はどうするべきか?」という対策を、部下と一緒に考えたり自分の経験からアドバイスをして、その経験を成長に繋げましょう。

・仕事が上手くいっている時は、部下を褒めてモチベーションを保ってもらう
・仕事で失敗した時は、成長のチャンスと捉えて親身に指摘やアドバイスを行う

このようなメリハリを、普段から意識しておくことが大切です。
部下が失敗した時こそ、本人の成長を促す願ってもないチャンスなのです。

2-2. 失敗しても良い環境・関係を築く

先ほど、「失敗は成長の願ってもないチャンス」とお伝えしました。
失敗はしてはいけないことではなく、成長や今後の成功のために、むしろ積極的に経験すべきことです。
部下が新しい仕事や未経験の業務に思い切ってチャレンジできるように、「失敗しても大丈夫」と思える環境や人間関係を築きましょう。

「失敗してはいけない」と思ってしまうと、部下は安全かつ無難な業務しかこなさなくなり、いつまで経ってもスキルアップは見込めません。
部下の育成を任されているからこそ、部下には失敗を恐れず積極的にチャレンジしてもらう機会をたくさん与えることが大切です。

部下が頑張ってチャレンジした結果失敗した時は、必ず味方になりましょう。
部下が失敗した時、上司が自己保身に走ってしまったら、その部下は二度とあなたを頼ってはくれません。

反対に、その部下が会社にとって欠かせない戦力にまで成長した時、それは部下を育成した上司の功績にもなります。
上司も部下の失敗を恐れず、新しい物事に積極的にチャレンジしていきましょう。

2-3. 部下からの悩みをいつでも相談できる関係を築く

「失敗は成功の母」と言葉では理解していても、できる限り失敗は経験したくないものです。
時に仕事が上手くいかず、仕事に対するモチベーションも下がり、思い悩んでしまう部下もいることでしょう。

失敗しても良い環境を作るとともに、失敗によって深く悩んでしまった時に備えて、部下が上司にいつでも相談できる関係を築きましょう。
部下から相談されるほどの関係は、一朝一夕では構築できません。
そのことを理解し、部下と根気よく関わり続けることが大切です。

上司から部下に胸の内を打ち明けることは、深い人間関係の構築に効果的です。
上司は部下のお手本であることが求められますが、必ずしもすべての面で部下より勝っている必要はありません。

あえて自分の弱みや欠点をさらけ出し、心理でいう「自己開示」を実践することで、部下はあなたに徐々に心を開き、悩みを打ち明けてくれるようになります。

3. 自分の意識・心構えで押さえたいポイント4選

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部下を育成するためには、時に「デキる上司」であることが求められます。
部下の良いお手本となれるよう、自分自身の仕事に対する意識や心構えも、改めて見直しましょう。

3-1. 常に前向きな姿勢を見せる

部下を育成する時、部下はまず担当の上司の姿を見ます。
仕事をこなすスキルから仕事に対する態度や意欲まで、部下は仕事に関するあらゆる能力と心構えを上司から学び、「ここは見習おう」「ここは反面教師にしよう」と経験値を蓄えていきます。

上司はまさに部下にとってのお手本であり、成長した部下の姿は、かつて教育していた自分の姿が大いに反映されます。
そのため、部下の前では常に、仕事や育成・指導に対して前向きな姿勢を見せましょう。

時には、自分も仕事が忙しく、気持ちに余裕もなく前向きになれない時もあるでしょう。
しかしそんな時でも、部下の前では「頑張っている姿勢」は見せたいところです。

順調な時だけでなく、苦しい時でも仕事に打ち込むあなたの姿を見て、部下は同じように育っていきます。

3-2. 自分が部下のお手本となる

部下がお手本とするのは、上司の仕事に対する意欲や態度・姿勢だけではありません。
業務遂行能力や仕事上のコミュニケーションスキルなども、上司をお手本にし、良いところをどんどん盗んでいきます。

