無料で使えるのに、デザインや機能が充実している人気デザイン編集ツールCanva(キャンバ)。
ブラウザ上でドラッグ&ドロップの直感的な操作だけで、初心者でもかんたんにオシャレなデザイン制作が可能です。
実際に作成したデザインは、
- 広告バナー画像
- ホームページ画像
- 名刺デザイン
- チラシ、ダイレクトメール
- ショップカード
- 店頭ポスター
など幅広い用途で活用できます。
そのような中で気になるのが、Canvaで制作したデザインは、商用利用(第三者に提供し金銭的な対価を受け取ること)が可能なのかどうかです。
本記事では、仕事をかしこく・たのしくするビジネスメディアを運営する「Smarf」が、無料画像編集ツールのCanva(キャンバ)の商用利用について詳しく解説していきます。
Canva(キャンバ)とは?
Canva(キャンバ)とは、初心者でもかんたんな操作だけであらゆるデザイン制作ができる画像編集ツールです。
無料から利用ができ、無料版でも25万点を超えるテンプレートと100種類以上のデザインタイプの中から目的・用途にあったデザイン制作が可能です。
さらに有料版のCanva Proにアップグレードすると、42万点を超えるテンプレート、7,500万点以上のプレミアム写真、動画および素材の使用が可能になります。
個人利用をはじめ、ビジネスシーンでも用途の幅は広く、
- 提案書、企画書、請求書
- プレゼンテーションスライド
- メルマガヘッダー
- オリジナル名刺
- 店頭の宣伝ポスター
- Zoomのバーチャル背景
- ブログバナー
- 履歴書/職務経歴書
- ブランドロゴ
など、さまざまな場面において活用が可能です。
Canvaをはじめて利用する方は、「Canvaの使い方を解説!初心者がプロのようなデザインを作る方法」の記事もあわせてご覧ください。
Canvaで作った画像やロゴの商用利用は可能?
結論として、Canvaで制作したデザインの商用利用は可能です。
そもそも商用利用(商業利用)とは何を示すか解説します。
商用利用(商業利用)とは・・・
営利目的で利用すること。その資源を二次利用したり、販売チャネルとして用いたりすることで、利益を得ること。
引用:実用日本語表現辞典
つまり、制作したデザインによって直接あるいは間接的に利益を得るために使用することは商用利用に該当します。
反対に、利益を伴わない使用は「私的利用(個人利用)」になります。
Canvaでは制作した画像デザインの販売だけでなく、名刺・ショップカード・宣伝ポスター・チラシなどの印刷物の商用利用も認められています。
ここからは、Canvaで許可されている利用方法を解説します。
Canvaで商用利用が許可されている利用範囲
Canvaで制作したデザインはあらゆるシーンで商用利用が可能です。
例えば、
- Tシャツのデザインにして販売する
- 新商品のパッケージデザインに使用する
- 取引先の企業ロゴをデザインして提供する
- 広告バナーやアフィリエイトブログのバナーに使用する
といったことが挙げられます。
デザインの直接的な販売ではなくとも、サービスに付随する間接的な利用の場合は、基本的に商用利用に該当すると考えて良さそうです。
ビジネスシーンの商用利用の範囲は?
