「給料が入っても出て行くばかりで、お金が貯まらない」
「全然、給与も増えない」
「今から老後のお金を貯めておきたい」
など、お金を貯めるコツや方法を探している方もいるかと思います。
実は、お金は同じ年収を受け取っても、その管理の仕方や使い方によって、お金が貯まる人、お金が貯まらない人に分かれます。そして、その鍵となるのがノートの使い方です。
そこで今回は、お金のプロ・田口智隆氏の書籍『お金の不安が消えるノート』から、今の給料が変わらなくても将来の貯蓄を増えていく、お金ノートを活用したお金を貯めるコツを一部ご紹介します。
【目次】
お金を貯めるコツ1|お金のマネジメント力をつける
お金を貯めるコツ2|無駄な支出と習慣を改善する
お金を貯めるコツ3|思考と行動習慣を変える
お金を貯めるコツ1|お金のマネジメント力をつける
お金を貯めるコツは、最初にお金に対するマネジメント能力を上げることです。
そのための具体的なコツとして、「お金ノート」を使ってお金をしっかりと管理する方法をお伝えします。
お金が貯まるノートを作り方とコツ
食べたものをとにかく記録する「レコーディングダイエット」と同じ理論で、お金を貯めるためのノートをつけて、自分がどれだけお金を使っているかを認識することが貯蓄につながります。
お金が貯まるノートの作り方とコツは下記のとおりです。
何も考えずにお金ノートに記録する
まず、お金をしっかりと管理するために第一にするべきことが、使ったお金をモレなくノートに記録することです。
ノートは必ずしも家計簿形式のものでなくても良くて、100円ショップで売っているようなシンプルなノートで十分です。
ノートに記録する内容は、日付・使った金額・何に対して使ったかの3点を書くだけです。
コツは、毎日続けられるように、出来るだけ労力を削ってシンプルな内容にしておきます。
ノートに書くだけでお金が貯まる理由
なぜ、ノートに書くだけでお金が貯まるのかというと、自分の消費行動を把握しやすいからです。
実は、お金が貯まらない人は、自分が何にどれだけお金を使っているのかを把握出来ていないことが原因の一つです。
お金ノートをつけて自分の支出・消費行動を客観的に把握出来るようになると、
「タバコ代はムダだな」
「カフェ代にお金を使いすぎだな」
というように自然と自分の消費行動の改善ポイントが見える化されます。
つまり、節約しようと精神論で頑張ることをせずともお金ノートに記録するだけで、自然とムダづかいを減らし「お金を貯めるモード」に切り替わりやすいのです。
お金の支出を3つに分ける
お金ノートを書くことが習慣になってきたら、次のステップに移ります。
今までは漠然と支出をただ記入していたのを、今度はきちんと戦略立てて書いていく段階にステップアップします。
消費・投資・浪費に分ける
お金の支出には大きく3種類あり、
- 消費
- 投資
- 浪費
に分けられます。
消費は生活に必要なもので、住居費、食費、光熱費、交通費、通信費などです。
投資は、自分の将来のための出費で、株などの投資はもちろん、貯金やセミナー代、書籍代、会食費なども含みます。
最後に浪費ですが、なんとなく使ってしまった飲食代やギャンブル代、身分不相応なブランド物購入代、不必要なタクシー代などが挙げられます。
支出がどれにあたるのか、最初は直感で分類して行って大丈夫です。慣れてくると、自然と分類の精度も上がっていき、次第に「これは浪費にあたるから、やめておこう」というように「自覚的にお金をつかう」というマネー感覚が養われて行きます。
お金が貯まる人の支出の割合
支出を3つに分類してノートにつけて行くお金の管理法は、最終的には「消費70%、投資20%、浪費10%」の割合まで持っていくのが理想的です。
浪費は、ストレスのガス抜きにもなるので、一概に悪とは言い切れません。多少の浪費は許容範囲として10%は確保します。
但し、多くの人は浪費が30%ということが多いので、いきなり10%にまで浪費を削減するのは辛いものがあると思います。
その場合は、段階的に浪費の目標値を20%まで許して、とにかくお金ノートを書き続けるということを最優先させることです。
必要なものにはきちんとお金を使い、将来の自分にも投資し、でもたまには自分へのご褒美をあげるという、「消費70%、投資20%、浪費10%」のバランスで賢く楽しくマネー感覚を磨きましょう。
無理なくお金を貯められる継続のコツ
お金ノートを書く時間を決めておく
お金ノートは、継続することに意義があります。
2ヶ月も続けていると、自然と自分のムダな消費行動を見直す機会が増えて改善を繰り返しながら、意味のあるお金の使い方が出来やすくなります。
お金ノートを続けるための一番の近道は、お金ノートを書く時間を決めることです。朝起きたらでも良いですし、帰宅したらすぐにでも良いですし、就寝前などもおすすめです。