「百聞は一見にしかず」ということわざの通り、技術的な教育や指導は、最初は口だけでなく実際にやりながら教えること。
自分が長年積み重ねてきたやり方を部下に教えられれば、経験年数の浅い部下も、即戦力として働けるようになります。
自分が身につけているスキルは、部下に遠慮なく吸収させましょう。

3-3. 自分の憧れの上司像を確立しておく

部下が自分を見て成長するように、あなた自身も、お手本となる上司に習って仕事を覚えてきたはずです。
その時の記憶や経験の通りに、部下を教育する時は、自分が理想とする上司像を常に思い描いておきましょう。

部下を育成する時は、必ずしも自分が100%お手本になる必要はありません。
あなたの上司からの受け売りを部下にも伝えたり、自分が尊敬する上司を引き合いに出したり、マネジメントに関する本を参考にするなど、身の回りには部下を成長させられる様々なお手本があります。

このことに気づくと、「常に部下のお手本でいなければ」というプレッシャーも和らぎ、心の余裕を保って部下と接することができます。

3-4. マネジメントに関する本を読む

先ほどお伝えした通り、自分や部下のお手本は、必ずしも身近な人物である必要はありません。
マネジメント力に長けた人物の手法や思考法がまとめられている本からも、部下の教育方法を学ぶことができます。

「部下の良いお手本になりたい」「部下の指導に悩んでいる」という時に読むべき本を、以下に3冊厳選しました。
この3冊から気になる本を読み、実践できそうな内容を見つけて、自身のマネジメント力を高めましょう。

3-4-1. 3分間コーチ ひとりでも部下のいる人のための世界一シンプルなマネジメント術(伊藤守)

本のタイトルの通り、一人でも部下がいる上司に向けた、シンプルかつ明快にマネジメント術を学べる著書です。
3分間コーチとは、「上司が部下を理解するために3分間のコミュニケーションを重視しよう」とする手法のこと。
マネジメントの真髄は「業務遂行能力の向上ではなく、円滑なコミュニケーションを図ること」という内容を、具体的かつ実践的に理解できます。

初めて部下を育成することになったら、まず最初に読んでおきたい一冊です。

3-4-2. もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら(岩崎夏海)

刊行当時にかなりの話題となった「もしドラ」です。
ドラッカーの『マネジメント』は部下を持つ上司なら必ず読んでおきたい良書ですが、内容が堅苦しくページ数も多いため、いきなり読むにはハードルが高い本でもあります。

もしドラは、そんな『マネジメント』のハードルを思いっきり下げ、内容や要点を分かりやすくまとめてくれているため、今の自分に必要なマネジメント理論を簡易的に学ぶことができます。
もしドラは、初めて部下を持った上司から、何人ものマネジメントを請け負っているベテランまで、誰にでもおすすめできる一冊です。

3-4-3. 伝え方が9割(佐々木圭一)

「マネジメントにコミュニケーション能力は不可欠である」という観点から考えると、上司と部下の適切な人間関係の構築は、マネジメントを直接学ぶより重要と言えます。

マネジメント以前に、部下との関係に悩んでいる方は、『伝え方が9割』がおすすめです。
この本はあらゆるコミュニケーション関連の書籍の中でも評価が高く、この記事でこれまで解説したほとんどのポイントにも直結します。

信頼関係構築のためのコミュニケーション方法はもちろん、こちらの意図を誤解されないための予防的な話し方・伝え方も記されているため、この本を部下と関わる時のバイブルにしても良いでしょう。
それくらいに、コミュニケーション=マネジメント=育成・指導はどれも関連が深く、今からでも身につける価値があります。

まとめ

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以上、「仕事中の育成方法」「普段の接し方」「上司としての意識・心構え」の3項目に分けて、部下の育成における重要なポイントを解説してきました。
ここに挙げた12のポイントすべてを明日から急にできる人は、まずいません。

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