事業そのものや、その事業の製品・サービスの利益を促進する活動への使用は商用利用に該当します。
例えば、
- 名刺、提案書、企画書、配布資料、レポートデザインに使用する
- 自社ホームページのデザインに使用する
- 取引先に送る年賀状、バースデーカード、御礼状に使用する
- Zoomのバーチャル背景をデザインしオンライン商談を行う
- オンライン名刺をデザインする
このように企業活動は、取引先との関係構築や取引額アップを目的として行われる場合が多いため、間接的に商用利用に該当すると考えてよいでしょう。
もちろんCanvaではこのようなビジネスシーンにおいても利用することが可能です。
オンライン名刺に関する詳しい解説は「オンライン名刺交換とは?メリット・方法からツールまで紹介!」をご覧ください。
Canvaで作った画像やデザインを商用利用する際の注意点
Canvaは基本的に商用利用が可能となっていますが、中には商用利用が認められない場合があります。
こちらを知らずにCanvaを使っていると、利用規約を違反してしまう可能性があるので注意が必要です。
ここでは、Canvaで制作した画像やデザインを商用利用する際に注意すべき点について解説します。
テンプレートや素材に手を加えずに販売することはNG
Canvaにテンプレートや素材に手を加えずそのまま販売することはできません。(転売に該当します)
テンプレートや素材はそのまま使用するのではなく、
- テンプレート内の画像を自分で撮影した写真に変更する
- テンプレート内の文字フォントを変える
など、テンプレートを参考にしつつ、オリジナルデザインに仕上げるように心がけましょう。
Canvaで作ったデザインの商標登録はNG
商標とは、企業やサービスのロゴ・ネーミングなど、いわば商品・サービスの顔としての役割を持つ識別標識のことです。
商標とは、事業者が、自己(自社)の取り扱う商品・サービスを他人(他社)のものと区別するために使用するマーク(識別標識)です。
引用:特許庁公式サイト
商標登録を行う際は、商標法に基づき特許庁への申請が必要です。
そして商標登録は、他人の商標と似通ったものは登録できないと定められています。そのためCanvaのテンプレートや素材を利用したロゴなどのデザインを商標登録することはできません。
仮に、テンプレートや素材の一部を加工・編集したものであっても商標登録は不可となっています。
「加工してもだめなの?」と感じられるかもしれませんが、Canvaの公式サイトでは以下のように説明しています。
ロゴまたは商標とは、ビジネスのトレードマークとして法的な登録や認識がされている、小さめで一般的にシンプルなグラフィックです。Canvaの既製のロゴレイアウトや素材は多くの人々に使用されているため、ご自身でデザインや素材を大幅に改変しない限り、他のロゴと似通ったものになってしまいます。
引用:Canva公式サイト
このように、Canvaを使って商標登録用にロゴ制作や商標デザインが必要な場合は、大幅にデザインを変更したものを自作するか、プロのデザイナーに依頼するなどしてオリジナルで制作するようにしましょう。
補足としては、素材にある図形や線などに関してはそのまま利用しても商標登録が可能となっています。
無料画像サイトの画像使用にも注意が必要
画像やアイコンを使用する際に、Canva以外のサイトでダウンロードした場合も注意が必要です。
画像サイトの中には商用利用が禁じられている場合があります。画像サイトでダウンロードした画像やアイコンなどに関しては、それらのサイトにて著作権や利用規約を確認しましょう。
無料だからといって利用規約を確認しないまま使い続けてしまうと、著作権侵害に抵触する可能性がありますので、必ず利用規約を確認しましょう。
まとめ|Canvaは商用利用が可能!利用規約を守り正しく活用!
この記事では、無料デザイン編集ツールCanva(キャンバ)の商用利用について解説してきました。
誰でもかんたんにデザイン制作ができるCanva。制作したデザインは商用利用(制作したデザインによって直接あるいは間接的に利益を得るために使用すること)が可能であるため、
- 顧客の興味・関心を惹く広告バナー作成
- 取引先に向けた新サービスの提案書・企画書作成
- お店のイメージに合ったショップカード作成
- オシャレで見やすいサービスメニュー作成
など、各ビジネスシーンにおいても利用できます。
ただし、Canvaのテンプレートや素材に手を加えずに商用利用することは不可となっています。
必ず自分で撮影した画像に差し替えたり、文字の色やフォントを変えるなどオリジナルに仕上げるようにしましょう。
制作したデザインには著作権や商標権などが関わってきますので、知らずしらずの内に違反していたことにならないように、利用規約を理解した上で、正しく活用していきましょう。