お金ノートをつける時間は1日3分も掛りません。とにかく、自分のペースでお金ノートを書き続けるためには、あまり負担を感じない時間帯に毎日忘れずにお金ノートを書く習慣を作ることです。
お金を貯める目的やゴールを設定する
お金ノートを続けるためには、「ゴールを設定しておく」ということも有効です。
今回、手軽にお金を貯めやすくするための方法ですが、日々の仕事が忙しくなったり、ストレスを抱えたりすると、ノートを書き続けられなくなることもあるかと思います。
そうした時に、前に進む気持ちにしてくれるのは、「何のためにお金を貯めたいのか」という夢や目標を再設定することです。
「家を買いたい」「留学したい」という具体的なお金の使い道をゴールにするのも良いですし、「お金持ちになって経済的自由を手に入れる」という自分のなりたい将来像をゴールにするのもおすすめです。
臨場感のあるゴールを設定し、目的地を決めることで、着実に一歩一歩お金が貯まる人への道を進み続けることができます。
お金を貯めるコツ2|無駄な支出と習慣を改善する
お金ノートは、支出を分類して書いて行くことでマネー感覚を養い、お金を貯めていく方法です。
お金ノートを書いていると、否が応でも自分の「お金が貯まらない悪習」が目につくようになります。それこそがお金を貯めるために改善すべきポイントになります。
ここでは、高過ぎる保険料や家賃、ムダな二次会、三次会の費用に、コンビニでの散財などなど、お金が貯まらない悪習や無駄を削減し、お金を貯める習慣を作ります。
お金を貯める習慣その1|保険料を見直す
ムダな支出が大幅にカット出来るのが保険料です。
実は、保険外交員に勧められるがまま、高額な保険に加入したままという人がたくさんいます。
必要な保険の内容は、年齢はもちろん家族構成やライフスタイルなどによって変わってきますので、面倒くさがらずに、定期的に保険を見直してみましょう。
特に、一度入った保険を見直すことなく、ずっと払い続けているという人はムダな出費をしている可能性が非常に大きいので要注意です。
お金を貯める習慣その2|嗜好品に掛かるコストを見直す
タバコやお酒、チョコレートなど、こうした嗜好品は中毒性が高いので、毎月かなりの金額を費やしているという人がたくさんいます。
この機会にタバコはキッパリと止めるか制限したり、お酒やチョコレートなどの嗜好品も見直すことです。
それだけで大幅に嗜好品に掛かるコストを下げることが出来ますし、タバコを辞めると健康面でも、将来の病気リスクや医療費を抑えることにも繋がります。
お金を貯める習慣その3|二次会、三次会の出費を見直す
お酒の場は楽しいものですが、ズルズルと誘われるがままに二次会・三次会と参加するのは賢いお金の使い方ではありません。
人との会話を楽しんだり、食事やお酒を味わう時も、二次会や三次会をただの惰性で過ごしている人はその出費を見直すことです。
お金を貯める習慣その4|住居費の見直し
住居費は消費の中でも一番大きな金額です。
基本的に、住居費はお給料の30%に抑えておくのが良いとされています。それ以上だと貯金はおろか生活自体が苦しくなってしまいます。
今の収入面など状況によっては、住まいを変えたり、家賃を下げることも考えてみましょう。
・通信費
携帯・スマホ・固定電話などや、インターネットなどに掛かる通信費用もプランの見直してみることです。
例えば、毎月のインタネット回線の使用料も月々5000円~6000円程度支払っている方もいるかと思います。
もし、家でのネット使用頻度が少なかったり、しない、使わないようなら低いプランやプロバイダーの乗り換えプランで変更したり、スマートフォンのテザリング機能で契約解除することで年間にすると大きな支出を減らすことができます。
お金を貯める習慣その5|車は思い切って手放す
東京か地方住まいかによって変わりますが、お金を貯めるためには車は思い切って手放すのも有効です。
但し、地方などで車出勤でないと不便であるとか日常的な買い物も車が必須であるなどの状況は例外です。
車を持っていると、ガソリン代に駐車場代に自動車税など維持費がかなり掛かってしまいます。休日にたまに車を使うくらいの頻度であれば、カーシェアリングやレンタカーを活用したほうが経済的です。
車は所有せずに、必要なタイミングでレンタカーを借りるというようにすると、ムダな消費が減ります。
お金を貯める習慣その6|洋服の購入頻度を抑える
オシャレが好きな人ほど、浪費家という傾向があります。
洋服や靴にバッグなど、オシャレを楽しもうと思えば思うほど、どんどん物欲は増えて行ってしまい歯止めが利かなくなる人もいるでしょう。
例えば、洋服の購入は月に1回、各アイテム1つまでというように、自分なりのルールを作っておきましょう。
そうすることで、本当に必要なもの、本当に欲しいものだけを厳選して買い物をするようになるので、オシャレによる浪費を防ぐ習慣も身につきやすくなります。
お金を貯める習慣その7|コンビニには極力行かない
一日に何度もコンビニに行くという人ほど、用途不明で使ってしまう金額が大きくなります。
