「Vyondで制作したアニメ動画を他者に販売することは可能?」
「Vyondで制作した動画の譲渡手数料とは?支払いは必須?」
初心者でもかんたんにアニメーション動画が作成できる人気ツールのVyond(ビヨンド)
マウスを使った直感的な操作だけで、数時間もあればプロモーション動画などを作成できます。
Vyondアカウント所有者には「映像利用権」が付与されており、制作した動画は自己の目的で自由に利用可能です。
本記事では、仕事をかしこく・たのしくするビジネスメディアを運営する「Smarf」が、Vyondの「映像利用権」について詳しく解説していきます。
Vyondで動画制作の仕事を請け負っていきたいと考えているフリーランスの方や、企業で動画制作を担当しているクリエイティブ部門の責任者様はぜひご一読ください。
Vyond映像利用権(ライセンス)とは
Vyond契約アカウントの所有者には、「Vyond映像の利用権」が付与されています。
Vyond映像の利用権とは、「Vyondで制作した映像を自己の目的で利用する権利」のことです。
自己の目的とは、例えば、
- 動画共有サイトで自社サービス概要を発信する
- 商談のプレゼンツールとして利用する
- 就職説明会での自社紹介を行う
といったシーンで利用することが可能です。
制作したアニメーション動画の著作権はアカウント所持者になります。
そのため、制作した動画はVyondの契約が終了した後も期間・本数無制限で利用可能です。※ただし編集はできなくなります。
Vyond映像利用権の移転とは
アカウント所有者がVyondで制作した映像を第三者に提供や納品すると、「Vyond映像の利用権」の「移転」にあたります。
利用権の移転を行う場合は、Vyond開発元のGoAnimate社に申告して、手数料を支払う必要があります。
移転は、
- 有償/無償
- 映像の長さ
- 映像の本数
に関わらず、1件の映像につき1回手数料を支払います。
Vyond映像利用権の移転に掛かる手数料について
手数料は制作物1件あたり99$(約10,850円)掛かります。
日本代理店のAnimeDemo社を経由する場合は12,000円で代行しています。
Vyond映像利用権の移転の申告方法を解説
海外公式サイトで移転申告する場合は以下のページより申し込みます。
→Vyond映像利用権の移転の申告はこちら(海外公式サイト)
日本代理店(AnimeDemo)経由でVYONDを利用している場合は以下のページより申し込みます。(ただし、移転の代行だけを依頼することはできません)
Vyond映像利用規定・注意点について
Vyondでは映像利用権について規定を定めています。
制作したアニメを第三者に提供・譲渡する際は必ず確認するようにしましょう。
知らずに使っていると、利用規約を破ってしまいアカウント凍結などに至る可能性もあります。
Vyondの映像利用規定について
海外公式サイトはすべて英文ですが、日本代理店(AnimeDemo)では和訳して紹介しています。内容は同じですが、それぞれ好きな方からご覧ください。
13.譲渡
お客様は、GoAnimate社の書面による事前の同意なしに、本契約に基づくお客様の権利の全部または一部を移転または譲渡することはできません。
引用:Vyond利用規約(譲渡)
手数料を下回る金額の制作依頼に注意
Vyondでの動画制作は、パソコン1台でかんたんにできるため、フリーランスなどの個人ビジネスにも最適です。
実際にクラウドソーシングなどでは、Vyond制作の案件が掲載されていることがあります。
しかし、案件の単価を見ると5,000円〜1万円といった案件も多く見られます。
アカウント所持者が第三者に映像を移転する場合は、制作した映像の長さにかかわらず1件あたり12,000円が発生します。そのため、少なくとも12,000円を超える金額で請けなければ自己負担が発生してしまいます。
「クライアントにアカウントを作成してもらい、そのアカウントを利用させてもらえばいいのでは?」とお考えの方もいるかと思いますが、Vyondではアカウントの共有・複数名利用を禁じています。
4.制限事項
ユーザーアカウントを共有または複数の個人で使用することはできません。
引用:Vyond利用規約(制限事項)
こうした場合は、クライアント(発注者側)がVyondの利用規約を知らない場合がありますので、きちんと説明して納得頂くようにしましょう。
もし、利用規約を違反して使用してしまうと、アカウントが凍結され一切の利用ができなくなり、最悪は賠償問題に発展します。
規約・ルールに基づいて正しく利用しましょう。
まとめ|Vyondを第三者に譲渡・販売する場合の手数料は必須
いかがでしたでしょうか。
この記事ではVyondで制作したアニメ動画の「映像利用権」と「移転」について解説しました。
Vyondで制作した映像は、自社の目的で使う分には制限なく利用が可能です。
しかしながら、アカウント所有者以外に譲渡・提供する場合は「映像権の移転」に該当し、Vyond利用規約では「申告」と「手数料の支払い」を求めています。
もし、申告や手数料の支払いを怠ってしまうと、不正行為とみなされ、アカウントの凍結だけではなく賠償問題に発展する場合もあります。
残念ながら現実には不正行為まがいの案件が横行していると言わざるを得ません。
とはいえ、「周りもやっているから」「どこも手数料なんて支払っていないから」と、不正の事実を知りながら利用するのは得策ではありません。
コンプライアンスや法令遵守の姿勢は、今や個人・法人問わず最も重要です。
ルールを守り正しく運用しましょう。