コンビニには、新しい商品やお弁当にスイーツにお酒など、誘惑をしてくるものがいっぱい揃っています。
しかも、消費は数百円で済むので浪費をしているという罪の意識が少なく、なんだかんだで少額決済の浪費を毎日してしまう人がほとんどです。
例えば、食料品はスーパーで、日用品はドラッグストアで買って、コンビニには行かないなど自分ルールを作ると、用途不明の浪費金額をぐっと抑えられます。
お金を貯める習慣その8|クレジットカードを賢く利用する
クレジットカードを使っているとお金は貯まらないという人がいますが、クレジットカードは利用次第ではお金を貯めることにかなり有効です。
日常の買い物などもクレジットカードを活用すれば、クレジットカードの明細が家計簿代わりになります。
また、航空会社と連携したクレジットカードを使って、日々の消費で賢くマイルを貯めるということも出来ます。
お金ノートを活用して、自分の普段の消費行動にあったクレジットカードを選んで、家計簿+αのメリットを取りに行きましょう。ただし、利息などが掛ってしまうリボ払いなどは注意することです。
お金を貯めるコツ3|思考と行動習慣を変える
最後に、お金が貯まる人の思考と行動習慣についてお伝えします。
お金持ちになる人と普通の人とでは、その思考や行動習慣が違っていますので、その思考と行動習慣をご紹介します。
お金を貯める習慣1|価値のあるものにお金を使う
お金持ちな人ほど「自分にとって本当に必要なもの。それだけの価値があるもの」には躊躇なくお金を使うという人がいます。
いくら安くても自分にとって不必要なものにはお金を使わないということです。
このマインドを徹底すれば、ムダづかいを防ぎやすくなりますので、自然とお金が貯まる習慣が身に付きます。
ムダづかいを防ぐ判断基準
ムダづかいを防ぐ判断になるのが、過去の同じパターンでその後どうなったのかを思い出すことです。
例えば、3万円の洋服を買おうとする時に、以前もこのパターンで買い物をすることがあったかと思います。
その際に、以前買った時には、その後買った価値はあったか。あまり使わず、無駄に終わっていないか」という過去から現在までの経過を見てみることです。
そして、それを今購入しようとしているモノに対して、そのまま現在から未来に置き換えて考えてみることで頭の中で価値に対するシミュレーションができます。
そうすることで、衝動買いやリーズナブルな値段に負けて、ムダな浪費をすることが防ぐマインドと習慣がつきます。
お金を貯める習慣2|ネガティブなものを捨てる
断捨離をする
ムダづかいをなくしてお金を貯めるには、自分の荷物をしっかりと把握しておくことが大切です。
実は、お金持ちほど荷物が少なく、お金を持っていない人ほど荷物が多いという傾向があります。
お金持ちは荷物が少ないから、自分の荷物をしっかりと把握出来ているため、消費行動を取る際に、自分に取って必要なものかどうかが瞬時に分かり、結果としてムダづかいを防いでいます。
余計な浪費をしないためにも、今抱えている余計な自分の荷物を捨ててスッキリと身の回りを自分が本当に必要なものと自分が本当に好きなものだけで固めてみることです。
断捨離によって、荷物が減りムダな浪費をせずに済み、身の回りがスッキリしてストレスによるムダな浪費が減る効果もあります。
お金に関するネガティブな発言を捨てる
今現在、何らかのお金の問題を抱えていたとしても、「お金が貯まらない」とか「お金がない」とか「自分は貧乏だから」というようにお金に関するネガティブな発言は捨ててみることです。
お金はお金が好きな人のところに集まると言われます。お金持ちほど、お金に関しては感謝の気持ちなどのポジティブな発言をします。
逆に、お金に困っている人ほど、「お金がない」とか「お金が全てではない」というようなネガティブな発言をしたりします。
お金に関する発言は常にポジティブなものになるように心がけることが、お金を貯めるための習慣となります。
お金を貯める習慣3|自己管理力、健康管理力を上げる
だらしない生活を辞めていくことです。きちんと資産管理している人ほど、健康管理もしています。
例えば、ついつい、コンビニで缶コーヒーやデザートを買ったり、食べ放題のお店で暴飲暴食をしてしまったり、必要もなくテレビをつけて、ダラダラ過ごしたりするなどちょっとした悪い癖が自己管理、健康管理力を弱めます。
ダラダラ癖が抜けない人も多いかと思いますが、これも1章のお金ノートに無駄なお金と時間を記録して、悪い癖を見える化していくことで改善しやすくなります。
まとめ お金が貯まらない習慣と悪習は断ち切ること
お金を貯めるためには、まずは自分の消費行動を把握することが何よりも大切です。そうすることで、お金に対する意識が芽生え、お金が貯まらない原因、お金を貯めるための改善ポイントが見えるようになります。
そのためにも、お金ノートで、悪い体質と習慣を断ち切ることが一番の近道です。